爆笑
もうひとつの「宇宙戦艦ヤマト」




昔、さる有名掲示板に、私めが何回か投稿し、ヤマトネタとして一世を風靡した文章をここにまとめました。

これは、宇宙戦艦ヤマトが地球の危機を救った、もうひとつの偉大な物語です。
原作では、省略されているガミラス星での死闘の内容が、詳しく解明されているのがポイントといえば
ポイントです。
それではお楽しみ下さい。


注意!
 1, かなりバカバカしい話です。途中で腹が立ったらすぐに閉じて下さい。
 2, 一応この文章は無断転載は禁じます。
         もっともこんな文章転載するバカもいないでしょうが。




その1 ヤマト発進



2199年、地球はガミラスの遊星爆弾の攻撃で廃墟と化していた。
そして残り少ない地球の全エネルギーが日本の九州の南、ヤマトに送られていた。

宇宙戦艦ヤマトは、全地球人類の最後の希望をかけて、
放射能除去装置、コスモクリーナーを手に入れるため、
イスカンダルに向けて、今まさに発進しようとしていた。


「古代、エネルギー充填は予定どおりか?」
「は、沖田艦長、40%完了!」
「よし、順調だな。島、波動エンジンは始動できるか?」
「ハ、ドウも‥‥」
「何だ?どうかしたのか。」
「波動エンジン起動不能です。」
「バカ!原因はなんだ。」
「波動エンジンを制御するメインコンピュータが起動しません。」
「どうして起動しないんだ。」
「艦長、拡張メモリが不足という表示が出ています。」
「拡張メモリが不足?えらい懐かしいことばだな。一体何というコンピュータだ?」
「えーと、これは日本電気のPC9821と表示されています。」
「メモリ増設!大至急買って来い!」
「わ、わかりました。それではすぐにソフマップへ行って買ってきます。」
「早くしろ!」
「艦長、現金がありません。ポイントカードもありません。」
「地球の緊急事態だぞ。代金後払いでもらってこんか!」
「代金後払いですか?ソフマップは、せこいですよ。大丈夫かな」
「大丈夫だ。ことばはいらない。ほほえみあれば。」

かくて拡張メモリが装備され、ヤマトのコンピュータはやっと起動した。
「波動エンジン始動!」
波動エンジンの振動でヤマトは大きく揺れた。

その反動で沖田艦長は椅子から激しく転げ落ちた。
「艦長、大丈夫ですか?」
「痛え-、くそ!こんな椅子噛んだる!いや、イスカンダルに向かって発進!」

かくて全人類の最後の希望を背負ってヤマトは宇宙に向かって発進したのであった。




***** *** *** ** *


イスカンダルに向かって宇宙戦艦ヤマトは順調に地球を離れつつあった。

「艦長、大変です。右後方ガミラスの戦艦です。」
「何、本当か。よし、ただちに銭湯用意、あ、いや戦闘用意!」
「ガミラス艦、主砲発射しました。光子の束が3発こちらに向かってきます。」
「やばい!シールドをはれ」
「艦長、スタートレックではありません。シールドなんてありませんよ。」
「む、そうか。よし、主砲装填、ガミラスの光子砲は副砲で迎撃する」
「了解、すぐ軌道計算!」
「急げよ」
「艦長、コンピュータがフリーズ、軌道計算不能です。」
「何!原因は何だ?」
「メモリ不足です。」
「メモリはソフマップで買ってきて増設したんじゃないのか?」
「いや、こんどはコンベンショナルメモリが不足と表示されています。」
「バカ早く直せ!」
「は、おい古代!このコンピュータ何とかしてくれ」
「む、これはCONFIG.SYSを編集するしかないな。」
「ガミラスの主砲、本艦命中まであと7秒!」
「急げ急げ」
「まず余計なデバイスをはずそう。プリンタとシリアルを無効にして、バッファも減らそう。」
「ガミラスの主砲命中します。」
「むむむ、ダメダこりゃ、おい他にコンピュータないのか」
「予備が一台あります。只今切り替えます。予備コンピュータ起動!」
「よし、すぐに軌道計算、迎撃せよ!」
「艦長、予備コンピュータ作動しません。」
「何!どうして動かんのだ!」
「どうも今日の日付を祭日と認識しているようです。本日取引なしと表示されています」
「取引なし?一体何だ、このコンピュータは」
「すみません、原因不明、あ、これは昔みずほ銀行とかいう企業で使われていたコンピュータです。」
「‥‥‥」

ガミラスの砲弾がヤマトに命中した。

「艦長、後部和風レストランとサウナが破壊されました。エンジンは無事です」
「逃げろ逃げろ、」

ヤマトは煙をはきながら逃げ去ったのであった。





その2 人類初のワープ航行



宇宙戦艦ヤマトは煙をはきながらイスカンダルへ向かっていた。
ガミラス戦艦の予想外の攻撃を受け、船体は傷ついていた。
ワープに入ることもできず、通常航行速度で、まだ火星付近を航行中であった。

「艦長、ガミラス戦艦の主砲2発ヤマト後部に命中しました。」
「被害を報告しろ」
「後部和風レストランとサウナが全壊です。航行に支障はありません。」
「和風レストラン全壊か?」
「は、イタリア料理と中華料理は無事ですが。」
「む、それで肝心のコンピュータは直ったのか」
「メインのpc-98は依然としてメモリ不足で作動しません。」
「それにしても、もっとまともなコンピューターは、なかったのか」
「最新のコンピューターは全て地球の生命維持装置に使用されています。」
「それでヤマトには中古を装備したのか。クソ司令部め。」
「艦長、補助コンピュータは作動しています。」
「補助コンピュータ? あの昔みずほ銀行で使っていたコンピュータか。」
「そうです。富士通製ですがpc-98より高速です。本艦のワーププログラムにも対応しています。」
「そうか、よし、ワープ試験飛行するぞ、一気に太陽系をぬける。エネルギーコンタクト」
「了解、ワーププログラム起動します。」
「問題は波動エンジンの加速だな。銀行のコンピュータなどで大丈夫かな」
「大丈夫です。計算完了。障害物ありません。ワーププログラムを波動エンジンに送信します。」
「よし、ワーププログラム送信!早くしろ」
「ワーププログラム送信します!」
「プログラム送信!」

「か、艦長!」、
「何だ?」
「送信を電信扱いにするか文書扱いにするか尋ねてきています。」
「何?むむ、と、とりあえず電信だな。早くしろ」
「了解、電信扱いでワーププログラム、波動エンジンに送信!」
「おお、いよいよ人類初のワープ飛行だな」

「かかか、艦長!」
「ななな、何だ一体!」
「手数料を払えと言ってます。送信手数料税込みで735円です」
「何、手数料?735円だと!何のこっちゃ‥‥誰か払え!」
「私が立替ときます。後で必ず戻していただけますか?」
「戻す戻す、早くしろ」
「送信手数料735円入金します。ワーププログラム、波動エンジンに送信!」
「大丈夫か?まさか翌日扱いなんて言うんじゃないだろうな。」
「えー、あ!大丈夫です。送信完了です」
「よしワープ突入!」

かくて宇宙戦艦ヤマトは地球人類初のワープ飛行に突入したのであった。



****** ***** *** *** ** *


宇宙戦艦ヤマトは火星付近でワープに突入した。
「艦長、波動エンジン加速95%、ワープ航行異常ありません。10分後には冥王星の付近に出る計算です」
「了解。しかし本当に波動エンジンの制御、大丈夫なんだろうな。」
「大丈夫です。何せ昔、あのみずほ銀行が使っていたコンピュータが制御していますから」
「確か、昔の富士通とかいう会社の製品だったな。」
「は、富士通は松下電気と合併して富士の松電機とかいう、しょうもない名前になって」
「結局業績が悪化して東芝に買収されたんだったな。」
「そうです。しかし結局東芝も業績が悪化してIBMに吸収されてしまって。」
「日本で残っているのはNECとソースネクストだけになったな。」

「古代、火星の基地は懐かしいな。」
「そうだな、島、火星ではいろいろあったよな」
「本当になつカセイなー」
「木星にも何回か調査に行った。」
「そうだ、俺が木星の軌道上で屁こいたら、もークセー!とわめいていたな。」
「土星で探索機のエンジンが不調で不時着したこがあった。」
「そう、土星の輪に不時着して、お前のせいだと怒鳴ったら、どうせいーの、ワー!と嘆いてた。」
「森雪もずっと一緒だったな。」
「そうだな。俺が始めて宇宙に出て、うっかり太陽を直接見て、目がいタイヨウ!とわめいてたら、
古代君、そんなの全然タイヨウぶよ、と優しく言ってくれたな。」
「お、そろそろワープが終わるぞ、ブリッジへ戻ろう」

「ワープ終了、通常空間に戻るぞ!」
「艦長、コンピュータの計算通りです。冥王星の近くに出ました。」
「よし、とりあえずワープ成功。船体異常ないか。」
「大丈夫です。波動エンジンの制御は完璧です。あ、艦長」
「どうした」
「前方と左右小惑星群?すごい数の小惑星、いや小惑星ではありません。」
「金属製の物体だ。無数にあるぞ」
「艦長、機雷です。ガミラスの機雷群に入り込んでしまいました。」
「な、何ということだ。エンジン停止!」
「は、エンジン停止。艦長、このままでは脱出不能です。」
「まずいことになった。機雷は嫌いだ!」
「‥‥」

宇宙戦艦ヤマトはガミラスの機雷群にはまりこんだのであった。





その3 ヤマト、ガミラス機雷原から脱出




ここはガミラス星、デスラー総統のいる司令部である。

「ヤマトはどうしている?」
「は、総統、ヤマトは、わがガミラス軍の機雷原でまだ停止中であります。」
「あの機雷から逃れることはできん。ヤマトの艦長は何といったかな。」
「は、確か沖田とか。機雷は嫌いだと、わめいているそうです。」



宇宙戦艦ヤマトはガミラスの機雷に取り囲まれてしまった。
「艦長、このままでは、爆発にまきこまれてしまいます。」
「うむ、古代、全部の機雷を制御しているコントロール機雷があるはずだ。それを探せ。」
「わかりました。探査します。」
「いそげよ。」
「艦長、ありました。一台、全ての機雷の動作を管理をしている制御機雷があります。」
「む、機雷の動作管理機だな。」
「艦長すぐに破壊しましょう。」
「バカ、そんなことしたら他の機雷も一緒に誘爆してヤマトも破壊されるぞ。」
「しかし、このままでは身動きできません。」
「‥‥よし、制御機雷にコンピューターウィルスを送信しろ。機能をマヒさせるんだ。」
「了解!ウィルス送信します。トロイの木馬地獄送ります。」
「‥‥」
「ダメです、効果なし、クレズの最新版送ります。‥‥ダメです。ウィルス攻撃全て防御されます。」
「む、だめか。おい、あの昔みずほ銀行の使っていた中古のコンピュータ、今作動しているか?」
「は、なにやら忙しく勝手に動いているようですが」
「よし、そのコンピュータに何でいいから送信させろ」
「は?何でもいいんですか?」
「そうだ。ガミラス帝国は、この最新鋭の宇宙戦艦ヤマトが、まさか昔の銀行の中古コンピュータを装備しているとは思わんだろう?」
「その通りです。何せわれわれもあきれて、開いた口がふさがらん状況ですから。」
「それが狙いだ。混乱させてやれ。」
「わかりました。片っ端からみずほ銀行のコンピュータのコマンドをガミラスの機雷に送信してやります。」
「早くしろ。電信で送るのだぞ。手数料は立て替えておけ。」


ガミラス帝国の司令部。

「総統、ヤマトが機雷原を脱出しました。」
「なに!あの機雷原をどうやって脱出したのだ?」
「それが、コントロール機雷が突然フリーズして、他の機雷が全部勝手に散らばってしまいました。」
「ガミラス帝国のコンピュータがフリーズ?地球のパソコンじゃあるまいし。原因はなんだ?」
「コンピュータのシステムがヤマトのウィルス攻撃を受けて混乱したようです。」
「ばかな!地球のウィルス攻撃など、防御は完璧なはずだぞ。」
「いや、それが全く予測不可能な、未知の悪質なコマンドです。」
「ヤマトがそんな高度なウィルス攻撃を?‥‥で、どんなコマンドを受信したんだ?」
「は、資金不足とか、残高不足とか、ガイトウコウザがありませんとか‥‥」
「な、何だそりゃ!」


ヤマトはガミラスの機雷原を無事脱出、イスカンダルへ向かうのであった。

続きは(後編)こちらです