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日本最初のプラモデルの栄光に輝いたのは
マルサン・ノーチラス号 であった。
1958年12月のことである。
それに遅れること数ヶ月、日本模型から伊号潜水艦が発売される。
同社もおそらくプラスチックモデルのパイオニアを目指して、日々開発に力を注いでいたことであろうから
マルサンに先行されたという事実は開発者たちを大いに落胆させたことであろう。
自動浮沈装置なるギミックを付加したのも、そのことをふまえての事だったのかもしれない。
マルサン・ノーチラス号は完全なディスプレーモデルだった。
自分で作った物が、
動く!・飛ぶ!潜る! という事実は当時の子供達にとって、革命的であり
エキサイティングなことであった。
「オレのは、動く!」 これが、ガキたちの決め文句だった。
どんなに美しく仕上げられた戦闘機でも、この一言で光を失った。
この伊号潜水艦に対抗するには、1/150・1/100・1/75 ではまったく役不足。
1/50を持ってくるしかあるまい。
こんな子供達の思いを敏感に感じ取ったのか、各メーカーはそれに対応したモデルを次々に投入する。
それが、ゴム動力であり、ゼンマイであり、モーターライズであったりした。
”
本物のように動く ” これが当時のキーワードだ。
伊号潜水艦の全パーツです。船体はマルサン・ノーチラス号と違い、
既に2色成型となっている。
接着剤にはいまだ、日本模型航空機工業と印刷されています。
日模は1950年代初頭に設立され、その時の会社名がこれであった。
上下部船体を仮組みした状態。 40年以上前の成型とは思えぬ
ほど、そのレベルは高くしっくりと組みあがる。
後部抵抗舵を、折りたたんだ状態。
抵抗舵をフルに上げた状態。
潜航して行き水没すると抵抗舵により後部の抵抗が増し
艦首が上方に向き浮上するという、自動浮沈システム。
走行用ゴムは船体内ではなく外部(下部)付けとなります。
・自動浮沈設定
・潜航設定
・浮上走行
\100
では、自動浮沈装置なるものが日模だけのものかというと、そうではなさそうである。
下は旧ロゴの
三和模型 製の、ソリッド伊号-155である。
こちらはモーターライズで、電動自動浮沈装置付きと大変こった物です。
モーターからの動力をジョイント・クランク・ギヤそして、カムを介し4つの潜行舵を動かして
自動浮沈させるという、大変凝ったシステムになっています。
下は同じシリーズの ノーチラス号。浮沈システムは、同じ物です。
かなり錆がきていますが、モーターと
カムをつなぐギヤ−システム。
こちらは、ブルマーク製のブリキの潜水艦です。
これも、自動潜水・浮上となっていますので、自動浮沈装置付きということ
でしょう。
電池のいらないってことは、何らかのフリクションが装備されていると
思いますが
外観からは不明です。
こちらは、駄菓子屋系 浮沈装置?付き 原子力潜水艦。
特殊燃料で、浮沈 100% だそうです。 この燃料の正体は・・・・・・?