「ばいばい」の数だけ弱くなる ●   

 

「ばいばい」

 名残惜しいのはいつも同じ。

 2つ目の角にある、白い家。

 毎日、毎日。

 ここまで送ってきてくれる。

 夜の暗闇に、家の外灯はとても暖かそうなんだけど。

 あたしにとっては、沢村と一緒にいる方が暖かく感じられるのは当然とも言えることで。

「うー、もう今日が終わるー。早いー」

 なんて言ってみるけど。

「明日また会えるよ」

 って笑顔で言われちゃったら、あたしが何も言い返せないのは必至なワケで。

 それでも、“1時間会ってないだけで寂しすぎるくらい寂しい”っていうのも事実で。

「じゃあ、また、明日」

 門の前で。笑顔でそう言ってくれたけど。

 毎度ながら、寂しいわけで。

「……うん、また、明日」

 そう喉から絞り出すのが精一杯だったりするのデス。

 ドアを開けて、一気に部屋へ向かうんだ。

 涙を誰にも見られないように、玄関へ足を踏み入れた。

 

 “早く、会いたい”。

 ――「ばいばい」の数だけ弱くなる。

 

++++++++あとがき。++++++++

 日記からのものなのでやはり短いですね。

 うわー、でもこういうの希望なんだよなぁ。。。(待て)

 少しでも別れるのが辛くて仕方ない、みたいな。

 結果的にさわいま愛?(どう結果的なんだ)

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