☆ 答 8 ☆
いなせ-B
ちゃきちゃきの-@
・魚の背びれ頭がこっこよかったのだった…
今や死語になってしまっただろう「いなせ」とは、粋で威勢がよく、勇み肌で侠気(オトコギ)のあることを言う。江戸の下町にはそんな連中が多かったに違いないが、中でも際立っていたのが日本橋の魚河岸だったらしい。ここで働く若い衆のファッションから「いなせ」という言葉が生まれたのである。鯔(イナ)というのはボラの幼魚で、彼らはその背びれそっくりの髷を結っていたと言うから、粋なだけでなく、魚河岸業界で働くプライドをも示していたのだろうか。時代は江戸末期。当時の最高に粋なセンスは、今なら立派な前衛でしょうか。
「ちゃきちゃき」は「嫡々」の江戸訛り。「嫡」は正統、直径といった意味合いの語である。今なお「嫡出子」などという役所言葉に使われたり、年配者が長男のことを「嫡男」と言ったりしていますが、江戸時代に「嫡流」といえば武家の直系の血筋のことでした。その「嫡」を重ね、ついでに訛って、町人も「生粋」「本場」というような意味で使い始めたのです。そして江戸っ子がいばって使っているうちに、羽振りのいいこと、またその人を表す言葉にもなったのです。
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