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2002年4月30日設置

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2011/03/28(月) 東京スカイツリーはバベルの塔なのか

私のHPはGoogleの検索ワード調査サービスを利用していて
どの単語でどれだけヒットしているのか知ることができます。

最近、かなり驚かされた検索用語がありました。
「東京スカイツリー」と「バベルの塔」のセットの検索。これが結構多い。
※大震災の前から多かったのです

試しにGoogleの検索欄に「東京スカイツリー バ」
と打ち込んでみると、検索補完で「東京スカイツリー バベルの塔」と出てくるのです。
それだけよく検索されている単語なのです。

他にも
「東京タワー バ」 「サンシャイン60 バ」 「東京都庁 バ」
と入力してもバベルの塔の補完はなされない。
東京都庁は「バベル」ではなく「バブルの塔」で補完されるかと思いきや、それは無かった。

なぜ東京スカイツリーでバベルの塔を連想してしまう人が結構いるのか。

たぶん今の日本に漠然と不安を抱いていて、でも本当にもう駄目なのか
疑問に思っている人が多いのだと思う。
東京スカイツリーは日本人にとってのバベルの塔なのだ!間違いない!
という確信が自分にあるなら検索エンジンで検索したりしない。

もしかしたら東京スカイツリーはこの国にとってバベルの塔になってしまうのでは?
そのように考えている人は自分以外にもいるのではないか?
ということを確認したくなって検索しているのだと思う。

私は東京スカイツリーはバベルの塔だと確信していた。
なぜならその足元近くを流れる隅田川に沢山のダンボールハウスが有るから。
そんな歪んだ社会は文明としての尺度から見ると死にかけている。
高い空よりまずは足元を見るべきだ。それが出来なくなった社会は
砂上の楼閣のごとく足元から崩れ去ったとしても何ら不思議ではない。

でも他の多く人々が「東京スカイツリーはバベル?」という不安を抱いているなら
天邪鬼(あまのじゃく)な私は「いやいや、そんなことは決してございません」と無理にでも言い張る。
そして大震災の後だからこそ「東京スカイツリー≒バベルの塔」とは意地でも考えたく無い。

あの地震でも東京スカイツリーは折れなかったのです。
関東大震災で崩れた凌雲閣とはわけが違う。
スカイツリーの完成はこの国にとって久々の明るいニュースになることは間違いないから
それにケチをつけたりせずに、素直に明るく楽しめばいいのです。
震災の痛手から復興を始めたこの国のシンボルとしてスカイツリーが輝くように
私達は毎日を必死で生き抜いて、決して「バベルの塔」にしてはいけない。

写真館:2011年2月26日 平成版バベルの塔

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