カブ砦



8月19日 晴れのち曇り


起きまろ。
起きてビックリ、舞台の上。
目の前は参拝の人々が歩き、ちょっぴり恥ずかしかった。

すぐに馴れ、テントから顔を出し、ぽけーっとしてみる。
寺の坊さん達がニワトリたちに餌をやってる。

「おい、こんなにいたの?」
もう舞台の下、ニワトリうじゃうじゃ。

振り返るとヤツもいた。
「こいつ、ボスなのかなぁ。」
「舞台の上で偉そうだしね。」


うちらも、ヤツと一緒にぽけーっとしてたら
坊さんがやってきた。
「まーたコイツは登ってからぁー」
ん?
「坊さん、コイツ、ここが家じゃぁないんですか?」
自然な疑問に問いかけると、坊さんは、
「コイツ、みそっかすだから、すぐ上に逃げるんですよ」

みそっかすぅー?
お前さん、みそっかすだったんかぃな。。
ッコケー・・

そんなニワトリたちに別れを告げ、舞台を出発。

旅の途中、不吉なウワサを聞く。
「嵐が、台風が近づいてるらしいよ。」
マジすかー。

ここらから、寺をスルーし始める。
とりあえず、今日のテン場を探す。
嵐が来るということは、雨がヤバイ。

「ここいんじゃん?」
みかが指差した。
「いこいの家」
って、ただの公園かい。
「おっ!屋根付きベンチ発見!」

六角形の屋根のついたベンチだ!
回りを囲むように木のイスがあるから、
真ん中にギリギリテントを張れる!
「ナイス!隊長ー」

するとそこへ、白装束を着たチャリのおっさんが来た。
実はこのおっさん・・それは今日のドラマで。

うちらはそのベンチを砦にすることにした。
1 ほんのり治安が心配なため
2  雨の進入を完全に防ぐため

3  なんとなくかっこいいから 

その公園の四隅の一角にそのベンチはある。
そしてその四隅はすべて木で外と内を遮断している。
つまり、六角ベンチの一方を塞いでしまえば、
もう片方は木で塞がれ、完全に密室になるのだ。

うちらは、木の方にしちりんを置き、
テントの入り口の向きも木の方にして、真ん中にテントをたてる。
そして、開いている方にはカブを2台どんと置き、
少し残った人一人通れる隙間に、
置いてあったゴミ箱を置き、
そこを通るにはゴミ箱をどけないと通れないようにした。

「カブ砦完成ーー!!!」

その夜は雨は降らなかった。

明日はぁどっちだぁー♪


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