瀬戸市紺屋田町・東印所町の愛知県有林における保安林解除告示に
対する異議意見書の提出に際してお伝えしたいこと


                   瀬戸市鉱山開発から里山を守る会
                     代表世話人 藤野 純子
                   紺屋田・印所の森を歩く会      
                     事務局 上杉 毅

○10月22日の告示後、数名で連日周辺地区を回り、異議意見書の提出を促した。
 その結果、手元にあつまった異議意見書を本日提出する。
○住民にお会いして意見を伺ってみると、「開発計画について初めて聞いた」と
 いう方のほかに、「もう決定したかのように説明され、あきらめていた」「新聞
 で見たことはあったが、自分のうちの裏山を掘るとは思わなかった」などの
 反応があった。一方では「町内にお金が入っているので反対できない」と主張
 する方もあり、住民には正確な情報がほとんど届いていないようである。
○業者が説明を行った地区が計画地に隣接した狭い地区だけであったことも
 あり、印所川、西紺屋田川下流域の皆さんは概ねご存知でなかった。
○縦覧の周知は愛知県公報のみで、制度として機能しているのか不安を抱いた。
 縦覧自体も簡素な資料と地図1枚のみであり、どのような開発計画のために
 保安林が解除されようとしているのか理解できない。また瀬戸市の担当者の
 中には法の趣旨を知らず、「予定解除の段階で事業に着手できる」と教え諭す
 者もいる始末であった。(愛知県農林水産部森林保全課に確認したところ、公聴会を
 経て、正式に解除の手続が終了するまでは着手することはできないとのことで、「市
 の方がそのような事を言ったのはまちがいです」とのことでした。)
○働きかけに対する反応は著しく、署名者数は1100人を超え、さらに膨れ上が
 っているようだ。志を同じくする皆様に感謝したい。この問題に危機感を抱
 いた多くの市民が、瀬戸市はもちろん県内外から異議意見書を提出している。
 開発に対して町内会の同意書が出された地域の中には住民の大半が異議意
 見書を提出したところがある。もはや町内会の同意書は実質的に無効である。
○森林、地質、生物、陶芸、行政等々の専門家がこの開発計画に疑問を呈している。
○この開発計画の問題点は、鉱業法の拡大解釈と暴走、あいもかわらぬ官業の
 癒着体質、瀬戸市環境基本計画と保安林制度の形骸化、産業廃棄物に甘い行
 政体質、教育・福祉・文化財の軽視、問題をもみ消す連区制のムラ社会など
 根深い。
○異議意見書締切日の11月22日まで提出を呼び掛けたい。
○愛知県で保安林解除に対する異議意見書提出により公聴会が開催された例
 はいまだかつてない。その未曾有のことを当然のこととして求める。

 
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