目的であった唐古・鍵遺跡へ向かいました。とても天気のいい暑い日でした。ガイドブックなど では唐古・鍵遺跡へのアクセスをバスで「唐古」または「鍵」下車と書いてあるものもあります が、このバスはもう走っていないようなのです。近鉄で大和八木駅から4駅ほど北、各駅停車し かとまらない小さな駅、石見(いわみ)で降りて、道なりに東へ歩きます。 間もなく、右側にちょっと不気味な感じの神社。鏡作(かがみつくり)神社です。この周辺には
ヶ里にかないませんが、この資料室に来て今までにない面白さを感じたのです。私たちとさほ どかわらない人間の生活感とでもいうのでしょうか。当時の大都会だったわけですから、いろい ろな土地の人が出入りして生活して、それぞれに得意なものを作ったりして、いろいろなものを やりとりして。目で見たものを土器に描いたり(誰かに何かを伝えようとしたのでしょうか?)。縫 い針が展示されていたのですが、ちょうどその直前に呉女は指にトゲをさして痛がっていたも のですから、この当時の人もこの針でよく指をさしていたかな、とか……。当時の生活を生き 生きと思い浮かべられる、生活感、生命力にあふれた遺跡だなあ、と感じたのです。 中央体育館から田原本の駅まではほぼ直線に歩いて、案内には徒歩30分と書いてあります が、そんなに遠くないような。(バスもあるけど1日3本しかないのであまり使えない)。途中田ん ぼの向こうに大和三山が見渡せる場所があったり、国道を渡って田原本の町中へ入ってしま えば、元は陣屋町(城下町みたいなもの)であり宿場町であったというレトロな町並……。 すっかり弥生人になった気分だけどお腹がペコペコの二人は近鉄で大和八木に出てデパー トの上の二上山も畝傍山も見えるレストランでランチを食べ、再び近鉄に乗って名古屋へ、そ して相模の国へ。関東に帰るのは京都経由が一般的ですが、八木まで南に下がっていればこ のルートもオススメです。途中、名張とか桑名とか、壬申の乱ゆかりの地を通りますし。…… と、旅は最後の最後まで楽しむのが呉女流なのであります。 |