主 な 著 書
@平和の条件ー世界連邦の目標と構想(中日出版) 書店で買えません
定価 1100円
   内容
 
善と悪の判断は、道徳観念に基づく。殺人は悪である。しかし、不思議なことに気づく。暴力を目的とした軍隊は合法的組織集団であり、殺人を繰り返せば英雄にすらなる。この善悪の判断基準が異なるものは何なのか。

 とりわけ核戦争の危機は依然、払拭されておらず、なお人類の生存が脅かされている。科学技術の進展は、倫理と分離したとき、平和への脅威となり、文明への脅威となり、人類生存への大きな脅威となってしまった。自国の利益拡大の国際的道徳水準がもたらした現代文明の極点を示したものが、核兵器の出現である。廃絶しえない核兵器の恐怖は、人類史の終焉さえも予感させている。まさにいつ落ちてくるかもしれない「ダモクレスの剣」の下に人類は生存しているのである。

  Contents
 The good and judgment of evil are based on a morality idea. Homicide is wrong. However, a wonderful thing is noticed. The army aiming at violence is a lawful organization group, and if homicide is repeated, it will become even a hero. What is that from which the judgment standard of these good and evil differs?

 Especially, the crisis of a nuclear war is not still wiped away but, in addition, survival of human beings is threatened. When it dissociates with ethics, progress of technology serves as a threat to peace, serves as a threat to civilization, and serves as a big threat to human-beings survival. It is the appearance of nuclear weapons which showed extrem point of the present age civilization which the international morality level of the profits expansion of its own country brought about. Fear of the nuclear weapon which must have been abolished is making even a presentiment of of his death of the history of human beings have. Human beings survive under "Damocles's sword" which may just fall when.

 戦争はどうして起きるのか
 どうすれば戦争がなくなるか
 各国憲法に見る世界連邦の思想
 揺らぐ憲法第九条の精神
 勝てば正義か
 国連の光と影
 国連の集団安保体制の矛盾
 ”開店休業”の国際司法裁判所
Why does war occur?
How is war lost if it carries out?
Thought of the world federation who sees on the constitution of each country
Soul of Article 9 of the constitution to swing
Is it justice if it wins?
The light and the shadow of the United Nations
Inconsistency of the collective security organization of the United Nations
The "suspended" International Court of Justice


 PKOから世界警察へ
 PKOは拒否権行使が生んだ苦心の作ともいえるもので、今日の国際社会の現状からすれば、評価されるものではあるが、決して満足しうるものではない。なぜならPKOは主権が依然、国家のもとにある各国の軍隊の寄せ集めによる形式をとっており、国家に代わってその国の安全を保障する世界警察とは根本的に異なるからである。

 国連改組で世界連邦へ
 小国マルタの大提案

 ヒロシマの心

 しかし、戦後日本は本来、向けらるべき憎悪や復讐心をいたずらに国民感情や贖罪に求めず、高い次元に立って、未来に向けて不戦平和希求へと昇華していった。このことは大変貴いことであるし、誇っていいと筆者は思う。
 ここで私事を語ることが許されるならば、筆者はかつてパール博士の親戚、マンガット・ラム氏に「植民地としてきたイギリスに対し、インド人はどのような感情をもつか」について質問した。氏から返ってきた答えはこれである。
 「インドが独立したとき、すべてを忘れました。それはちょうどアメリカがヒロシマ、ナガサキに原爆を投下したにもかかわらず、戦後、日本が反米感情をもたなかったことと同じです」と。


 
なお、ノーベル物理学者・湯川秀樹夫人、スミさんが、推薦の言葉を寄せている。   182ページ


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