寺だより

はすのはな第17号  -開創六百年祭特集号-

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蓮花寺開創六百年祭慶讃大般若経六百巻転讀法要

紅葉の葉が薄っすらと赤く色づきはじめた11月、当山において、千載一遇の記念日ともいうべき日を迎えました。平成23年は当山の開山年応永18年より数えて600年目に正当し、11月11日を蓮花寺開創六百年祭奉修日と定めました。
それに伴い3年前より当山檀徒総代世話人の皆様と一丸となり、その記念事業として山門の建立と本堂屋根銅板再葺き替えを発願し、檀信徒の皆様に、勧募のご協力をお願いしてまいりました。
大変危惧する社会的状況にも関わらず、多くの方々にお力添えをいただき、本年8月末日、無魔記念事業の2つの大きな工事の完成に至りました。

バス通りより見渡す景観は、一昔では想像も出来ない伽藍となり、檀信徒の皆様に感謝するばかりでございます。この日は『蓮花寺開創六百年祭慶讃大般若経六百巻転讀法要』と合わせて、沿道のお練りと、幾つかのプログラムを計画しておりましたが、生憎の天候となり致し方なく中止となりました。降りしきる雨にもかかわらず、この記念法要には多くの方にご来山頂き、本堂内も満席となりました。

午後2時法要の定刻となり、厳かな雅楽の奏楽が流れる中、ご助法頂いた御寺院僧侶、住職、大導師の順に入堂し法要が始まりました。お導師をお勤めいただきましたのは、川崎市幸区延命寺ご住職今野隆道僧正様で、平成9年の折りに引き続きご足労賜りました。本堂の内陣左右の間には、真言宗智山派神奈川教区教区長保永秀賢様をはじめ法類総代、組寺寺院、工事施工関係者、檀徒代表の方、当山役員の皆様等多くのご来賓のご随喜を頂き、大般若経転讀の読経が堂内に響きわたりました。

ご参列いただきました檀信徒皆様に十一面観世音菩薩並びに山門内に奉安致しました、阿弥陀如来様との結縁をしていただきつつ、内陣参拝も恙無く成満いたしました。その後、式典に移り、森學名誉総代のご挨拶をいただき、保永秀賢教区長より住職昇補伝達辞令、檀徒代表者への感謝状授与、住職より工事関係者へ感謝状の授与、教区長様よりご祝辞、本山他、お届けくださいました祝電披露、勧募報告、森正一奉修委員長よりお礼の挨拶、最後に住職より謝辞を述べ、無事式典も予定通り、終了することができました。 この後、横浜で行われる祝賀会への案内があり、檀信徒の皆様はバスに移られ会場に出発いたしました。

蓮花寺開創六百年祭祝賀会

小雨が降りしきる中、蓮花寺より5台のマイクロバスで、祝賀会会場の横浜インターコンチネンタルホテルに着いたのは、すでに開宴15分位前でした。宴会場から見える横浜の港は、すでにほの暗く、様々な灯りが、きれいに今日の日を祝ってくれている感じでした。

出席していただいた方が席に着かれ、鈴木憲一委員の司会で、開宴の辞が森秋野委員より述べられ、引き続き、森安男総代長の丁重な挨拶をいただきました。

蓮花寺で記念法要のお導師をいただきました今野隆道僧正には蓮花寺の様変わりした景観のお話しを頂き、歳月の流れをひしひしと思い浮かべ、喜びを新たに感無量となりました。 ご来賓を代表され、真言宗智山派大本山川崎大師平間寺ご貫首藤田隆乗僧正様にはご法務ご多端の中ご臨席を賜り、平成10年に当山で発刊致しました【本堂再建二百年記念・写真で綴る蓮花寺近代史】の本にもお目通し頂き、身に余る温かなお祝いのおことばを添えて戴きながら乾杯の御発声を賜りました。会場内大きな拍手に包まれながら、和やかな祝賀会が始まりました。

その後、メイン席後方より琵琶の音色が奏でられ始めました。黒田月水様の土佐琵琶演奏で、ご自身が弘法大師伝より作曲され、鎌倉時代を偲ばせる音色を美しく聞かせていただきました。黒田様は、横浜市に在住され、これまでに、国内外の大きな音楽祭において数多くの賞に輝き、現在もNHKなどの番組にも出演されている琵琶奏者です。六百年祭祝賀会に華を添えていただき、嬉しく思いました。

祝賀会にはお酒の飲める方も大勢ご出席していただけたようで、次第に会場も賑やかな雰囲気になり盛り上がり会食も楽しんでいただけたようです。

40代後半の方には、親しみのある歌手西城秀樹がステージに登場してきましたら、一層大きな拍手と、歓声が会場いっぱいに沸き起こりました。祝賀会ではお見え頂いた方に、思い出として残していただきたく、何か印象に残る催しをと考えましたところ、西城さんに出演していただくことにしました。迫力有る音量で聞く秀樹の唄に立ち上がり手を振る方もいて、大変ノリのいい檀信徒の皆様に感謝感激でした。西城さんには花束贈呈のほか、各種の地元野菜が渡され、ご本人も、嬉しそうに見えました。

楽しいひと時は瞬く間に過ぎ、住職の謝辞、そして閉会の辞で、蓮花寺開創六百年祭祝賀会の宴を閉じました。皆様本当に御支援有難うございました。

11年11月11日11時11分11.1度@横浜

11日は東日本から東北南部にかけて雨の影響などで冷え込んだ。最高気温が前日から6度以上下がるところもあり、広い範囲で12月中旬並みの気温となった。

横浜市では「2011年11月11日午前11時11分」に11.1度を記録。前日のほぼ同時刻は14.7度だったこともあり、気象庁天気相談所の山口俊一所長は「この日だけ温度が下がり、全部1が揃った。不思議な縁というかとても珍しい」と話した。

朝日新聞 2011年11月12日号より