かとう徳太郎市政レポートNO.38 2004年5月10日発行

    
 2004年度瀬戸市予算
   ますます万博、大型箱モノ
       建設事業中心に


 2004年度瀬戸市一般会計予算は総額362億9千万円となりました。
 万博開催前年度となり、「せと蔵」ビル、「パルティせと」駅前ビル、万博対策事業などに取り組むためとして対前年比9.8%、32億円増の歳出となっています。
 しかし、地場産業の不振、バブル崩壊後の地価下落で歳入の基礎となる市税収入は173億円で、前年比2.2%、4億円減の見込みです。借金となる市債を、前年比84.4%、26億円増発行して収入増を図っています。
 大型箱モノ施設、万博対策事業だけでも45億7,000万円の支出が予定されていますが市民の身近な暮らしの費用は厳しく削減されています。
 市道維持管理費は1億7,500万から1億3,900万円へ。図書館図書購入費は2,600万円から2,470万円へ。体育施設修繕費970万円は780万円と減少しています。学校体育館、校舎の耐震強化工事は全く予算化されていません。市内に約17,000軒あると言われる耐震診断対象住宅への調査費用補助は、200軒分にすぎず、前年度より補助対象を100軒分も減少させています。このペースでは、全て終わるのに80年以上もかかります。
 市民のくらしの安全、文化、教育への事業を削り、万博、大型施設への税金投入を続けていくことが、本当に私達瀬戸市民の生活を豊かにするのでしょうか。このような予算には私は反対をしました。


正副議長等の議会役職選出のため
   5月第1回臨時議会が開催
5月12、13日の2日間の予定です。
主な議題は正副議長選出、所属委員会等の決定、各委員会正副委員長選出。
議会役職をめぐり、議会運営委員会、各派代表者会が連日のように開かれています。
今年度、私は建設水道委員会を、再度希望しています。


◎瀬戸市議会 日程表◎
議会事務局 電話0561-88-2740 FAX 84-0047
中継も見られます↓瀬戸市議会のサイトへ
http://www.city.seto.aichi.jp/organization/gikai/

6月定例会  6月7日〜6月23日(17日間)
5月19日(水)午前10時  議会運営委員会
    25日(火) 陳情・請願締切
   26日(水)  招集告示
  31日(月) 一般質問通告締切〔正午〕
6月7日(月)午前10時 本会議〔一般質問〕
    8日(火)午前10時 本会議〔一般質問〕
  9日(水)午前10時  本会議〔一般質問〕
    10日(木)午前10時  本会議
       〔議案上程、説明、質疑、付託〕
    11日(金)午前10時  本会議
       〔議案上程、説明、質疑、付託〕
  14日(月)午前10時  総務委員会
   15日(火)午前10時  民生文教委員会
   16日(水)午前10時  環境経済委員会
    17日(木)午前10時  建設水道委員会  
    18日(金)午前10時  議会運営委員会  
   21〜22日(月・火) 予備日  
   23日(水)午前10時  本会議
     〔委員長報告、討論、採決、閉会〕   
       本会議終了後 議会運営委員会

かとう徳太郎と市民の会定例会(毎月第3金曜日)
次回は5月21日(金)夜7時より 事務所にて
どなたでもご参加いただけます。ぜひご意見を!



   3月議会一般質問

 2月20日、市長の16年度予算案についての大綱説明を受けて後、3月4日より各会派代表質問が始まりました。
 3月8日に徳太郎は一般質問を行いました。傍聴においでいただいた皆様に感謝いたします。

Tせと蔵、パルティせとなど、中心市街地整備が形あるものとして完成するが、市民負担の増大を招かず機能し推進できるのか。瀬戸駅前ビルは保留床売却に失敗し、第3セクター会社に買い取らせるが、経営上問題は出ないのか。

〈市の回答〉
 瀬戸駅前ビルは再開発法に基づくビル建設であり、保留床を売却処分することが原則。全て売却するよう交渉中。第3セクターの経営については、1、2、6階床買取りで約1億2千万円の借入金がいる。家賃収入は厳しい条件で試算している。人気のあるテナントを募集し活性化を図りたい。せと蔵、駅ビル運営費は今後随時算出していきたい。

【徳太郎の見解】
 巨大な建物を2つ併せて100億円もかけて建設しながら、今もって維持管理費、運営人数を回答しないのは全く無責任です。市民の前に公表できないようでは単なる箱モノにすぎません。典型的な税金のムダ使い箱モノ行政と言わなければなりません。

U.土地区画整理事業は見直しが必要ではないか。
 3区画整理組合へ合計11億円もの補助金が支出されることになるが、品野西、幡野東、塩草区画整理事業組合員全員に事業見直しの説明会が行われるべきではないか。とりわけ、品野西区画整理事業は、保留地分譲が計画通りに出来ず、市民、組合員の負担が増大するだけではないか。

〈市の回答〉
 保留地価格の引き下げ等の事業見直しを行い、逐次組合員へ説明していく。急激な社会情勢の変化について市が見通しを誤った。区画整理は良好な市街地形成に重要な事業として今後も行う。補助金要綱を改めて補助金を助成していく。

【徳太郎の見解】
 品野西区画整理事業は、土地バブルが崩壊し、18,000uの保留地が売れ残り、銀行からの借入金約13億円が返済出来なくなっています。市がどんなに補助金要綱を見直しても、全ての保留地の売却と借入金の返済が可能とはならず、結局は更なる補助金(=市民の税金)投入となりかねないのです。市民に負担を求める区画整理事業は事業を取り止め、解散する方法を検討するべきではないでしょうか。

V.印所・紺屋田地区鉱山開発は取り止めるべきではないか。
1.オオタカの生息が確認されたが、どのような保護対策を考えているのか。
2.鉱山開発のための保安林解除申請に対する瀬戸市長意見はいつどのように検討されたのか。
3.歴史的砂防施設ともいえるホフマン砂防工事跡が残っており、ホフマン記念公園として県有地一帯を整備するよう市は取り組むべきではないか。
4.珪砂組合は事業予定地周辺町内会へ寄付金をどのように支払っているのか。

〈市の回答〉
1.オオタカの飛来について情報は得たが、保護対策は考えていない。
2.保安林解除について県から意見を求められたが支障なしと回答している。
3.県がホフマン工事跡についてPRしているが、県有地一帯を歴史的砂防施設として整備する考えはない。
4.町内会費として、東印所、西印所、紺屋田各町に各々5万円を納めていると珪砂組合より聞いている。

【徳太郎の見解】
 種の保存法で保護鳥とされ、絶滅のおそれがあるとされるオオタカの生息が印所・紺屋田の森で新たに確認されました。瀬戸市が自然の叡智をテーマとした環境万博開催市として、広く国内外から市民を迎え入れようとするなら、良好な環境を残すよう積極的に努め、オオタカの保護や市街地の貴重な森である印所・紺屋田の県有地の開発を中止するよう市は最大限取り組むべきではないでしょうか。豊かな自然環境を示している現地の自然環境調査もしないまま鉱山開発をすることのないよう、市は瀬戸市環境基本条例に基づき、業者を指導するべきです。市長が事業者と同じ業界団体出身者だからこのような最低限の調査・確認の指導すら放棄されるのでしょうか。

W.小中学校教員、職員、市職員に対する駐車場料金の徴収について →3頁をご覧ください

X.万博事業は適正に行われているのか
1.ゴンドラ建設工事は鉄道事業法に定められた安全対策がとられていないのではないか。
2.2月14日に万博工事に関連して上之山3丁目一帯が断水したといわれるが、市はどのように原因を把握しているか。
3.山口地区大坪、吉野町地区下水道工事はなぜ工事区域が変更され全額市負担で行われるのか。
4.競輪、競馬等の公営ギャンブル団体からの万博寄付金220億円について、寄付収入が見込めないとのことだが、どのようになっているか。
5.会場内で生息が確認されたムササビの調査と保護策はどのように行われているのか。

〈市の回答〉
1.運輸局の指導で安全対策がとられ、審査されていくとされている。
2.万博バスターミナル工事により排水管と給水管を間違え、栓を閉めたため断水した。協会、業者に断水復旧のため必要となった人件費、水道水については補てんを求める。
3.県、協会、市の3者で計画した下水道工事は決定済みであり、これから変更できないので、地元地区からの要請で市が、工事費6,100万円を全額負担して工事を行う。
4.公営ギャンブル団体からは、現在数十億円しかなく、これからに期待したい。不足分を市に依頼されることはない。
5.ムササビは月2回調査しており16年度の早い時期にモニタリング委員会で保護策を考えていく。

【徳太郎の見解】
 万博工事による断水などあってはならない事態が引き起こされています。
 ゴンドラは国道155号、グリーンロード、リニアモーターカー線等大量の車や人を運ぶ道路や線路の上空を通過します。万が一でも長野県御岳ロープウェイのように落下事故があってはいけません。防護ネットなどの安全対策がとられないままであり全く問題です。
 予定した寄付金も集まらないままであり、万博工事内容の見直しが必要ではないでしょうか。
 万博協力を口実に、下水道計画や都市計画がゆがめられようとしています。瀬戸市の都市基盤向上に向けて計画的な取り組みが求められます。
 2005年3月の万博開催に間に合わせるために、環境アセスメントや市民生活、安全対策が無視されてよいのでしょうか。


   小中学校の教職員に対する
    駐車場料金の徴収問題

 この問題については、中止、見直しの立場から一般質問を行いました。その後新年度となり、市への教職員からの駐車利用申請は470人(前年度比約2割減)。本会議及び民生・文教委員会での質疑を踏まえて、市教委は教職員の公務出張等についての利用実態を今後1年間かけて調査するとしています。瀬戸市内の公共交通機関は名鉄、JRバス路線が相次いで廃止されるなど衰退する中で、小中学校への公用車は配備もなく、公務出張、進路指導、家庭訪問等を効率的に行うために教職員の自家用車が利用されている状況です。こうした実態調査もなく、全てを私的都合により学校敷地に自家用車を駐車させているとして、一律に駐車利用料金徴収を進めることはあまりにも強引であり、問題ではないでしょうか。

    市議会を傍聴して    O

 私達の住んでいる地域で鉱山開発の計画があり、本当にこの開発が急務なのか、また残り少なくなってしまった自然環境であり貴重な動植物が生息する紺屋田・印所の森を犠牲にしなければならない程の重大な開発が必要なのかなど疑問に感じる事が多くありましたので徳太郎さんに協力をお願いしたところ、市議会で質問して頂ける事になり、今回で3回目の傍聴となりました。私は市議会というものは基本的に市をより良くする為の議論の場だと思っていました。しかし…。徳太郎さんが質問してくださる内容はどれも市民の為、もしくは市をより良くしていこうという事につながるものばかりです。それなのに市側の答弁はひょうし抜けするものばかりで、市長に至っては何の為に議会の席にいるのか、はなはだ疑問がつのる一方です。本当にこれで、このままで瀬戸市は良くなって行くと思っているのでしょうか。それとも今のままの、訳の判らない鉱山開発や、産廃銀座で新たに拡張されようとしている巨大産廃施設、万博の為なら何でもゴリ押ししてしまうような、私達にとっては問題山積みに見える市でも、十分良い市だと思っているのでしょうか。市側にとって、徳太郎さんは煙たい存在なのでしょう。(言い過ぎですか…?)けれども、私達にとってはかけがえのない方です。徳太郎さんががんばっていてくれるからこそ、瀬戸市は少しずつでも良くなって行くのでは、変わるかもしれないのでは…?と傍聴に行く度に思うのです。


ぜひご参加ください!瀬 戸 市 民 塾「問題だらけの万博ゴンドラ」
 住民無視、安全無視、環境無視で進められる万博会場間ゴンドラ事業。
支柱建設差し止め、許可取消請求を裁判に訴えている市民によって問題点を明らかにします。
また、万博工事の影響を受けるオオタカやムササビなどの環境保護の問題も報告します。
  2004年5月16日(日)13:30〜16:30 
 瀬戸市文化センター2階会議室 資料代500円
 【お問い合わせ】 加藤徳太郎 電話83-4353

○上之山3丁目 ゴンドラ支柱建設差止訴訟
5月25日(火)14:30弁論準備手続、名古屋地裁
今回は当事者以外は入室できませんがご支援を!
○「愛知万博における索道(ゴンドラ)事業許可処分取消請求訴訟」
 万博ゴンドラ事業には安全対策がなく、中部運輸局長がこれを許可したのは違法であり安全が脅かされるとして、3/23、瀬戸、豊田、長久手の住民7名で取り消しを求め提訴。4/21第1回公判。
被告は原告適格を否定。これに次回反論。その内容によっては次回終結することもあると裁判長。
次回6月2日(水)16:00名古屋地裁1101法廷


印所・紺屋田鉱山開発問題
 開発予定地内にて、絶滅のおそれのあるギフチョウの生息が確認されました。オオタカの飛来も確認されており、残された貴重な里山として早急に調査と保護対策を図るべきです。現在、保安林解除申請が国にあがって審査中。
*紺屋田の森を歩く会 6月例会 6月13日(日)
 午前9時 紺屋田町のサークルK前集合
資料代と保険料計200円。


上品野の山林にて産廃排出
 4/6より無届で樹木の伐採が始まり土地の改変へと進行。住民の皆さんは市や県に指導を求めましたが、当局の緩やかな対応に作業は止まらず。掘り起こした土中からは産廃排出。事後的に届けが出され今なお作業が続行されようとしています。厳格な対応が必要です。(要望書、記事等は徳太郎サイトご参照。)


海上の森を歩く会 〜次回は5/16です!
「海上の森を守る会」が毎月第3日曜日に開催。
  毎月第3日曜日 午前9:3013:00頃まで 
9:30愛知環状鉄道山口駅前集合(少雨決行)
  お問い合わせは 電話83-4353 加藤徳太郎


余床のクリーン開発による産廃拡張問題
 4月5日、地域住民の有志「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会が、愛知県知事に対し、余床のクリーン開発による産廃拡張計画を許可しないよう要望書を提出。県当局との交渉が行われました。
 「産廃銀座」といわれ、県外からも見学者が訪れるほど多くの産廃施設があるこの地域は、既に環境汚染が深刻。今回、名古屋ドームの3倍規模になるという拡張計画の申請地は最上流域にあり、水質汚染が生じた場合、下流地域にある農業振興地域や住民に与える影響は甚大。申請地の近くには瀬戸市民の命の水である浄水場や貯水池があり、国の特別天然記念物・オオサンショウウオが棲息する川がある。
 また、住民説明会は、住民が反対の意思表示のためボイコットしたのに、業者の報告では計235人に説明したとされ疑問がある。など、住民の皆さんは地元の現状と不安を訴えました。


◆縦覧と意見の提出のお知らせ◆
山路町 海青の産廃中間処理施設計画の縦覧
[問い合わせ先]瀬戸市環境課  電話88−2671
[期間]4月16日(金)〜5月18日(火)
[場所]市役所4階環境課又はクリーンセンター
意見書提出は6月1日(火)までに環境課公害係へ。
 〒489-8701瀬戸市追分町64-1 瀬戸市役所

幡野東土地区画整理事業 事業計画変更の縦覧
[問い合わせ先]瀬戸市都市整備課区画整理係  電話88−2722
[期間]5月6日(木)19日(水)
[場所]市役所6階 都市整備課  
 瀬戸市の助成金要綱改正による事業費の見直し、道路の幅の変更、保留地売却価格の引き下げ等の内容。
  129,800円/u(428,340円/坪)       ⇒99,200円/u(327,360円/坪)
意見書提出は、6月2日(水)までに都市整備課へ。

東部丘陵線 環境影響評価事後調査報告書の縦覧
[問い合わせ先]愛知県尾張建設事務所名古屋東部丘陵工事事務所 電話85−3110(内線449)
[期間]5月11日(火)〜6月10日(木)
[場所]瀬戸市環境課、愛知県名古屋東部丘陵工事事務所愛知高速交通株式会社(長久手町)等 
 2003年度分の調査報告書で、地下水、地盤沈下、オオタカ等について。意見の提出は、
 愛知県知事 神田 真秋 様
 〒460-8501名古屋市中区三の丸三丁目1番2号 


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