熊野火球


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2021年12月10日、19時07分48秒、熊野灘を分裂しながら北西にに飛行する明るい火球が出現した。
落下映像はSonotaCo氏(東京)、伊東耕二氏(東京)、増澤敏弘氏(長野)、上田昌良氏(大阪)の自動流星TVカメラによって撮影され、
至近距離から野田篤弘氏によって静止画撮影された。これらから上田昌良氏によって軌道計算された。
それらの詳細はSonotaCo Networkの投稿参照。
大気突入速度は秒速18.9kmで、秒速2km/s程度まで減速した消滅点高度は21.2kmだった。
消滅点高度が低く、突入仰角が19°と小さく、隕石の落下は確実である。

隕石落下推定地域は、三重県熊野市北部の新鹿(あたしか)町である。
該当地域は、海岸に山が迫り、隕石捜索は残念ながら容易ではない。
推定落下質量は、0.6〜5kg程度と推定する。
なお、分裂によって生じた小片は、ほぼ陸地に届かず海中に落下したと推定する。


落下予想域
三重県熊野市新鹿地区
赤の円が初期値を変えながら計算した隕石落下点
(地理院地図に加筆)