琵琶湖火球


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2010年8月7日(土)17時過ぎ、伊勢湾岸を中心とした東海地域で大きな衝撃音が響いた。
一方、17時01分頃、兵庫県〜愛知県〜富山県付近から火球の目撃が報じられた。
まだ明るい青空の中を飛行した火球は、継続時間2分程度の隕石雲を残した。
衝撃波の記録らしいものは、各地の地震計で記録され、経路も計算された。
しかし、明るい時間帯だったため、火球の影像記録は報告されず、光学的な経路記録は得られていない。
私たちは、報告された3枚の隕石雲の影像から、飛行経路を図のように求めた。
ただし、測定誤差はやや大きく、隕石雲の風による水平移動と、熱による上昇運動が影響し、
撮影時刻の違う3枚の写真からの位置算出には数kmの誤差を伴うと見られる。
この結果からは、琵琶湖内もしくは、琵琶湖西岸〜途中峠付近に隕石が落下した可能性がある。


琵琶湖火球の落下経路

@AB 隕石雲が撮影された地点(京都市伏見区、東大阪市、三重県志摩市)
 隕石雲が最も顕著だった地点:近江八幡市上空約30km
経路仰角は55°前後である。


リンク

 防災科研Hi-netで捉えた2010年8月7日の火球による振動
 2010年8月7日の隕石の軌道の推定