釣行記  2004年9月,10月          釣行記カバーページへ

2004年9月、10月 釣 行 日 記
12回目 9月17日(金) 天気:晴れたり曇たり 河川名:稲生沢川         go
      釣果:2
13回目 9月26日(日) 天気:晴れ 河川名:酒匂川           go
      ドブ釣り:0
14回目 10月2日(土) 天気:曇り後晴れ 河川名:狩野川           go
      釣果:5

 12回目 第1日目 9月17日(金) 稲生沢川(落合浄水場下)

落合浄水場の門前
   天気;曇り後晴
   水温;23〜℃  水色;澄み
 釣果:2匹 20cmオーバー

落合浄水場前に車を停め、勇んで川へ向かったのですが、今日はみごとに完敗。

地元の鮎師も今日はなんで釣れないんだと云っていました。



 9月は台風18号がきたり、なにかと用事ができたりで、ようやく今回一泊二日の釣行となった。
1日目は前回良い当たりと引きを楽しんだ稲生沢川でやり、二日目は河津川か狩野川という計画で出かけた。
 蓮台寺の小坂オトリ屋に5時半過ぎに到着し入漁証とオトリを買った。
最近の様子を聞くと、今週初めは良く釣れたという。河津川はどうかと尋ねると、河津の人たちがこちらへ来ているんだからダメだろうという。明日の河津は取り止めにしたほうが良いかもしれない。
 小坂オトリ屋の主人が今日は浄水場のあたりが良いだろうといい釣場まで案内してくれ、浄水場への途中で、これからこうゆう所が良くなると思うと言って蓮台寺駅近くの2箇所を教えてくれた。
 さて、写真の場所に車を停めて、川へ下り前回8月にやったあたりに場所を決めた。
稲生沢川入漁証アユは見えるのだが、1時間やっても1時間半経っても全く当りがない。上手に来た地元(下田)の人にも全く当たり無く、この前は良く釣れたのに今日は何で釣れないのかなーとぼやいている。
 2時間以上たっても釣れない。地元の人もあきらめて移動していった。竿を川原に置き、同行のKY,TJ両氏のところへ行き様子を聞いたが二人とも釣れないという。
 橋の上手はどうか様子を見にいくと、今日は平日金曜日というのに、見える範囲はずらーっと竿が出ている。今週初めに釣れたという話を聞き休んできた人が多いのかもしれない。それでも竿先1間は守られている。
しばらく見ていたが橋の上手もあまり釣れている様子は見えない。下田の人ではないが、どうして釣れないんだろー?。今日は釣り人が多いから、他へ移動しても入る場所が無いような気がしたので、午後もこの辺りでやることにした。
 午前中はゼロ。午後4時頃までねばってようやく2匹。(腹の中には細い卵と白子が出来ていて、これから膨らんでくるところだ。)同行の二人も釣果は数匹。
 早目に納竿し、河津七滝の民宿「大時」へ向かった。途中の会話は、明日はダメモトで河津か狩野川にしようというようなさえない話だ。
 釣りはダメだったが、泊まった民宿は大当たり。
民宿「大時」の若奥さんと話していると、ここ二日は昼間は暑いが急に夜肌寒いほどに冷えるという。川の水を引いた生簀があるので、アユを生かしておくように云われたが、すでにアユは氷〆にしてしまった。判っていれば生かして持ってくるのだった。
 ここの温泉はとても身体が温まる。屋上の桧造りの露天風呂は爽快だし、夕食の料理は十品も出て、しかもどれも美味しい。おかずだけで満腹になるほどだった。
 宣伝するわけではないけれど、民宿「大時」は海釣り、川釣りで泊まる人にはオススメの民宿です。とにかく安くて食事が良い。ただ、洗面道具は持参が必要で、布団の上げ下げはセルフサービスです。
 温泉でホカホカして布団に横になると、もう気持ちは天国。これだから又来たくなる。

 12回目 第2日目 9月18日(土) 局地的な豪雨で釣りは出来ず。

 夜半のすごい雨の音で目が覚めたが、また寝入ってしまった。4時に目覚ましの音で起きたが、まだ強く雨が降っていて宿の下の川からドウドウと増水した川の響きが聞こえてくる。
TJさんも夜中からのすごい雨音で目が覚め、川の音がすごくなったという。天気予報は大外れ。
とにかくこの大雨では河津は無理。天城峠の向こうなら大丈夫だろうということで、5時半頃に狩野川へ向かったが、峠を過ぎても雨足が強い。浄連の滝を過ぎたあたりで川をみるとコーヒー色の濁流だ。湯ヶ島あたりはさほど降った様子は無いが、川はマッカッカ。これでは狩野川もダメ。
修善寺あたりまで来ると雨が降った様子は無く曇り空だ。局地的な豪雨だったようだ。大仁橋そばの津田オトリの前の駐車場では何台もの車が停まっていて、何人もの釣り人がテーブルにかけて、これからどうすると話し合っている様子が見てとれた。
 興津に行こうかとも思ったが、帰りが遠いので早川か酒匂へでも行く事にして箱根を越えた。
早川の釣具屋へ寄ると、オトリを買っている3人組がいた。狩野川へ行ったのだがドロ濁りで戻ってきたというが、宿を予約してあるので早川でやってから夕方また狩野川まで戻るのだという。
この人たちのような釣り人が今日は大勢いるにちがいない。釣具屋の主人に川傍の駐車できる場所を案内図で教えてもらい、数箇所見て回ったが、早川はどこもアオノロがいっぱい付いていて気分が乗らない。東海道線の近くでチンチン釣りをしている人に様子を聞いたがあまり釣れていない。この人に話を聞いていると、アユの引きに魅せられてしまいハマッてしまったそうだ。
 今日は、結局釣にはならず帰路についた。どうも今年は異常気象かどうか知らないが、泊まりの釣行はツキが無い。
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13回目 9月26日(日) 酒匂川

 今年は台風の当たり年。関東地方を直撃するものはなかったが、大雨が降ったりで何所へ鮎釣りに行こうかと迷ってしまう。
 秋めいてきて、大雨が降ったりした後なので、うまくいけばドブ釣りで大漁などと思って酒匂川へ出かけたが大外れ。水は澄んでいて、ドブ釣りではウグイ、オイカワは掛かったがアユは全く釣れなかった。友釣りで釣れているようならオトリを買ってやろうと思ったが、あちこち見物してもさっぱり釣れる様子が無いので、川の様子を見て歩いた。
 ご存知の方もいるでしょうが、今日は見てきた「鮎供養之碑」とオカハミを紹介します。

鮎供養の碑鮎供養の碑(裏)

 「鮎供養之碑」は酒匂川漁協の横にあり、裏に次のような碑文が刻まれている。
 昭和三十三年六月一日釣人待望の解禁日朝狩川上流
 より流出せる猛毒水により川口に至る八キロ間の魚類は
 全滅し浮き上がる折柄入漁中の釣人数千名は餘りの激変に
 竿を投げ出し呆然声をのむけだし前代未聞の大惨事なり
 当日斃死せる八千貫の鮎を始め日頃釣り揚げられる
 一般漁族の○○此の地○○○し小碑を建て供養す
     昭和三十三年九月吉日
       酒匂川漁業協同組合建之


 八千貫=約30トンの鮎が浮き上がり全滅したという事故があったことをこの碑を見てはじめて知った。 ○の字は腐食で読めなかった。

 オカハミ(陸食み);初級者への助言にも書きましたが、オカハミは増水時に水面下で鮎が石垢を食んだ跡が、減水し平水にもどった後の川原の石に見られるものです。濁りなどで水中の食み跡が良く見えない場合にオカハミを見て鮎が近くにいるか?数と大きさは?などを推定するのに役立ちます。
 岩流瀬(ガラセ)下流の新大口橋の下できれいに矢羽形のハミ跡が残っている石があったので紹介します。
新大口橋の下オカハミを指すオカハミの例
これほどきれいな矢羽形の食み跡が残っているのは珍しい。


新大口橋の下の淵は土砂で埋まって浅くなってしまった。上の写真の左手のチャラ瀬の瀬頭にチビ鮎が沢山見えた。大きさは解禁頃にドブ釣で釣れる様なチビサイズでした。なんで今頃こんな所にチビ鮎が群れているのかさっぱり判りません。
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14回目 10月2日(土)  狩野川(宮田橋上流)

宮田橋上流   天気;曇り後晴
   水温;16〜18℃  水色;微かに濁り
  釣果:5匹 
  Max. 27.5cm
  Min. 18cm
  Ave.20以上

 ススキの穂が揺れる頃に狩野川初釣行。
 宮田橋とつり橋の間の荒瀬が終わる辺り。

 宮田橋から荒瀬までの間に数十人いた。
 上流のつり橋から荒瀬にかけても大勢の釣人が見えた。

 宮田橋下流でも大物が出ているようだ。
鮎27.5cm
 久し振りに大物が釣れた。15〜20年ぶり位かもしれない。
 上が 27.5cm、 190g (50匁)
 下が 18cmのオトリにした鮎。

 この鮎を掛けた時に竿は手元上あたりから満月のように曲がっていたと同行の釣友が話してくれた。
 本人は寄せるのが精一杯で、竿のほうを見る余裕などなかった。


 台風とか秋雨前線の影響とか、とにかく今年は大雨、豪雨が降り各地で被害が出ている。
そんな状況なのと、鮎遡上が良くないとか、病気が出ているとか、等々で何所へ行こうか悩んでしまう。
 釣友のKYさんと「狩野川へ一度は行かないとねー」ということで、ようやく今年初の狩野川釣行となった。狩野川入漁証
 6時少し前に狩野川大橋を渡り、川沿いに走って所々で止まって川の様子を見たが、例年ならば釣人が大勢出ている時間なのにポツリ、ポツリ見える程度で、橋の上から川を覗いて見てもドロを被ったような感じの石が多くて、食まれてきれいになった所があまり見当たらない。
 何所へ入ってもあまり変わりはないだろうということで、宮田橋上の飯田オトリへ行った。オトリ屋の主人が、今朝の気温は17度、水温16度という。
いつまでオトリを置いているのか尋ねると、「10月一杯はやっていますが、11月3日の祭日はどうするかわかりません。」という返事だった。
 9月に釣れた尺鮎の写真を飾ってあったので、「うわーこんなのが釣れるんだー。」というと、主人が壁に貼ってある9月以降の大鮎釣果の一覧表を見せて、「釣の出来る日はほとんど毎日25cmオバーがでているから糸を切られないように注意して下さい。」と忠告してくれた。
 尺近いものはめったに出るわけではないから、そんな太糸は必要なかろうと思ったのだが、オトリ屋の主人の忠告は本当だと後で実感した。
 川の前後を眺めたが、黒くきれいになっている石があまり見えず、ほとんどは茶色にぼんやりくすんでいる。ひょっとしたら、ドブ釣りで釣れるかもしれないなどとあらぬ了見をおこし、オトリは1匹だけにした。釣友のKYさんは2匹引き船に入れた。
 店の目の前の大岩の所で大物がしばしば出ていると一覧表に出ていたが、二人で釣るには都合が悪いので上手の荒瀬が終わる辺りへ向かった。途中のトロ場は石がボンヤリでハミ跡がほとんど無い。荒瀬が終わりきつい流れが続くあたりは沖目の石がきれいになっているように見えたので荒瀬とトロの間に入ることにした。
 ドブ釣りで野アユの元気なのが釣れればこちらのもの、と朝早くは流心脇の深みでドブ釣りを試みたが、当りは2度あったが釣れない。
 川面全体に朝日が射してきたので、ドブ釣りは断念して友釣に変更。
 7時を過ぎる頃から釣人が増えてきて、両岸とも竿がズラーっと並んだ。釣れるという情報は無いのだが、さすが狩野川だ。しかし午前中は見える範囲では対岸(左岸)の荒瀬が終わる辺りを釣っている人の他はほとんど釣れない。自分も午前中は1匹だけ。
 昼が近くなる頃には、ほとんど釣れないので釣人があちらこちらと移動を始めた。自分もどこかへ移ろうかとも考えたが、年のせいだろうか、どうせ移動してもそんなに釣れる訳もなかろうと同じ場所でオトリを泳がせていたが、それにしても釣れない。
 竿先をひったくるような当りでガガーンと大物が釣れないものかねーなどと愚痴りながら早めの昼食をKYさんと摂る。
 午後もしばらくは掛からない。しばらくしてようやく1匹釣れて元気なオトリに換えられた。
 流心脇の大石のある深みをうろうろさせていると、突然すっときつい流れに入って斜め上流へ走る。もしやと思い糸を張ると後はもう大変。引く!引く! 強い引きで流心の向こうへ走るので此方へ向けようとするが今度は下流へ向かう。下へ走られては大変だ。どこまでも追っていかなければならないかもしれない。岸側へ寄せようと竿を矯めると、今度は運良く流心を上手に昇りだした。自分の前を過ぎてさらに上へ昇っていく。これで下へ走らずに寄せられると思い、竿を岸側に寝かせて矯めているとようやくこちらに寄ってきた。なんとか糸を取り、手繰っていくとオトリがチビに見える大きな鮎が見えた。慎重に手繰り寄せてタモに取り込んだ時はホーッと溜め息が出た。
 自分には久方ぶりの大物だ。オトリにするには大きすぎなので、両手で引き船に移した。
 矯めている時は竿が手元近くから満月のように曲がっていたよ、すごい引きだったねー、とKYさんが云った。
 今さんざん引き回されたオトリだけれども、もう一度働いてもらうことにして送り出すが、次はなかなか来ない。
 そうこうしていると、上手のKYさんの竿が大きく曲がっている。流心を掛かり鮎が下ろうとしているので、「竿を立てないで岸側に寝かせてー。」と大声で叫ぶと、竿を岸側に寝かせたので岸の方に寄って来た。自分の竿を岸に置き膝位の深さまで入って掛かり鮎が寄るのを待つ。ようやく寄って来た糸を取って手繰りよせタモに取り込んだ途端に水中糸が見えなくなった。「タモに入れた途端に切れちゃった。」と言うと、こちらに寄ってくるときによろけてカヤに引っかけたといい、ブロックの上からタモの中の鮎を覗き「うわー大きい」と興奮気味に言う。後で測ったら24cm強あった。
 しばらく後でKYさんがまた1匹強い引きのを掛けたが、これも岸に寄せてもらい自分が糸を手繰り取り込んだ。これは先の物より少し小さいが23cmはあった。
 KYさんの掛かり鮎取り込みの後に、自分も20cmオバーを2匹追釣で、今年の狩野川初釣行は終了。
 どちらかといえば上流域の宮田橋あたりで大物が釣れるとは今まで思ってもみなかった。今年はどうした事だろう。9月に入ってから数は出ないが、大物が釣れているのだ。
 何時大物が掛かるか判らないので、水中糸はトロ場なら0.3号、瀬なら0.5号位かそれ以上を使うのが安全だと思う。大物釣りに慣れた人以外は細糸は止めた方が良いだろう。
 「一度は狩野川へ行かなきゃー」と言って来てみたのは大正解の1日だった。

 家に戻り、大きいのが釣れたとカミさんに自慢げに見せたのだが、
“前にこの位のは沢山釣ってきたでしょ”とぜんぜん感激してくれない。
(“前に”といったって、15年か20年かずいぶん前の話なのだ。ブツブツ・・・)
おあいそでいいから“大きいのが釣れたわねー”くらい云ってくれてもいいのになー。
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