キハ85-100のTNカプラー加工
 JR東海の特急形気動車キハ85系は、「ひだ」、「南紀」に大活躍しています。私も大好きな車種で、KATOから7両セットとして製品化された際には飛びつきましたが、キハ85-100が先頭に立つセット形態ではなく、非貫通型のキハ85-0が両端に組成された端正な編成を再現していました。
 しかし実車では、高山などで編成が分割された際に、貫通型のキハ85-100が先頭に立つこともあり、製品でも当初からライトレンズは準備され、Assyパーツにより点灯可能な構造となっていました。
 とは言うものの、本来製品では中間に位置することが前提であったことなどから、カプラーが大形なKATOカプラーで、しかも台車マウントのせいで、スカートが大きく欠き取られています。せっかく先頭に立たせるのであれば、せめてダミーカプラーであってもリアルに・・・ということで、TNカプラーの取り付け加工を行ってみました。
(※なお加工にあたっては、自己責任において行ってください。)
床板の加工
 写真は、先頭車キハ85-100の床下スカート部分をくり貫いたところです。TNカプラーを床板に直接取り付けようとすると、TNカプラーの土台部分の厚みで必要以上に取り付け部が低くなってしまい、スカートとTNカプラーの胴受が干渉してしまいます。
 そこで、床板とTNカプラーの土台を同じ高さとするため、TNカプラーを取り付ける部分を、下記のTNカプラーの土台部分の形状に合わせて、くり貫いてしまいます。写真左側のように、ジャンパ栓を残しつつ、床板を切り欠くように加工します。また、裏側はジャンパ栓の裏側にTNカプラーが当たるため、逃げができるよう、斜めに削っておきます。
TNカプラーの加工
 TNカプラー(0372)は、本来であれば左右2つずつの突起で固定しますが、今回は加工を簡単にするため、この部分は切り取ってしまいます。またスカートの幅が狭いので、TNカプラーの土台部分は、胴受部分を固定するツメを切り取らないよう、左右ギリギリのところまで切り詰めます。併せて、TNカプラー側に表現されているジャンパ栓は切り取っておきます。
 なおこの土台の形が、そのまま上記の床板の切り欠きの形となるので、床板の加工が簡単になるように、直線的に加工してあります。
床下の組み立て
 床板の切り欠きにTNカプラーがぴったり収まるように加工が済んだら、床下を組み立てます。
 写真では、先頭に立つため、ライト基板が組み込まれ、反射・放熱板(金属板)が組み込まれます。この金属板が、ちょうど床板の切り欠き部分の裏打ちになります。金属板は、そのままではグラグラしてしまうので、両面テープで床板に貼り付けておきます。
TNカプラーの取り付け
 ここまでくれば完成したも同然です。TNカプラーの土台部分に、中央の溝にかからないよう、左右に両面テープを貼り、先ほどの反射・放熱板(金属板)に貼り付ければ完成です。これで、TNカプラーの土台と床板の高さがほぼ一致します。
 作例では、多少、スカートと胴受下部との間に隙間ができたため、多少、カプラーの位置が高いのかもしれません。その場合は、プラ板を挟み込むか、両面テープを張り重ねるなどして、微調整すると良いでしょう。
 今回は加工に両面テープを多用しましたが、できればDIY店などで扱っている強力タイプがお薦めです。
 いかがでしょう?これで先頭に立っても恥ずかしくない(?)顔になりました。
 (でも、これって連結可能??? ごめんなさい、まだ1両しか加工してません・・・)

キハ85系へ戻る    在来線車種選択に戻る