あらすじとキャラクター設定を作る
いんたーねっとで公開するのに無難な話はないかと探していたら、結構古い作品になってしまいました。
「青嵐」という、小学校の一クラスの、先生と生徒の対立と和解までを描いた作品です。古いし、あんまり気に入ってる作品じゃないのですが、閲覧者はどんな年齢層でもどんな立場でもだいたいOKよ〜という作品で、さらに見本として解説しやすいものとなると限定されてしまい、この作品になってしまいました。

それでは、漫画の製作過程に興味のあるみなさま、また漫画家志望のお子様方、私の場合の手順をご紹介しましょう。人によってやり方はかなり違うものですから、一例として見てくださいね。
紙に描くのはメモ程度。頭の中にはこの何倍も、細かい設定やシーンが蓄積されています。それを全部使うわけじゃありませんが。だってページ数は限られてますから、描きたくても削らなきゃいけない部分の方がよほど多いわけです。漫画って、膨らませたイメージから引き算して凝縮させていくんですよ。
下の絵が、最初にストーリーとキャラクターを考えながら描いてみたラフスケッチです。
最初に主人公と、メインに絡んでくるキャラクターを作ります。
右下が主人公。意志が強く、正義漢で女の子のリーダーシップを取っている子、という設定でした。
主人公は、だいたいの性格を決めて、表情を描きながらさらに細かい性格設定を考えていきます。
ふと、思いもよらなかった表情が描けたりして、そこから性格設定がころっと変わってしまう事もあります。

脇役は主人公との対比を考えて。
主人公と同じタイプのキャラは、そういう必要性のある話でなければまず出しません。
キーパーソンになるキャラは、話の流れの中で、させたい表情ができるように、決めの顔からキャラクターを作る事もあります。この作品の場合は、下の先生の表情がそのケース。
話の展開が深刻なので、それを和らげるためにあえてフツーのおばさんのような外見の校長を起用(笑)。
狂言回しはワルガキにストレートにやってもらうつもりでした。ページ数足りなかったから。はは…

下は、プロットに入る前のメモ。
私の頭の中に入っているものの断片を、単語に省略して書きなぐったもの。自分さえわかっていればいいので、ストーリー一本分でこの程度。まだタイトルも迷ってたし、テーマと大筋と重要なエピソードを割り振った、ってところです。
さて、ここからパソコンに向かって担当さんに見せるためのプロット書きを始めるわけです。
漫画家もパソコンできないと作業効率悪いのですよん。


     
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