300系
 J編成(初期仕様)
実車について
 100系新幹線が登場した頃、まだ研究段階にあったVVVF制御方式とボルスタレス台車について、JR東海が研究・開発を引継ぎ、東海道新幹線内での270km/h運転を実現させるべく1990年に登場したのが300系です。徹底した軽量化と、車体断面の縮小により、270km/h運転を実現させる一方、トンネルへの高速突入時に反対側出口で発生する微気圧波による「ドーン」という騒音を低減するため、先頭部をレール面から屋根まで滑らかに立ち上げるデザインとするなど、従来の新幹線のイメージとは明らかに異なる外観となっています。当初は「スーパーひかり」用車両として開発が進められましたが、愛称が正式に「のぞみ」と決定すると、一般的には「のぞみ用車両」として定着しました。700系登場後は定期のぞみ運用からは退きましたが、JR東海だけで大量61編成が増備され、現在の東海道新幹線の最多形式として、ひかり、こだまに幅広く運用されています。当初は3基のパンタグラフを搭載していましたが、後に2基に改造され、現在はシングルアームパンタグラフ2基に改造されています。
模型について
 TOMIX製16両編成1本が揃っています。当初の編成は、編成中にパンタグラフを3基搭載し、走行中は架線動揺を避けるため進行方向先頭の1基を下ろし、後寄り2基を使用していたため、パンタグラフカバーの形状は、進行方向先頭にくるものが風の抵抗を受けにくい「船形」に、後寄り2基が風を跳ね上げる「台形」になるように配置されました。
 製品では、以後に製品化された中間増結車を足しても真中の1基分がないため、買い溜めた(?)車両からパンタグラフカバーを移植して再現しています。
 方向幕はのぞみの主力車両時代を再現すべく「のぞみ 東京」としています。
模型写真
 

 

 J編成(パングラフ削減改造後)
実車について
 パンタグラフの上下を進行方向によって切り替えるのではなく、最初から2基設置とする改造が実施されました。これは3基あるものの編成中真中の1基をパンタグラフカバーごと撤去する改造で、併せて2基のパンタグラフカバーの形状も変更され、従来の船型がなくなりました。
模型について
 模型では、パンタグラフカバーの交換により、これを再現しています。2基となったパンタグラフのカバーはいずれもパンタグラフに風が当たらないよう、風を跳ね上げる形の台形となり、船形のカバーは無くなりました。
 方向幕は「ひかり 新大阪」としています。
模型写真
 

 J編成(低騒音化改造後)
実車について
 パンタグラフの削減工事後、700系の登場により実用化された低騒音型シングルアームパンタグラフと、碍子カバー・遮音板の組み合わせへの改造が実施されました。併せて、特高圧引通線の車体間渡り方式が従来の碍子から直ジョイント(4両単位)に変更されています。現在では、全ての編成がこの仕様となりました。
模型について
 模型では、KATO700系のパーツに交換し、併せて直ジョイント化の改造をしています。また実車では、屋根上まで車体色の白3号で塗られているのですが、屋根と車体を同色にするのが困難と判断し、薄いグレー(灰色9号)での塗装としました。
 それほど違和感のない色だと思いますが、いかがでしょうか。
模型写真
 

お ま け (300系のDCC化)


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