「 こころ現代民家研究所 」 の木造建築

「板倉構法」「民家型構法」で造る 

日本の伝統的な木組みや木材加工方法を素に、現代のカタチで提案する「木の家」です。

「板倉構法」(落とし込み板壁工法)

20060304_0038.JPG柱の間に板を一枚づつ落とすので建前は最低3日はかかる。
落とし込み板壁づくり・・通称で板倉構法(いたくらこうほう)とは、厚さ1寸(3センチ)の板を4寸角(12センチ角)の柱に溝を彫って上から落とし込んで壁にしてゆく木造建築工法です。この厚い板の壁により、大変粘り強い構造となります。そして耐力的な役割と、木の持つ断熱や調湿の役割、両方を兼ね備えることができます。また、屋根と基礎を除くほとんど全ての建物部分を化学建材を全く使わず、中から外まで「木」だけで造ることができるのも大きな特徴です。その木材量は一般の2倍以上、職人の仕事量も考えれば、木工事としては3倍以上の木材と手間をかけて造られます。森林資源の有効活用や職人技術の伝承の面から見ても大変優れた建築工法です。
もともとは、農作物貯蔵の為の倉庫として各地で造られました。また、伊勢神宮などの神社仏閣にも多く「板倉」が用いられています。今のように気密性や断熱性、そして耐震性が求められる住宅には、大変適した工法だといえます。「板倉構法」という3センチの板を落とし込む工法としては、筑波大学教授の安藤邦廣氏が提唱し、NPO木の建築フォラムの「伝統木造研究会」で耐力壁や防火等の試験や大臣認定取得をしています。
ココロでは、この板倉構法を推奨しています。

→板倉構法パーツリスト

「民家型構法」

20051209_0009.JPGがっちり組まれた主屋と軽い構造の下屋で構成されている。
「民家型構法(みんかがたこうほう)」とは、質の高い在来木造住宅の配給と国産材活用、そして国内住宅のストックを考慮し、現代計画研究所(主宰:藤本昌也氏)が中心となって80年代に提案された木造建築システムです。2間(3.64m)を基準に太い通し柱と梁で組まれた総2階建ての基本構造と下屋(げや)や出屋といわれる平屋建ての補助構造とで構成される木造架構方法を基本としています。数奇屋造りや一般木造建築が、機能や平面計画から構造を考えてゆくのに対し、民家型では構造的な構成から逆に平面計画をする方法をとります。これにより、環境やライフスタイル等の変化、気候の違いなど永いスパンの大きな変化に対して補助構造部分を変形させることで対応し、木材の供給スパン(50年~100年)を超える寿命の木造建築を造ることを目的とされています。
数百年残る「民家」の形態を現代に活かし、木造に関わる施工技術はもとより、昔ながらの木材生産の方法や合理性を見直し、顔の見える関係で「木造」を造り、そして残してゆく・・・という我々の活動の素となっている考え方です。
ココロでは、この「民家型」の家づくりを行っています。

「真壁づくり」

093.JPG柱を出した真壁づくり。和室でも洋室でもほとんどの部分を真壁にしている。
「真壁(しんかべ)」とは、柱を隠さず、表して壁を仕上げる方法をいいます。それに対し、現在住宅のほとんどは「大壁(おおかべ)」といって柱を隠して和室以外、部屋は壁だけの仕上げになっていますが、土壁や漆喰がほとんどだった昔の家では、左官の作業性や修繕の利便性などから壁を区切る方法がとられました。そして木を出すことで、木の持つ湿度調整機能を有効にし、且つ劣化部分や雨漏りなどの欠陥部分を早期に発見することができました。一年の大部分が湿度60%を超えるという日本の気候の中では、家の中や壁の中に湿気が流入しやすい為、大壁のように壁の中に湿気が溜まりやすく、内部がわかりにくい構造は家自体の寿命に大きく影響してきます。冷暖房機器が発達した現在では、湿気や雨の多い夏場のみならず、内外の温度差が激しい冬場に発生する壁内結露が問題になっています。「真壁」は壁内に湿気を入れないことよりも、湿気が出てゆくことを重視した造りだと言えるでしょう。 
また、年月がたち、材料が収縮したり変形した場合、建設当初の断熱性や気密性をずっと保っていることは難しいことです。過剰に気密や断熱に頼る方法ではなく、それは付加価値として考え「真壁」を基本とした壁内に湿気が溜まりにくい構造で造ることが良いと考えています。

「フラットベット基礎工法」

DSC04223.JPG土台の上に足固めが立ち上がり、床下は55センチ以上確保している。
「フラットベット基礎」は「ベタ基礎」の一種です。ベタ基礎は、建物の加重を分散して地面に伝える地盤対策として、そして地中から進入する湿気対策として現在、住宅のほとんどの基礎に採用されています。しかし一般ではコンクリートの立ち上がり部分が重要な「基礎梁」となっているにもかかわらず、換気口などで寸断されて実際は「梁」の役割を果たしていない場合が多いのです。換気口をやめ、基礎パッキンを使用した方法も有効ですが、比重が重い湿気が基礎底に溜まってしまうケースもあるようです。フラットベット式では、ちょうどベタ基礎をひっくり返した形になり、基礎梁部分は地面の中でしっかりつながっています。土台を置く部分に「ネコ」と言われるモルタル下地をつくり「基礎パッキン」と同じような土台下で換気する方法をとります。その結果、コンクリートで区切らない、スッキリした通気の良い床下が出来るワケです。
また、梁をだすような天井が無い造りの場合には、各部屋に電気や空調の配線などをする部分が難しいのですが、この深い床下を使って配線ができる為、メンテナンス面から見ても大変重宝します。
ココロでは、この「フラットベット基礎」を標準仕様として設計しています。