2005.10.30(Sun)、at 平安神宮
このライブは、平安神宮で行われた「京都文化祭典'05 京の華舞台 平安神宮幻夜コンサート」の「第二夜」。
● 曲順リスト。
この「京の華舞台 平安神宮幻夜コンサート」は前日29日に「第一夜」として森山直太朗が、そしてこの日に「第二夜」として矢井田瞳がライブを行った。
平安神宮の境内の中にステージを設け、その前に4500席ものパイプ椅子が並べられていた。当初4000席だったのところに500席追加されたこともあって、通路以外には椅子と椅子の隙間はなく厚着してる中では少し狭くさえ思えた。
そう、今回のライブは野外ライブである。10月末の京都の夜は結構寒い。
18時開場予定だったが、10分ちょっと遅れた。ライブに備えて、チケットのもぎりブースを除いては全ての門が閉められ、チケットを持たない人は中には入れないようになっていた。僕の席は前から22列め、ステージのほぼ右端と少し遠かった。ただ、それでもステージの様子は思いのほか意外とよく見えた。
開演予定時刻の18時半になって、神主さんが登場しお祓いを行う。ただ、この時点では平安神宮の前に並んでいた客が全員入りきっていなかったために、開演は遅れる。18時40分、ライブはスタート。1曲めは「見えない光」。
最初のMCで、ヤイコがまず「平安神宮」と言おうとして、鼻が詰まってしまってやり直し。「平安神宮幻夜コンサート」と言い直すときに、今度はかんでいた。
…やはり寒さの影響だろうか。いつもに比べてMCでかむ回数がはるかに多く、途中で客に「かみかみヤイコ〜」とつっこまれていた。
しかし最初のMCでは、さらに大きな「ミス」が。
「平安神宮幻夜コンサート第二夜にようこそ〜」と言ったのはよかったが、その直後に「こんなお寺で…」と言っていた。お客のかすかな笑いがこぼれる中、ピアノの塩谷哲からのツッコミでヤイコも気づき、「神社で…」と言い直していた。
メンバー紹介は1曲めの後にさっそく。ピアノ・塩谷哲(ソルト)だけではなく、パーカッション・田邊晋一、バイオリン・弦一徹と、「オトノシズク」ツアーのメンバーでのライブだった。
弦一徹はゴーグルを額にかけた状態で現れ、ヤイコから「一人だけ場所を間違った人がいますが…。バイオリンのうまいスノーボーダーってことにしときましょうか」と言われていた。
普段「裸足の歌姫」と呼ばれることもあるヤイコ、底冷えの京都での野外ライブではさすがにブーツを履いて登場。前日のライブで森山直太朗が「明日のヤイコさんはそれでも裸足で登場するんでしょうか…?心配ですねぇ」と言ってたらしく、それに対してヤイコが「直太朗さんも心配してくれはったんで…」と答えていた。
メンバー紹介のあと、「Ring my bell」「i really want to understand you」の2曲を演奏。そして再びMCが入る。今回のライブもわりとMCが多かったような気がする。ただ、6月のライブとは違って、1回1回のMCは短めだった。
先ほども書いた通り、今回のメンバーは「オトノシズク」ツアーの時と同じ。準備の段階から数えて、4月〜6月の間一緒に過ごしたメンバーは、ライブを重ねるたびに「進化」や「発見」があったらしく、「その間同じライブはなかった」(ヤイコ)そうだ。そしてそのツアーの中で、ヤイコにとって一番大きな「発見」だったという、ソルトアレンジの「How?」。これを4曲めに演奏した。
この「平安神宮でのライブ」というのは、字面的にインパクトの大きなものだったようで、普段のライブ以上に、ヤイコの周囲の人がかわるがわる言ってきていたらしい。ヤイコがとあるバーで一人で飲んでいた時に、隣に座っていた人がヤイコに気づき、同じように尋ねたそうだ。その結果、そこでは「平安神宮でライブする人」ということになったらしいが、客から客へと「伝言ゲーム」が続いている間に、いつの間にか「平安神宮の人」になってたそうな…。このことを言って、「巫女さんにでもなろかな」と自分でつっこんでいた。
8月に5枚目のアルバム「Here today-gone tomorrow」を発売したヤイコ。このタイトルには「今日はここにあって、明日にはもうない」というメッセージが込められているそうだ。そんなアルバムから「オトノシズク」ツアーでも披露されていた「彼女の理由」を演奏した。
そして、「マーブル色の日」に続き、寝る前に考え事をしたりする中でできた曲という、新アルバムの最後に収録されている「ゆらゆら」を歌った。
今回の平安神宮ライブは、ただ1回だけのもの。今回のセットリストでツアーを回るわけでもなく、そういう意味では「私達にとってもスペシャル」というこの日のライブ。そんな「スペシャル」として、カバー曲をやると言う。前日には同じステージで森山直太朗がライブをしていたということもあって、8曲めには「直太朗さんにも関係のある曲」を選んだそうだ。
客からちらほらと答えが飛ぶ中、「さくら(独唱)」という答えがあったのか、「♪さくら〜 さくら〜 今舞い上がる〜」とサビの一節を歌ったが、これはハズレ。なかなか正解が出ない中、演奏を始める。答えは、森山直太朗の母、森山良子が作詞した「涙そうそう」。なんとなく意外なセレクションに思えた。
「涙そうそう」に続いては、「モノクロレター」をしっとりと歌い、ここで6月のライブの時と同じようにソルトのピアノソロが入る。
ここまではお客も席に座って静かに聞いていた。神社の中でのライブだからなのか、開演前もお客は結構静かで、ヤイコは「関西圏のライブじゃないみたい」との感想を漏らしていた。ヤイコによると、「ツアーで回っていて、関西圏に帰ってきたーと感じるのは、ライブの最中ではなく、開演前」らしい。関西圏のライブでは、開演前に客同士で結構世間話をしてるためににぎやかだそうで。…そうなんや。
ソルトのピアノソロが終わって「Not Still Over」から、いわば「後半戦」。
この曲が終わって、客に向かってヤイコが一言。「お尻痛くないですかー?」…そして、更には「寒くないですかー?」…お客も徐々に席を立っていく。「オールスタンディング」になったところで、「Look Back Again」。
この曲には両手を前後に振る、おなじみの「フリ」があるが、それまで静かに見ていたからなのか、それともヤイコのライブを初めて見るのか、意外とやってる人が少なかった。前の方の人はわりとやっていたが、僕の周りでは少なかったような…。でもだんだん増えてきていた。「Look Back Again」の後には、そのまま「My Sweet Darlin'」へとなだれ込む。
ここらへんが、この日一番の盛り上がり。寒空の中でも、体が温まった。曲中にいつも通り、「ダーリン ダーリン〜」と客にマイクを向けていたが、歌い終わって「でも、道で会っても『ダリダリやー』とは言わんとってな。名前あるから」と言っていた。
そして「体はあったまったと思うので、今度はこの曲で心を温めてください」と言って「ビルを見下ろす屋上で」をしっとりと歌い上げた。
そして、「ここでずっといたいけど、それやったら怒られると思うので…あと1曲です」と言うと、お客から「えー」との声。もう1回「あと1曲」と言うと、さらに大きな「えー」という声。それに混じって「あと5曲ー」という客の声も。
ヤイコも「あと5曲か…ここで『さくら』やな」と応えてはいたが、最後に一曲「手と涙」。
ここまで15曲(ソルトのソロ含む)、1時間20分。…物足りない。
当然、アンコールを求める拍手が起こる。ただ、4500人もいるからかなかなか拍手が合わない。途中から「ヤイコ(チャチャチャ)」コールに変わり、やがてメンバーが登場。
ヤイコは着替えて登場。この日だけのグッズである半袖Tシャツに着替えていた。
…この寒い中、半袖Tシャツ。だが、それだけではなかった。ブーツを脱いで裸足でやってきた。「正直寒いけど、ここでライブしてるのをかみしめるために」ということだそうだ。
そしてアンコールの1曲め、「Life's like a love song」。
今までのヤイコのライブの多くでラストを飾ってきたこの曲。歓声とともに、「この曲で終わりか…」と感じたファンのため息も聞こえた。僕も最後だと思った。なんせ、寒い中半袖+裸足で出てるから無理はしないだろうと。途中の「ララライ〜」とお客に歌わせる部分もいつもより長かった。
だが、ここで終わりではなかった。「みんなが(左右に)手を振ってくれたん、波みたいでめっちゃきれいやったで〜」と言ったあと、「最後にこの曲、『マワルソラ』〜」。この「マワルソラ」で、17曲・1時間40分ほどのライブを締めくくった。
やはり今回だけの「特別」ライブということで、ヤイコも相当気合が入っていたようだ。最初の方は空回りしていたような気もしたが、最後の方は見事なライブだった。神社の中での野外ライブということで、空が見えたり、虫の音が聞こえたりと普段のライブでは味わえないようなこともあり、ヤイコも多少感慨にふけっていたような…。
曲のときはあまり気にはならなかったが、MCの時に右スピーカーからの音に続いて左スピーカーからの音が遅れて聞こえてくるなど、「特設会場」ならではの体験もあった。
決してそんなことは図られていないとは思うが、普段のライブ(6300円)に比べて今回のライブ(5500円)のチケット代が安かった分、曲数・時間が少し短かったような…。とはいえ、ライブは楽しめた。寒かったけどね。
2005.6.10(Fri)、at なんばHatch
このライブは、アコースティック編成で行われたツアーの大阪公演。
● 曲順リスト。
この「acoustic live2005〜オトノシズク〜」は、今日15日、東京でラストを迎える合計15公演のライブツアー。5月中に神戸、京都で行われたが、大阪は残り3公演というタイミング。ホールで行われることが多かったこのツアーだが、ここ大阪だけは、かなり「ライブハウス」に近い雰囲気のなんばHatchが選ばれた。
オールスタンディングなら1500人ほど入るなんばHatchであるが、1階のフロアにも座席を並べたため、キャパは600〜700くらいと半分弱。ネット先行抽選でチケットを取ったのだが、当たったのはかなりラッキーといえそうだ。少し右側だったが、前から12列めと比較的いい位置で見ることができてよかった。
普段のライブなら、ヤイコが登場した時点で「オールスタンディング」の状態になるのだが、今回は「アコースティックライブ」ということで、雰囲気も違っていて、皆座ったままでのライブスタートとなった。
1曲めは、2nd Album「Candlize」のオープニング曲でもある「キャンドル」から。特にアルバム発売直後というわけではないので、選曲も結構バラバラな感じだった。2曲め「会いたい人」のあと、MCが入り、早くもメンバー紹介。「一人一言」というノルマ(?)をヤイコから課されて、それぞれ紹介していった。
まずは、昨年末のドームライブでゲスト参加していた、弦一徹(てっぴー;Violin)から。
なんばHatchの楽屋からは川(西道頓堀川?)が見えるらしく、そこでカップルがイチャイチャしてたようだ。そのカップルはまさか上から見られてるとは思わなかっただろうが、見てる側はすごい気になって、メンバー皆でガラスに張り付くように見ていたらしい。リハーサルで呼ばれたときに行きたくなかった、などと話し、笑いを誘っていた。
続いて、田邊晋一(たなまん;Percussion)。普通に「田邊晋一34歳です」と言った後、「ツアー前半では33歳ですって言ってたけど、改めて考えてみたら34歳だった。」「3/30生まれなので、誕生日来るのが他の同級生より遅くて、33歳か34歳かわからなかった」とか言うと、すかさずヤイコから「34歳が短いね」とツッコミが入っていた。
3人めは、塩谷哲(ソルト;Piano)。てっぴーが上のような話をしたために、ニヤニヤしながら喋ってた。そういうこともあってか「このメンバーは、自分も含めてみんな『アホアホちゃん』やから小学生的な変なことにこだわったりしてる」と言っていた。また、サポートメンバーではあるが、まるで自分が歌っているかのように「このメンバーでツアーを回れてよかった」と語り、そして「また呼んでください」と言っていた。
前の3人に引き続き「みんながひとこと言ってたので」とのことで、ヤイコも自己紹介。
「4番、大阪から来ました矢井田瞳です。趣味は音楽、仕事も音楽。ある意味で逃げ場がありません。グッと来る言葉は『公私混同』です。」と言って笑いを誘っていた。
そして「i really want to understand you」「Ring my bell」の2曲を歌って、またMCに入る。今回のライブはかなりMC大増量で、メンバーのトークも聞き応えがあった。ここでは、今回のライブツアーに至るまでの裏話を話していた。
「アコースティックライブをやるに当たって、編成とか曲順とかをどうしようかと考えたときに、このメンバーでやるのが一番どうなるか予想できなくて、雰囲気を壊せそうだった。実際やってみて、今までの曲も新曲のように思えた…」と言っていたが、最後の一言で流れが一気に変わった。「…思えたねー、田村さん」とソルトにふると、田村正和のモノマネをやった。
ソルトは「普通にやるのより恥ずかしいね」と言ってはいたが、味をしめたのか、いくつか他のモノマネをした後、今度はたなまんにふると、何かよくわからなかったけどやっていた。
ここで終わるかに見えたが、てっぴーがバイオリンを手にとって何かやりたそうな雰囲気。ヤイコがふってみると、そのバイオリンを手に「哀川翔ー、哀川翔ー」と。これは、ヤイコのおかんがバイオリンでやっていたことのモノマネらしく、ヤイコから「わかりにくいわー」とのツッコミが入った。
ここで終わらないのが大阪。客から「ヤイコはー?」との声がかかり、「♪ 呼んでいる〜」と、「千と千尋の神隠し」の主題歌の一節をモノマネで歌っていた。
一通りモノマネが終わった後、「このあいだ5月3日でデビュー5周年を迎えました」と。「この曲があったおかげで、いろんな人に出会えて、こうやってなんばHatchの舞台にも立っている」とのことで、ソルトのピアノが効果的な、Jazzyにアレンジされた「How?」を歌った。
「ねえ」に引き続いては、「今まで、過去4枚のアルバムは一年に一枚アルバムを出してきましたが、今回はじっくりとアルバムを制作しています。8月くらいに出せるかな」とのことで、その制作中のアルバムの中から、新曲「彼女の理由」を披露した。そして、この曲のあとにも再びMCが入る。ヤイコがギターを持って歌っていた「KIRIN『やわらか』」のCMの秘話が。
「KIRIN『やわらか』のCMに出させてもらって、『You are my sunshine』という昔から歌い伝わっていて、今では作者がわからない曲を歌えることになって、『よっしゃー』と思って、1分くらいのレゲエ風のアレンジを作ったんやけど、CMでは15秒しか流れないので、ぜひこの機会に」ということで、まずは「マイクなしで」という客のリクエストに応え、マイクなし、完全アコースティックで歌った。そして、「今のでは聞こえなかった人もいるかもしれないので」とのことで、もう一度バンドバージョンでこの曲を歌っていた。
「トレーシーチャップマンの『fast car』という曲があって、初めて聞いたときに、歌詞を越えて、メロディーを越えて伝わってくる何かがあった。結構エグい歌詞もあるんやけど、スーッと入ってきた。」との話のあと、ヤイコ自身が対訳を書いてカバーした「fast car」を歌った。
トレーシーチャップマンの曲を聞いたヤイコが思ったように、僕はヤイコの曲を聞いてじっくり歌詞の重みを味わっていた。
ソルトのピアノソロ、「I'm here saying nothing」「Not Still Over」と続いたあと、ヤイコが「このツアーではアンケートを回収してまして…なんか変やな…書いてもらってまして、その中で『たなまんは下向いて何やってるんですか』というのがあったので、ここで楽器紹介ー!」と言って、たなまんが扱っている楽器の紹介へ進んだ。
まずはカホーン。直方体の穴の空いた箱なのであるが、高い音と低い音が出る打楽器で、中に鈴が入っているので音がよく響くようになっている。ここでひと問答。
ヤイコ「穴が空いてるからー?」 たなまん「音がよく響く」
ヤイコ「穴が空いてるからー?」 たなまん「抽選会ができる」
ヤイコ「穴が空いてるからー?」 たなまん「音がよく響く」
ヤイコ「穴が空いてるからー?」 たなまん「トイレに困ったとき…」
最後の答えには、てっぴーから「『鳥が住める』とかの方がいい…」とのダメ出しが。
続いて、つぼ。これにも穴が空いていてかなりいい音が出る。予想外の音だったので、客も「おぉー」との声が生まれていた。そして、
ヤイコ「穴が空いてるからー?…ってもうええな」
たなまんは手が器用らしく、スティックやヤイコ用のタンバリンなども作っているらしい。
続いてはてっぴーが、「彼女の理由」でも使われていた、バイオリンをギターのようにして弾く「一徹奏法」を披露。でも、正面から見たら「高木ブーみたい」(てっぴー)らしい。
ここで、客から「ソルトは?」との声がかかり、「ピアノってそんなん特にないからなぁ」とソルトはいいつつも、弦を手で押さえて弾く「ミュート」を披露。ただ「これをやると会場の人に怒られるけど。脂がつくから」だそうで…。
そしてヤイコが「こういう風に、おもちゃ箱をひっくり返したようにいろんな音を出してやっております」と。「この曲もそんな、おもちゃ箱をひっくり返した感じがわかると思う」とのことで、「マーブル色の日」を演奏。ここでもてっぴーは「一徹奏法」をしていたが、その音色が、この曲でもともと使われていたウクレレの音色に似ていた。
「モノクロレター」を歌ったあと、ヤイコが言うには「今日は家から車に乗って来て、その途中で見た空がきれいだった」そうだ。「今日の空とは違うけど、同じように空を眺めながら作った曲です」ということで、「i can fly」を歌っていた。
ここら辺でそろそろ佳境かとも思われたが、なんのなんの。ヤイコの「まだまだいくでー」との言葉で、しんみりしていた雰囲気は一変。アコースティックライブとは言うものの、結構盛り上がりな感じで「My Sweet Darlin'」へ。歌い終わった後は再びMC。
「ここで私の滞在状況を言うと、1年の1/3は東京で、1/3は大阪で、残り1/3はツアーとかプロモーションとかで地方にいます。」と。そして「ときどき、自分の居場所ってどこやろうとか思うときがあるんやけど、東京のビルを見ながらそんなことを思って作った曲」という「ビルを見下ろす屋上で」を歌った。
そして本編の最後に、「次で最後の曲です。最後に大事な曲『手と涙』」といって歌った。
本編が終わってしばらくしたあと、あらためてヤイコが登場。アンコールの1曲目には、7/6リリースの新曲「マワルソラ」をヤイコ一人でギター弾き語りで歌っていた。
そしてこのライブを締めくくったのは、おなじみ「Life's like a love song」。
毎度毎度、最後の曲にふさわしい、しんみりとした雰囲気でこの曲を歌い上げているが、今回はいつもとメンバーが違うということで、また新たな感じの「Life's like a love song」が聞けたような気がした。
この曲で、20分・2時間10分ほどのライブを締めくくったあと、ヤイコの声でライブ終了のアナウンス。最後に「気ぃつけて帰ってな。矢井田瞳でした。」とあって、客から拍手が。以前のライブでは当たり前だったようなこのパフォーマンス、久々だったので、僕自身最初は若干戸惑った。すぐにヤイコとわかったけれども。
最初にも書いたが、今までのライブとは雰囲気が異なるライブで、誰も座席を立たず、じっくり「オトノシズク」を味わおうという感じが見て取れた。ただ、そんな、「異様な」雰囲気ではあったが、MC大増量ということもあってか、それでも十分盛り上がり、楽しかった。今までとは違うライブの楽しみ方ができたような気がする。
ステージを走り回るような元気のよいヤイコのライブもいいけど、こういうしっとりとしたライブもいいかなと思った。また見に行きたい…。
2004.12.18(Sat)、at 大阪ドーム
このライブは、ヤイコ最後の大阪ドームでのライブ。この後、12/23には最後の東京ドーム公演を行った。
● 曲順リスト。(現在のところ曲順リストのみとなっております。ご了承ください。)
2004.8.8(Sun)、at 大阪城公園西の丸庭園
このライブは、先週の万博ライブの追加公演。毎日放送の「オーサカキング」というイベントの一環として行われた。
● 曲順リスト。
基本的に、曲目は先週のライブと同じもの。曲順とかも変えてくるかと思ったが、若干変わっただけで「流れ」は大体同じだった。
…まぁ、前日に横浜でライブをやってるくらいだから、そこまで「しんどい」ことはしてこないだろうと思ったけど。
先週と同じように手拍子から始まって「一人ジェンガ」へ。
メンバー紹介(「Ring my bell」の前)では、ヤイコとバックバンドメンバーの村田さん(key)がライブ前に楽屋のホワイトボードで五目並べをした話をしてた。ヤイコが勝ったそうで、「村田弱い」ってホワイトボードに書いたらしいが。
今週はメンバーの皆さんも結構リラックスしてる感じだった。
今週は新曲「馬と人参」の順番がわりと早かった。歌う前に誕生秘話を。ツアーメンバーといると安心するというヤイコが急に不安になってしまったときに作ったとか。
今週のステージ(=舞台)は「せり出し」の部分がなく、またビジョンがないというかなり不親切なものだった。
先週よりもはるかに後ろ(Fブロック)で見てた僕にとっては、かなり残念。まぁ、先週見たからまぁいいかとも思ったけれども。
横にも狭かったのか、「Look Back Again」などわりあいよく動いてた曲でもそこまで動いていなかった。
そして先週と同じように「My Sweet Darlin'」では花火が上がり、「大切な曲」という「月のなみだ」で本編終了。
今日の客に、先週のお客が結構混じっていたのか(僕もその一人)、今週は(勝手がわかって)結構おとなしかった気がする。
「月のなみだ」で本編が終わっても、そこまで大きな驚嘆はなかったし。
そしてアンコールはまたまた「見えない光」で始まった。
そして、ここで「手と涙」に行くかと思われたが、先週歌わなかった「Life's like a love song」を歌う。
先週聞けなくて不満だった(?)客もこれで満足できただろう。僕もやってくれて嬉しかった。歌う直前、タイトルを言ったときに歓声が上がったのは紛れもない真実。
そこで一旦アンコールは終わりとなるが、先週と違って「規制退場のおっさん」も登場せず(もともと規制退場ではなかったが…)。
他に「終わり」というアナウンスもなかったので、おのずとアンコールを求める声が再び上がる。
そして再度メンバー登場。ヤイコもスタッフからギターを渡され、最後に一曲。「とても大切な曲」である「手と涙」を歌って、21曲・2時間10分ほどのライブを締めくくった。
先週、「突然の幕切れ」に驚いた客も、今週は満足していたと思う。「先週の曲目」という前提にさらに「+α」があったのだから…。
僕にとっても、今週見に行ってよかったと思う。ヤイコには失礼だが、先週の「不満」が補完されたので。
ただ、先週の位置で今週のライブが見れたのならもっとよかったのだが…。