矢祭町火球


隕石一覧に戻る

2005年10月27/28日、02時05分27秒頃より、北関東地方上空にやや明るい火球が出現した。
落下中の映像はSonotaCo氏(東京)とぷる氏(新潟)の自動監視TVカメラによって撮影され、
上田昌良氏によって軌道計算が為された。
その詳細はSonotaCo Networkの投稿参照。

明るさは−8等台、大気突入速度が秒速23km台と通常隕石落下に至らない暗さ、速さだった。
しかし、消滅点高度は23km程度と上記データにしては異例の低空まで発光を続けた。
これは、隕石物質が非常に硬かったため、破砕や摩耗が例外的に抑制された飛行を推定させる。
落下映像では、多数の小片が分裂してできるであろう「尾」は見られない代わりに、
破砕の結果としての分裂は記録されている。
石鉄隕石など特殊な組成も可能性が十分考えられる落下観測データである。
残念ながら予想される落下質量は100g弱程度と小さく、発見は困難かもしれない。


落下予想域
福島県南部、矢祭町
赤の楕円内が隕石が落下したと予想する地域
(ゼンリン電子地図96に加筆修正)


図をクリック