箕面火球


隕石一覧に戻る

2021年2月25日、18時56分06秒、大阪湾上空から北に飛行する明るい火球が出現した。
落下映像は藤原康徳氏によって大阪と奈良の2箇所から自動流星TVカメラによって撮影され、
上田昌良氏によって軌道計算された。
当夜はほとんど曇っており、撮影された写真も雲を通しての映像である。
その詳細はSonotaCo Networkの投稿参照。

大気突入速度は秒速14.7kmで、秒速4.5km/s程度まで減速した消滅点高度は26.1km程度だった。
光度変化は特異で、経路途中で突然急増光し、その後はスムーズな変化である。

隕石落下推定計算は、2点からのみの撮影で、精度評価が難しい。
大気突入質量がほとんど摩耗せずに地上まで落下したと見なすと速度変化を説明できる。
このため、石質を推定した計算と、鉄質を推定した計算の両方を実施した。
落下地域は、大阪府箕面市〜池田市北部の市街地と山地の境界付近となった。
推定落下質量は、石質であれば150g前後、鉄質であれば30g前後が有力である。


落下予想域
大阪府箕面市北部
赤の楕円内が隕石が落下したと推定する地域
(地理院地図に加筆)