ひきつづき、東方風神録二面ボス、鍵山雛考察。
3面以降のボス考察は達人がしてしまうと思うので、私はあまり日の当たらそうな
二面ボスを考察してスキマを埋めようかと思います。
■雛のファッション考察
ゴスロリ調のヒラヒラ服でなぜか外人に人気らしい。雛も秋をテーマにした紅い服を着ている。
雛の服で気になるのが向かって右側のぐるぐる模様。これは何を意味しているのか。
これは厄という字をかたどっている。
↓
厄
あと、渦とか水流を表していると思われる。
あまり自信は無いが、左側は蛇を右側は蛙の舌を表している可能性がある。
なぜ蛇と蛙かというと、ネタバレになるが、東方風神録は蛇と蛙の神様の話だからである。
■雛の髪型
また友人のKはこんな事もいっていた
「雛って髭が生えてる」
「は?髭?」
「いや遠くから見ると髪型が髭に・・・」
「おまえは何を言って・・・・ほんとだ!」
いや髭じゃないよファッションだよ!雛かわいいよかわいいよ髭
図は髭
この奇抜きわまりない髪型はなんだ?なんか意味があるのだろうか・・・
これについて一生懸命調べたんですがまったくわかりませんでした。
ときめきメモリアル2に登場する白雪美帆というキャラが同じ髪型らしい。
こちらは赤頭巾の頭巾をイメージしているようだ。同じ発想で蛙か蛇のかぶりものを
イメージしている可能性もあるが・・・まあ関係ないか。
関係ありそうな部分をなんとかひねりだせば、まず紐や帯、着物の裾の両端を手前で
結ぶまじないは、結び、魂結び、などと言われているまじないである。
これは男女の結合、夫婦の結びを意味する呪いで、”産み”の呪いであり、子孫繁栄の意味があると
思われる。
結びとは産霊と書き万物を産む原理となる神である。
また、むすひは、水を”掬う”つまり禊(みそぎ)、水垢離(みずごり)とも関係があると言われる。
ここから二つの説が考えられる。
まず、ミシャグジ信仰との関係である。
ミシャグジ様は蛇の神であり、石の棒、御柱(おんばしら)を信仰する諏訪大社の土着信仰で
祟り神であり豊穣神である。
秋姉妹が農耕神、雛が厄神という流れはミシャグジ信仰から由来すると思われる。
そして、御柱は男性器を表す。つまり男根崇拝である。
男根崇拝は子孫繁栄を願う呪いから由来していると思うので、男根崇拝→産霊→結び、とこのような
図式になっているのではないか、とややくるしいが、予想する。
さて、禊との関係だがそもそも厄、禍、とは禊から誕生した神であり、悪いものは
水にながしちゃえ、という思想がみてとれる。流し雛も厄を水に流すという意味で
一種の禊だと考えられる。
ここから、厄を水に流す→禊→むすひ→髪をむすぶ、
という発想になっているのではないだろうか。また髪は神に通じることから、その神の神性を
表現しているとも考えられる。
すなわち、髪型で”水流、厄を流す”という能力をかたどっているとも考えられる。
■雛はなぜゴスロリか
「趣味が痛い」という意味のデザインだと思う。
雛のテーマ曲「運命のダークサイド」のコメントに次のような個所がある。
ゴスロリ風ということでもっと痛い感じにしようかと思ったのですが
このコメントから察すると、ZUN氏は雛の設定を音楽も含めて、痛い趣味に見えるように
デザインするつもりだったようだ。雛は、流し雛であり流し雛は人の痛みを流してゆく役割をもつ。
ステージタイトルが神々の疵痕であり、キズがテーマとなっている。雛の弾幕にもペインフロー
(痛みを流す)という意味のスペルカードがあり、疵がテーマとなっていることが解る。
つまり、雛のゴスロリは痛みを受け取る神だから、そのイメージで痛い衣装をしているのではないだろうか。
もしかしたら格好だけではなく日常的に痛い趣味を自慢したり、痛い発言をするのではないか?
また傷痕のデザインとして左手にリボンが巻いてある。これはおそらくリストカットの痕を
意味しているのではないかと思う。いや、ただのファッションかもしれないけど・・・
痛いファッションという意味では、髪の毛を手前で結ぶのも、趣味がオカシイというさまを強調するために
そうしているのかもしれない。頭の上のリボンは、お雛様の冠を表現していると思います。
2007年9月5日