転院を決意するに至った経緯・その1
〜転院を決定的にした排便事件とは一体何なのか〜


5/26(土)朝のこと。
ここは4人部屋である。私の他に老女が2人いて両方とも車椅子か歩行器を使用している。
排泄はオムツかポータブルトイレという状況である。1人は辛うじてトイレに行っているらしいが、隣のBEDのばあさんは
昼間もオムツ使用中で、バルン(尿の管)まで入っている。そんな環境の中での戦いを強いられている訳なのだが、
何が嫌といって「食事時に排泄物の臭いにさらされる事」ほど不快なものは無い。

私はシカトしておいたが、この日の朝、検温にやって来たK子看護婦は去年の12月に私に対して暴言を吐いたのだが、
今回もまたやらかしてくれた。隣のばあさんが食事前に浣腸を希望したらしい。カーテン1枚でしか仕切られていないので、
他人の会話が聞こえてくるのである。(自分のも聞こえてるだろうけどサ!それも大部屋のデメリットだ)
前夜から緩下剤を服用したにも関わらず排便がないことに執着しているばあさんは、K子看護婦に向かって浣腸を希望していた。
K子看護婦は「もうすぐ食事だから他の人に迷惑なので後にしましょう」と言う配慮が出来ていたのだ、この時点では。
ここはポイントである。

私はカーテンを閉めきっているので定かでないが、しばらく経ってからナースコールを押したらしいのだ。
ナースも朝の時間帯は忙しいのかすぐにはやってこなかった。既に朝食が配膳されていた時間帯のことだった。
くさいぞ!及びカーテンの向こうの雰囲気からするとどうやら浣腸をやってしまったのかどうか、
とても臭い、臭い、臭い・・・!K子看護婦は消臭剤を使ってない!病室全体に臭いにおいが充満している。おえ〜〜〜〜っ!

消臭剤を使ってなかったので、私がナースコールを押し、別のナースに言って消臭剤を持ってきてもらい、
病室全体に振りまいてもらったのだ。もちろん、その間はベランダに避難だ。
そうしないと、ばあさんのBEDの方からの臭気は私の方に流れてくる風向きなのだ。
そしたら直ぐに消臭剤を持って別の若いナースがやって来た。そのナースも自らの鼻をつまみながら消臭剤を病室中に
振りまいていた。その位、臭かったのだ。K子看護婦は本当にアホなのか??
検温の時点では臭いに対する配慮が出来ているのだから、ナースコールの対応でやってきた時、
例えばあさんが先に排泄していたとしても消臭剤を取りに行くだけの事をなぜしなかったのか!
周りの患者は終了間際だったとはいえ、食事中なんだぞ!
しかも、オムツ交換が終わってからも何の声かけもなく去っていったのだ。
せめて「食事時に失礼しました」の一言くらい言えよ!!アンタは一体何年看護婦をやってるんだ??馬鹿者!


私はK子看護婦に臭い思いをさせられた事で「ある重大なこと」を心の底で決めたのである。
この時点では誰にも一言も伝えてはいないが、この日の出来事で決めたのは事実だ。それは転院だ。
この出来事が転院を決定的にした事件だった。あとに続く一連のことは“付帯事項”とでも受け取って頂きたい。

こんな不満をかかえていたら、休日出勤だという主任ナース(6/1より勤務交代で内科に再移動)がやって来たので、
数十分前のことを勢いよくまくしたてた。
  『食事が配膳されているのに、検温時には臭いに対する配慮が出来ているのに、なぜ消臭剤を持ってこないのか。
   また臭い中で食事を強いられる患者は気分が悪いというのを分かってないのか・・・等々。
   そして治療方針には納得して入院治療を受けているのに、自分の持っているエネルギーを100%治療に使えないのはおかしい。
   治療に集中する為に有料病室に入りたいという私の希望があるわけなのだが、院内全体が混合病棟化しているのなら
   何も整形外科病棟でなくても構わないではないか。院内でいくつかある有料病室の空き状況と見通しを月曜日にでも
   教えてもらいたい。そうでないといつまで大部屋で我慢したら良いのか分からないから。
   私の言うことは間違っているだろうか?』

主任ナースは一言言った。
  『あなたの言うことは間違ってないと思う。病室については無いのも事実なんだけどドクター達が
   整形の患者は整形の病棟に・・・と言うと思うから、そこが難しい。空きに関しては月曜日に伝えるように婦長に言っておきます』

私は主任ナースに各病棟の空き状況と日額を記入しやすいように、一覧表を手書きで作成して渡しておいた。
4月から新任の整形の婦長にその日のうちに渡ったらしいということを後から聞いた。
そして、この4月からの新しい婦長は意外と曲者らしいというのが28日(月)以降少しずつ表面化してきたのである。
平成13年5月最後の週末は何事も無かったかのように見えて、実はとても不快な気分で過ごさなければならなかった。
しかも大部屋でカーテンを閉めきって!

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各病棟のBED管理は病棟単位の管理者である病棟婦長が責任を持ってやると思っていた。
BED管理とは、重症者やOP直後の患者だけでなく、不穏・痴呆など常時観察を要する人や、新規入院患者の位置、
そして比較的元気そうな人も含めてナースが勤務しやすいようにだけでなく、患者にとっても納得と安心が得られるように
位置や病室そのものを移動する・・・というのは、管理者である婦長の権限で行うものだと思っていた。
少なくとも私の今までの臨床経験ではね。もちろん、私のように有料病室を希望する人がいた場合はそれも加味して
やらなければならない。

抜釘の為の入院予約をしてからというもの、約10ヶ月間に渡るBE待ちをさせられた時から感じていたが、
この病院は違っているようだ・・・という事を改めて感じたのがH13,5,28(月)の午後だった。
気に入らない患者に意地悪をしていると勘違いされても仕方の無いような対応だった。音声で証拠が残っているのだ。
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有料病室の空き状況と見通しについては、当然のように病棟婦長から説明があると思っていた。
しかし、5/28(月)午後の検温後、いつものように無表情でやってきた病棟婦長が次のように言い放ったのだ。
「〇〇さん(私のこと)、今から10分後くらいに院長と部長が治療方針についてお話があるそうです」・・・って。
院長は内科医なので整形の患者である私の治療方針の説明なんておかしい。一瞬で気付いた。「こりゃあ何かあるかも」って。
こんなの誰でも感じるわよね!?馬鹿じゃないんだからさ!さっさとICレコーダーを準備したけどね。
私は来客中だったので「はい」とだけ反応していたが、10分とはいっておきながら15分後くらいにやってきた病棟婦長は
ご丁寧にも車椅子と一緒に来ていた。来客は2回目に病棟婦長がやって来た時点で帰ってもらい、私はICレコーダーを持参で、
婦長がせっかく持ってきたという車椅子に乗って2階のナースステーションに出向くことにした。要するに呼びつけられたのだ。

エレベーター待ちのちょっとした時間があったのだが、この時、入院時にも回診時にも滅多に自分から患者には話しかけない
病棟婦長が私に話しかけてきたのだ。「トイレの水、流れるようになったのかしら?」ってね。これで確信した。
院長を使って“BEDの空き状況を教えられない”と私に伝えようとしている、って事がね。
こいつ(整形外科病棟に4月から新任の婦長)は自分の手を汚さない奴なんだな、ってのも一瞬にして分かってしまったのよね。
2階のナースステーションに言ったらその通りの状況だった。

院長には言いがかりをつけられたような形だったが、私の声も含めて全ては録音済みだし何かあった時には
しかるべき機関に証拠として提出すれば良いだけのことである。私に後ろめたい所は1つもない。

結局は病棟婦長が言うべき発言・・・。
『有料病室の空き状況は教えられないし、教えるつもりもない』
という一言を言うために来たようなものだろう。蹴飛ばしたら転びそうなエロジジイなのに、わざわざそんな事をいう為に
病棟婦長に使われたのね、って感じだった。要するに、週末のことを主任から聞いた病棟婦長が(自分が気に入られて
いると勘違いしている?)トップを使って、私に伝えてきたのだろう。
彼女(病棟婦長)は4月から新しくこの病棟の婦長になったという事もあり、
私のようなうるさい患者の扱いに慣れていないだけでなく、嫌なことは上(管理のトップ)に
泣きついていく・・・という技も習得しているようだ。これは後日になって、あるナースのちょっとした一言から確認出来てしまった。

「今度の婦長さん、って何でもすぐ上(院長や総婦長)に言っていくんですよね」・・・と検温時にボソッと言ったのだ。

もう、これで充分だろう。
去年の12月、私に対して暴言を吐いた2人の看護婦(O山とK子)以外のナース達が何だかかわいそうになってきた・・・というものだ。

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病棟婦長が院長を使って動いてきたわずか3日後の5/31には、これらの一連の出来事を象徴するかのようなことが耳に入ってきた。
上記同様、この時点でも誰にも一言もしゃべってはないが「ある重大なこと」を決意したのは間違いでなかった・・・と
確認させてもらうことになったのだ。

H13,5,31付けで退職する年配ナースがいるので、23:00の巡視を終えた後に廊下のソファーで待っていた。
帰りに必ずここを通るので一言だけでも挨拶をしておかなければと思った。
今まで何回も入院したが、私のことを最初から知っているのはこの人の他に、受け持ちナースと毒舌ナースの2人だけになってしまった。
もう誰にも何も聞けない状況だ。退職する年配ナースが色々と今の病棟の状況を話してくれたが、
婦長が変わって皆やる気をなくしているとのこと。そして婦長自身が大学出身というのもあり、総婦長に気に入られているらしく、
それを鼻にかけているのか、汚いことはやらないし自分の手は汚さない・・・等々、私が患者として感じている事と
同様の事をかなり赤裸々に語っていた。そして「退職したいんだけど」と話を持ちだした時「いいんじゃないの」という
一言で済まされて、しかも数時間後には退職届の用紙を「はい、これ。総婦長から」と言って渡されただけだそうだ。
これにはさすがに絶句。確かに今度の婦長は患者のところに来ないし、話もしない。
私の今回の入院に際しても、整形外科外来まで車椅子で迎えに来たまでは良いが、病棟に移動するまでの数分間、
一言の声かけもなかったし婦長の方から話しかけてくるという事も全くなかった。
私が痛がっていた・・・なんていうのは理由にならない。こいつはこういう奴なのだ。

患者から見ても不可解な人事移動が頻回にあり、季節柄とはいえ2ヶ月前の人達とは2/3以上が入れ替わってしまった今、
ドクター達も「OPをするのが心配」と言っているとのこと・・・。

今回、私に提示された選択肢は4つだが、そのうち1つは既に施行して見事に再発しているので
事実上は3つという事になる。3つの全てはOP又はOPに順ずる処置なのだが、スタッフがこんな状況では
正直言って“安心して治療を受けられる人的環境”ではない。
しかも、ほとんどが3年目以内という若さか、この整形病棟に勤務交代してきて1年以内というお粗末さである。

内科病棟から1スタッフとして勤務交代してきて10ヶ月位で主任になり、やっと1年経った所で再び内科に
勤務交代になったナースからの話では・・・。彼女が再度内科への勤務交代を命じられたその場で「整形病棟はどうする
んですか?」と聞いたらしい。その答えが「婦長がやるでしょ」というものだったと聞いた時も絶句してしまった。
無責任にもほどがある・・・というか、やはり管理職は無責任でないとなれないと改めて感じた。
この病院の職員でなくて良かったと心底思ってしまった。

患者の近くにいる時間はドクターよりもナースのほうがズッと長いのだし、異常の早期発見や緊急時の対処等の
ことを考えるととても不安だ。こんな中でOPをしろというのだろうか?
異常に気付かなかったり、あるいは痛い時、発熱した時、そして急変した時・・・等に処置が遅れてしまったりする事も
充分考えられるのだから、そういう事も含めて責任問題に発展した場合、今の婦長は必ず逃げるし、
そもそも患者のところに来てないのだから「知らない」で済まされかねない。
また6/1から主任も交代するとのことで尚更期待は出来なくなってきた。

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5/28(月)に院長が出てきた時、一瞬だけど「病院全体で私を診たくないと思っているのでは」と思ったのだが、
どうもそれもありそうな感じがしているのだ。要するに体質として、相手が患者であろうが職員であろうが、
気に入らないものは徹底的に排除するという作戦らしい。特にこの病院はさ来年3月に都内某所に移転することが
決まっているので、それを前面に打ちだせば本来の目的(気に入らないから排除)が隠せるからだ。
陰湿な嫌がらせを続ければ、「何もなくなる所にしがみつく必要は無い」というふうに相手の方から去っていくのを
粘り強く待つ・・・という体制なのだろう。


病院という所は表面上、診療拒否は出来ないことになっているので、あの手この手を使って面倒な患者が去っていくように
仕向けるのだ。もちろん職員に対しても同様の方法だ。スタッフに関しては病院の方針とか、
管理職が感情的に嫌っているとかいうのもあるというから始末に終えないというものだ。


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この病院はさ来年早々に移転を控えているという事は上にも書いた通りである。
しかし外来にも病棟にも患者はいるので、一気に・・・という訳にはいかないので徐々にやっていくというのは納得出来るものだ。
全体でも200床未満の病院なのだが、その一環としてまずは病棟を縮小・閉鎖することから始めたらしい。
2/13に入院した時は、最初の頃“産婦人科メインの混合病棟”の1室に閉じ込められていたのだが、
その産婦人科病棟は平成10年に1回目の滑膜切除を行った時に入院していたが、その時よりも病床数が減っていた。
要するに使わない病室が、医局や訪問看護ステーションの控え室になっていたりした。
それが第1弾と言ったところだろうか・・・?

次はいよいよ病棟閉鎖である。
病院全体でも「産婦人科メインの混合病棟」「内科病棟(2単位)」「外科病棟」「整形外科病棟」の4つしか病棟がないので、
外科病棟がH13,5,31で閉鎖された。同時に外来診療もH13,5,31で産婦人科が終了したので、
外科病棟に残っていた患者は「元産婦人科メインの混合病棟」に一斉に病室移動させられることになったのだ。
それでも納まりきらない患者は他の内科や整形外科の病棟に振り分けられる・・・という感じだ。

しかもH13,6月以降は3つの病棟全てが混合病棟になってしまったのだから、ナースもドクターも患者も
各科入り乱れた状態で混乱しているのは、患者として入院していると肌で感じ取れるというものだ。
私が現在閉じ込められている整形外科病棟の大部屋は整形外科の患者だけなのだが、
いつどんなのが入ってくるのか予想も見当もつかない。
しかも、次に入ってきたのがオムツ交換にバルン(尿の管)・・・なんてことになると、私自身の手術に臨む前向きの体制なんて
keep出来る余地がなくなるのだ。勘弁してもらいたい。

H13,3月末で整形外科病棟のナース達が一気に7人も集団退職してしまった事は、このホームページ内の
「またしても感染編」そして「雑感とトピックス」のコーナーにも書いてある。
5/31付けで退職するナースを入れると8人目の退職者になるのだが、どんどん病棟閉鎖をしている状況下では
一向に差し支えがない・・・というふうにも受け取れる。
むしろ、この病院の管理職連中からすると人員整理をする手間が省けた・・・という程度にしか考えてないかもしれない。
そういう冷徹な心を持たないと管理は出来ないと聞いた。少なくともここの管理者はそういう人間だと退職寸前のナースが言っていた。

移転した先の病院では「最近の医療ビジネスには欠かせない老人保健施設」を併設することが決まっているらしいので、
扱う患者数は増えても勤務する職員の数は大して変化がないのは分かる。病院と老健(老人保健施設の略)を合わせて
「全体の病床数」は増えても、老健の方は規定で“患者1人に対する職員数”が少なくてすむし、
新規開院に向けて新たに若い人材を募集すれば「新病院」という言葉に魅せられて、
人件費が安くて済む若い人達が集まってくる・・・という寸法なのだ。
世の中のサラリーマン諸氏が「リストラ」されていると聞くが、医療界にもリストラが存在したのだ。
まあ、こんな例は稀だと思いたいが、現実は現実なのでキッチリと判断して治療を受けなければならないと改めて思う。

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5/31に退職した年配ナースなんて10年以上勤務した結果、有給休暇を38日も残して退職することになっただけでなく、
最後の日(5/31)までも準夜をつけられるというひどさだったと聞いて何だか気の毒になってきた。
私が患者として受けた仕打ちのような事なんて大したことがないようにも思えてきた。
まあ、こういうのは他人と比較する類の物でないけれど、
それだけひどい現実が医療界の裏側で行われているという声を挙げなければならないと感じたので記載することにした。







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