チャトと俗世



8月16日 晴れ


ざっぱーーーん!!
波の音で6時起床。

なんて素敵な目覚め。
なんて素敵な朝のぴーぴータイム(リコーダータイム)。
そしてなんと見事な昨日の
たき火の跡

朝飯を素早く済ませ、とことこ海へ入り、ちゃぷちゃぷタイムを楽しむ。
「おー!朝の海は冷てぇー!」
震えながら頭まで浸かり、服と肌の間の最後の体温が奪われていくのを感じる。

しばらくすると体も慣れ、波がウォーターベッドのように体を揺らす。
「気持ちいぃー。。よし!女のロマンだ!!」

ぷかぷか浮きながら女のロマンで海を制していると、
土手の上に白い車が止まり、男の人が何かを叫んでいるのに気付いた。

「あっ、みか。あれ昨日のパン屋の人だよ。
みか好みっぽいって、こいちが言った人。」

うん、パン屋の人だった。
一晩大丈夫だったか?ということと、がんばれ!
ということを言ってた。

マジでいい人だ。

「ほんとだ。昨日は見てなかったけど、あたし好みだね。」
みかが言う。おーやっぱり。ちょっと満足。

ほんのり乙女心をきゃっきゃきゃっきゃ刺激しながら、今日は出発時からすでに
ズブ濡れ
これでいつ暑くなっても大丈夫!と
震えながらゴー!!!


今日はある意味ヘビーだった。
まる一日かけても、行ける寺はひとつだけ。
みか曰く、
「なんかうちら、ライダーだね。」

確かに。
しかも、だんだんカブに慣れてく自分を感じる。


昼過ぎ、
第38番金剛福寺に到着。

せっせと般若心経を唱え、
今日の目的・
カツオのタタキに向かおうと寺の門を出た瞬間、
こいちの目にあるものが映った。

「た、隊長。あそこ、見てっ。
入り口の大きな石の上!チャト・・チャトがぁー」

目を向けたみかの顔がくしゃっ、てなる。

「チャトラァーン♪チャトや、チャトや。」

大きな石の窪みんとこに、
小さなミケ猫が
ぴちってハマッて寝てるのだ。

また今年も出会ったね、チャト。
前回四国に来たときも、チャトを発見して、
がんばって
笛を聞かせたものだ。
笛を吹いてる間、チャトが体をうちらの足にスリスリしてきて、
ちょーカワイかったのだ。

うちらにとって、子猫はみんな「チャトラン」なのだ。
何猫でも
「チャトラン」なのだ。
でも黒猫だけは
「ジジ」なのだ。

今回のチャトは、めちゃめちゃかわいかった。
どんなポーズを取らせても、素直にやるのだ。
自分からかわいいポーズも取るのだ
えぇぃえぇぃ、かわいいヤツめかわいいヤツめ。


「ちょっとエッチなポーズさせちゃおうかな。」
みかが、何やら思いついた。

「ちょっ、隊長!待って!」
こいちは慌てて制止した。そしてにやりと笑って言った。

「・・・そういうことは、輪袈裟を取ってからね★」


みかもにやりと笑う。
「ナイス、こいち。」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
!!!説明しよう!!!

「輪袈裟」(わげさ)とは。

遍路の旅、同行二人とは、空海(南無大師)と共に苦行の旅をするというもので、
白装束の上から首に掛ける輪袈裟は、空海、つまり仏を表す。

なので輪袈裟を掛けているときは、変なことをしてはいけないのだ。
もちろん、トイレに行く時も、輪袈裟は外さなければいけない。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


輪袈裟を外したみかは、思いのままチャトの
エッチなポージングに興じていた。
ほんのりこいちもまざった。
輪袈裟を外して。


その後、カツオのタタキに向けて、ただただ走った。
ひとつの誤算。
本日はお盆真っ最中だということを忘れてた事。

色々な助けを経て、カツオのタタキにありつく。
くわしくは、
今日のドラマで・・・。


そして今日のテン場。
ちょー俗世
キャンプ場だった。

キャンプ場といっても初日の
「ただ管理してるだけ」ってのとは違い、
思いっきりキャンプ場だった。

まず芝生。たき火禁止。シャワールームあり。
ゴミは分別。トイレは水洗・洋式あり。
調理場あり。電気ついてる。

”人は何を求めてキャンプ場に来るのだろう。”
ということについて、暇だったのでみかと語った。

ここみたいなキャンプ場に来るくらいなら、
家でウマイもん食ってた方が、よっぽどいいと思うのに。

でもいいの。明日があるから。
明日はどんなドラマが待ってるのかにゃー。

ちゃとらーん♪


16日の今日のドラマへGO