新婚旅行 スペイン編(旦那様特別寄稿)
2001年の4/25から5/8で、新婚旅行に行きました。
滞在した町は、バルセロナ(スペイン)、マルセイユ(フランス)、モナコ、フィレンツェ(イタリア)、ローマ(イタリア)の5都市で、結構忙しい旅行となってしまいました。
PONGは初のヨーロッパだったのですが、僕は98年のW杯以来2度目のヨーロッパです。そのときはリヨンとパリにしか行けず、地中海を見ることが出来ないのが心残りだったので、上記のようなチョイスの訪問先となりました。
では、日記風にいってみましょう!

4/25
出発が4/26の早朝だったため、前日から成田空港の近くにあるホリデーインと泊ることにしました。
この日はあいにく雨が降っていて、この先、旅行が雨にたたられたら大変だなと思いました。
日暮里から京成ライナーに乗って成田に着くまではよかったのですが、空港からホテルまで出ているシャトルバスの乗り場がわからず、右往左往してしまいました。
ホテルでは中華の夕食をとった後、サッカーの日本vsスペイン戦を観戦し、眠りにつきました。
4/26
早朝のKLAオランダ航空で、いよいよ出発です。
ヨーロッパ初体験のPONGも、かなりワクワクしている様子。
中継地のオランダ・スキポール空港までは約10時間。
せまい機内(当然、エコノミーなので)で大変だったのですが、無理やり寝たりしてなんとか時間を潰しました。
スキポール空港からバルセロナまでは約2時間の旅。陽が西に傾き始めた頃、ようやくプラット国際空港に到着。
街までは空港の近くの駅から電車が出ているのですが、PONGはすたすたと駅に向かい先頭を切って歩いていきました。「アルファベットに弱いPONGがなぜ?」と、少しびっくりしました(後で聞いたところによると、勘で歩いていたそうです。こわ〜)。
ホテルはバルセロナ大学の近くにある、「カレドニアン」というところでした。いわゆる高級ホテルではないのですが、調度品も品があり、清潔感のあるホテルで快適です。
なお、この日は機内でさんざん食べたので、夕食をとらずにそのまま眠りにつきました。
4/27 今日のタイトル「ガォー!!!」
さあ、いよいよバルセロナ観光です。
バルセロナは細い道が入り組んだ旧市街と、その外側に整然と整理された新市街から成るのですが、この日は旧市街を中心にまわることにしました。
まずは手始めに、「カタルーニャ広場」で記念写真を取り、その足で「カタルーニャ音楽堂」へ(画像:左)。あいにく休館日だったようで中には入れなかったのですが、その独特な建築様式はとても印象深いものでした。つぎに訪れた「カテドラル(大聖堂)」は、旧市街の中心的な建物(画像:右)。その高さは見上げた首が痛くなるほどで、圧倒されるものでした。中に入ると結構観光客がいて、ざわついてはいたのですが、教会独特の静かな雰囲気を味わうことができました。
次に向かったピカソの美術館は、普通の家のような建物だったためなかなか見つからず、旧市街の路地裏をいろいろと歩き回ることになりましたが、無造作に干された洗濯物がひるがえっていたりして、生活の匂いのようなものをとても感じることができました。
美術館を見たあとは、コロンブスの塔に近いレストランで昼食(パエリアと海老を茹でたものを食べました)。
ちなみに左の画像のコロンブスの塔は、てっぺんにいるコロンブスが、自らが発見したアメリカ大陸の方角を向いています。逆光で見えませんが‥。
その後は「モンジュイックの丘」へ向かいました。
丘の上にある軍事博物館までは小さなロープウェイに乗るのですが、これがまた揺れる上に木の上をギリギリ通過するので、怖いのなんの。
PONGの手前、何にもない顔をしていたのですが、高いところがちょっと苦手な僕は、少しヒヤヒヤしてました。
丘の上からはバルセロナが一望できる上、地中海も見ることができました。
カタルーニャ美術館」(画像:左上)を通ってメトロの駅から地下鉄に乗り、「グエル別邸」(画像:左下)へ。ここには、あのガウディが有名になるきっかけとなった龍の門があります。鉄材を使って、ここまで細工ができるのかというくらいの繊細さでした。
大きな口を開けている龍を真似て、僕とPONGも大きな口を開けて「ガォー!!!」ってな感じで写真を撮ったのですが、スペイン人には奇怪に映ったかも。
その後に行った「グエル公園」(下)も、ガウディの設計によるもの。
歩行者用の回廊の上を車が走るようになっており、100年前の当時は斬新なものだったそうです。

それからホテルに帰り、グラシア通りで夕食を取ったあと、通りをブラブラと歩きました。夜店もたくさん出ていて、とても賑やかでした。


4/28 今日のタイトル「なにすんねん!」
この日はバルセロナの象徴とも言えるサクラダファミリア聖堂を観光しました。
宿泊したホテルをチェックアウトし、荷物だけを預かってもらい、いざ出発。
最寄のメトロの駅で降り、地上に向かって階段を昇っていきました。
地上に出たところで振りかえってみると、圧倒的な存在感で聳え立つサクラダファミリアが目の前に!昨日見た、旧市街の大聖堂とはスケールが違います。
サクラダファミリアは完成した暁には、1つの主塔とその周囲を取り巻く4つの小塔(と言ってもでかいですが)が姿を現すことになるのですが、現在は2つの小塔が完成し、3つ目を建設している最中です。聖堂なだけに、キリスト教にまつわる彫刻で塔全体が埋め尽くされている感じなのですが、その一体一体がまた素晴らしい!日本人が彫刻のチーフですが(ネスレの宣伝にも出てましたね)、同じ日本人として誇らしい気持ちになりました。
完成している小塔は内部を見学することが出来て、塔の頂上まで内部の螺旋階段を昇っていくことができます。お金を払えばエレベータでも行けるのですが、せっかくなので階段を使いました。しかし内部を見てがっくり。日本の観光地でもよく見かける、「なんとか参上!」みたいな落書きがあちこちに書かれているのです。なんだか、悲しい気持ちになってしまいました。
頂上に行くと、そこから隣の完成している小塔に連絡している橋を使って移動することができます。しかしそこは地上60mの高さ。僕はちょっとビクビクしながら移動したのですが(全然平気なPongPongが羨ましい)、その高さから見るバルセロナの街並みは、モンジュイックの丘から見るのとはまた違った美しいものでした。
地上に降りてから、近くのカフェで昼食を取ったのですが、サクラダファミリアを見ながら、「破壊は一瞬だが、建設は苦闘である」とはよく言ったものだなと思いました。

ホテルで荷物を受け取ったあとは空港へ。
午後6時くらい発のマルセイユ行きのエールフランスの飛行機に乗りました。この飛行機が、定員50人くらいのプロペラ機で、思いの外の古さにちょっと怖くなりました。機内では、フランス人の子供がちょっかいを出してきて、その相手をするのが面倒だったのですが、窓から見える地中海に沈んでいく太陽の神々しさは、なんとも言えないものでした。

マルセイユの空港に着いたのは8時前。ここでショックなことが起きました。両替所が終わっていたのです。「さ、最悪〜」と思ったのですが、マスターカードが使えるATMがあることが分かり、事なきを得たのでした。
市街行きのバスに乗り込んだのはいいのですが、降ろされた場所はサンシャルル駅の近く。ここはマルセイユでも治安が良くないところ(夜間は特に)です。時間も10時過ぎで流しのタクシーなんかも通りません。
意を決して、ホテルまで歩いていったのですが、いかにも怪しいアラブ系の二人連れが近寄ってきます。目をあわさずに歩いて行ったところ、何事もなく通りすぎることができてホッとしたのですが、そのあと15歳くらいの子が、「ジダン(フランスの有名サッカー選手で、マルセイユ出身)、ジダン」とか言って近づいてきます。サッカー好きなので、僕も思わず歩く速さを緩めたのですが、なにやら僕の上着のポケットがゴソゴソしてます。何気なくポケットに手を入れたところ、その子供が財布をすろうとしてるではありませんか!「なにすんねん!」と大声の関西弁で怒鳴ったら、何やら罵りながら逃げて行きました。「とんでもないところだ」と思い、早足で歩き、なんとか宿泊先であるメルキュール・マルセイユ・ボーヴォー・ヴュ・ポールに着いたのでした。