新婚旅行 フランス編(旦那様特別寄稿)
2001年の4/25から5/8で、新婚旅行に行きました。
滞在した町は、バルセロナ(スペイン)、マルセイユ(フランス)、モナコ、フィレンツェ(イタリア)、ローマ(イタリア)の5都市で、結構忙しい旅行となってしまいました。
PONGは初のヨーロッパだったのですが、僕は98年のW杯以来2度目のヨーロッパです。そのときはリヨンとパリにしか行けず、地中海を見ることが出来ないのが心残りだったので、上記のようなチョイスの訪問先となりました。
では、日記風にいってみましょう!

4/29 (今日のタイトル)「ここはどこ?
昨夜はちょっと怖い目にあいましたが、一夜明けたマルセイユはとても美しい港町でした。(画像:A、B)ホテルのすぐ目の前が港になっていて、朝食をとった後、そこで開かれていた朝市を見てみました。日本で見たことのある魚や初めてみる魚もあり、おそらく地元の人と見られる人達が大勢いて、とても賑やかでした。、(画像;C)
僕とPongは、港から出ている船に乗って、イフ島に行くことにしました。イフ島ってご存知でしょうか?アレクサンドル・デュマがいた「モンテ・クリスト伯」(以前は「岩窟王」というタイトルでした)の中で、主人公のエドモン・ダンテスが14年間幽閉された牢獄のあった場所がイフ島で、いまもその牢獄がそのまま残されているのです。
僕とPongは、初めて地中海の上を船で行くという感激をかみ締めて、船に乗りこんだのでした。
出港して1時間弱で島に着きました。
「なんだかおかしいぞ。」
絶海の監獄があった場所にしては、なんだか島が大きいのです。でも、港からイフ島に向けて出る船の発着場は1つしかないので、間違えるはずがありません。
あちこち探してみましたが、牢獄なんてものはなく、ヨットとかクルーザーが停泊していて、なんだかリゾートっぽい島のようでした。
「ここはどこ?」「イフ島にはどうやって行けばいいの?」と、食堂のおばちゃんに聞いたのですが、どうやら英語が通じないようなので、仕方なしに僕とPongはそこで昼食をとり、午後のマルセイユ行きの便で帰ることにしました。
帰りの船の中で、何やら岩だらけの小島のそばを通ったのですが、そこには牢獄らしき建物が!(画像:左)
しかもその小島の発着場には、さっき僕達が途方にくれていた島の港で見た小さな船が横付けされていて、そこから観光客がぞくぞくと島に上陸しているのです!僕はイフ島くらい有名な観光地には、直行便で行くんだろうと思っていたのですが、実は僕達が降ろされた島で乗り換えてイフ島に行かなければならないのでした。つ、痛恨!
ちなみに右の画像は船中からマルセイユの街を望んだ風景です。中央の山のてっぺんに見えるのは「ノートルダム大聖堂」です。
傷心モードの僕とPongは、マルセイユに着いたあと、港の出入り口近くに建っているサン・ヴィクトル寺院に向かいました。寺院前の広場にバンが停めてあり、その中におっかないパンク風の若い男女がいたのですが、そのバンのそばで寝そべっている二人のペットらしき犬が、またかわいいのです。
思わず写真を撮ってしまいました。
さて、待ちにまった夕食です。魚介類好きの僕にとって、マルセイユでの食事は今回の旅行での楽しみの一つでした。本場のブイヤベースと生牡蠣、その他、お腹の許す限り食べてしまいました。
夕食をとった店のウェイターさんは、僕達の席の近くを通るたび、「カンパーイ!」とか「おいしい?」とか声をかけてくれ(もちろん、フランス人です)、Pongはたいそう気に入っちゃったみたいでした。

(Pong)せっかくなので、無理を言って写真を撮らせてもらいました。ウフフ〜(^^)。

夕食後、ほろ酔い気分の僕達は、気持ちの良い潮風にあたりながらホテルの近くを散歩して、マルセイユの夜を満喫しました。

ついでにピンボケですが、ホテルのネオンをパチリ。うらぶれた感じがまたGood。


4/30 (今日のタイトル) 「いつ出発すんねん?」
今日はモナコへ、電車を使っての移動です。ホテル近くのファーストフード店で朝食を取ったあと、サン・シャルル駅に向かいました。
僕は3年前のフランス旅行で電車に乗っているのですが、Pongにとっては初めての体験。
日本にはない、駅の構造に興味を示している様子でした。乗りこんだのは、1等車両です。座席もゆったりしていて、なかなか快適でした。
「さあ、電車の旅を満喫するぞ〜」と思ったのですが、出発時間になっても電車は動き出しません。
まあ、定刻どおりでないのは、日本以外の国ではよくあることなので、ホームのベンチに座って果物をムシャムシャ食べてるおじさんをボーっと見てました。
10分、20分、30分と時間は過ぎていくのですが、電車は動く気配がありません。
「おいおい、いつ出発すんねん?」と思い始めた頃、定刻より50分くらい遅れて電車は動き出しました。結局僕は、おじさんが一通り朝食をとるのを、車窓から見物させられるはめになりました。
電車は南仏のいわゆるコート・ダジュールを走り抜けていきます。紺碧の海、白色の岩肌、背の低い潅木が次から次へと目の前に現れては、通りすぎていきました。

電車はモナコ直通でなく、ニースの先の駅で乗り換えで、そこから先はいわゆる在来線のような電車でした。地元の人と思われる人達が乗りこんだり、降りていったりして、とてもローカル色豊かです。そうこうしているうちに、モナコの駅に着きました。駅は地下にあり、マルセイユと違って日本の地下鉄の駅のような感じでした。
地上に出たあと、タクシーを拾ってル・メリディアン・ビーチ・プラザに向かいました。
このホテルは今回の旅行で最も豪華なホテル。Pongも楽しみにしていたようです。
チェックインして休憩したあと、夕食をとりにグラン・カジノに歩いていきました。
途中にはモナコGPで見かけるヘアピンカーブがあります。車好きの弟への土産にと、Pongは写真をとりまくっていました。
ちなみにモナコGPは滞在の約半月後に開催されました。ちょっと見たかったなぁ〜。
グラン・カジノは社交場というだけあって、ひっきりなしに高級車が横付けされていきます。
「あんな身分になりたいもんだ」と他愛もないことを思いながら、カフェ・ド・パリに入りました。
この店も実は高級店なのですが、ちょっと奮発してしまいました。
食事のあとは、二人で海岸近くを散歩。地中海の波音を聞きながら、柄にもなくロマンチックな気分になった二人なのでした。

5/1 (今日のタイトル)「急性胃腸炎で悶絶!」
今回の新婚旅行で、ず〜と晴天続きだったのですが、この日はあいにくの雨でした。
ハイソな人達が集まるところだからということもあり、モナコで着用するつもりで持ってきたスーツを着て、いざ観光へ。
まずはグラン・カジノに再度向かいました。
途中の海の家みたいなところで昼食にピザを食べたのですが、何やらPongはおいしくなさそう。でも残しては悪いと思い、頑張って平らげたようです。が、これが後々、恐ろしい結果になるとは…。

グラン・カジノは昼間であれば、ラフな格好で入場でき、入り口近くにあるコーナーで遊ぶこともできます。Pongは得意のポーカーゲームをやったのですが、1000円で30分もねばってました。ただ、このコーナーに入っているゲーム機は「SEGA」とか、日本製のものが多く、まるでゲームセンターのよう。やはり、夜のカジノで優雅に遊びたいものです。

グラン・カジノを出たあと、王宮までバスで行こうと思ったのですが、そう言えばこの日はメーデー。モナコの公共交通機関は完全にストップしていて、泣く泣く歩いていくことにしました。

王宮は小高い山の上にあります。日本の皇居やフランスのベルサイユ宮殿と違い、とてもこじんまりした、それでいて優雅な感じのする建物でした。王宮前にはお土産物屋さん街があり、大勢の観光客でごったがえしてました。僕達はその中をブラブラ歩いたあと、再度王宮前の広場へ。そこには人懐っこいカモメがいて、道行く人をキョトンとした目で眺めていました。
王宮のある山を下っていった先には、ショッピングセンターがあります。
本当はここで買い物をするつもりでいたのですが、メーデーのせいでほとんどの店舗が休みです。とりあえず開いている店を物色して、ホテルに戻ることにしました。
ホテルに戻った途端、Pongがベッドに倒れこみます。顔色も良くないようなので、疲れが出たのかなと思いました。とても夕食を取りにいく元気がないということなので僕はルームサービスを頼んだのですが、Pongの容態はどんどん悪くなり、食べたものを吐く上に、手足の先までがしびれ出してしまいました。これはただ
事ではないと思い、海外旅行保険のパリ駐在の方に電話して、ホテルまで医者に来てもらうことにしました。僕は一応、日常会話程度なら英語が分かるのですが、いかんせん尋常でないPongの状態に、医者との間の意思の疎通に問題があってはまずいと思い、海外旅行保険のパリ駐在の方に電話を使ってのフランス語の通訳をお願いして、医者の病状と対応策を教えてもらうことにしました。
気になる病名は急性胃腸炎で、南仏ではよくある病気だそうです。処方箋を書いてもらい、ホテルの人に薬を持ってきてもらってPongに飲ませたところ、少し落ち着いたようでした(あとでPongに聞いたところによると、昼に食べたピザがとても変な味がしたので、たぶんそのせいだとのことです)。医者が帰ったのは午前2時くらいになっており、とても大変な一日になりました。