第4回(2004年 4月 4日)
  前回、45°分の軌道1本を製作してから、既に1か月半が経過してしまいました。カント付でしかも大半径の軌道敷設は、思いのほか困難で、相当の精度を必要とすることは承知していましたが、8本360°分を製作するのに、これほどの時間を要するとは思っていませんでした。もっとも、仕事も忙しかったせいで、平日はほとんど作業時間が取れなかったというのも一因ですが、こればかりはどうにもなりません。
 さて、気を取り直して、今回は敷設の完了した軌道の最終調整と、試運転を行い、線路に表情を付けるための準備作業を進めていきます。
 
 今回、やっと360°分のレールの敷設が完了し、各レール間で接続が可能な事を確認します。
 今回は自分の部屋ではどうにもスペースが足りないので、和室で行うことにしました。
(こういう時、何も置いてない和室って助かります。)

 複線間隔やカント量が全てのレールで正確なことを確認するため、各レールを接続して、一度1周の円形にしてみます。
 今回は半径1000mmとしたので、直径は2000mm。確かに、きちんとした円になる事が確認できました。ちなみに、外周は2πr≒6280mmとなります。
 これだけでも、十分列車の周回ができる線路長です。


 試運転のため、300系16両編成をレールに乗せてみます。一周6m強の線路長ですから、1編成約2.5mの300系では、線路長の半分弱を占めます。さすがに新幹線は長いですね。
 いよいよ列車を走らせてみます。中間のフレキシブルレール部と両端の道床付きレール部のカント量に差があったりすると、スカートや床下を擦ったり、車両の挙動が不安定になったりします。
 実際に走らせてみると、数個所に不具合があったため、カントを調整するプラ板を交換したりして、微調整を行います。
(走っている列車を撮るのは難しい…)

流れてしまいました…

フラッシュを使って、何とか。
 調整が終了したら、いよいよ線路に表情を付けるために、下準備をしていきます。
 まず、線路にバラストを撒く準備をします。中間のフレキシブルレール部分は、全長にわたって道床があるわけではなく、所々にプラ板で作った位置決め・カント用の道床があるのみです。このままバラストを撒いても、ある意味「実感的(?)」でいいのですが、カントを設けた線路に「こんもり」と山のようにバラストを撒くとなると、必要となるバラストの量が半端ではありませんし、かなりの重量になってしまいます。そこで、スカスカの枕木下に詰めものをして、バラストの減量を図ることにしました。
 今回使用したのは、軽量の石粉粘土です。これをプラ道床間のフレキシブルレールの枕木下に詰めていきます。無理に詰め込んでしまうと、フレキシブルレールが浮き上がってしまうので、あくまでも枕木下の隙間に差し込む程度にします。

 次に、架線柱を取り付ける基台を接着します。今回は輸送時に取り外しが利くよう、KATO製の架線柱を採用することにしました。製品の架線柱は、レールの道床部の下に敷く基台により、道床中心の垂直線上にハンガーが位置するようになっていますが、今回はフレキシブルレールを採用したので、位置決めを基台に頼ることができません。またカントを設けたので、架線の位置は道床中心の鉛直線上ではなく、軌道中心の垂直線上となり、路盤を真上から見た場合、ハンガーの位置はレール中心よりも曲線の内側に偏倚します。
 この位置を割り出すため、今回は簡単に、実際にパンタグラフ付きの車両をレールに載せ、架線柱のハンガーがパンタグラフの船体部分に位置するように架線柱を立てることにします。
 ちなみに内側線は、路盤よりも更に内側に架線柱を立てる必要があることが判明したので、別途、取り付けることにしました。
 更に、このままでは路盤の隅からバラストがこぼれ落ちてしまうので、これをせき止める役目と、線路隅の犬走りを表現するため、KATOの側溝蓋を路盤の縁に合わせて接着していきます。
 今回は曲線半径が比較的大きいため、側溝蓋のパーツを細切れにする必要もなく、3〜4コマごと、折れない程度に力を入れて曲げてやれば、縁に合ったカーブを描いてくれます。
 今回はここまで。またしても、この準備作業を8つも行う訳ですが、このペースで5月のトレインフェスタに間に合うのでしょうか???(←無責任)
 仕事もハードなもの(機構改革なるもの)が迫っていますし、スケジュール的にキツイのでは…
 ともかく、トレインフェスタに間に合っても間に合わなくても、キッチリ仕上げてみたいと思います。

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