エピソード3 仮面の男

                                                 1.ダンカンとブラックの出会い

旅の仲間にはかならず出会いの物語がある。3人の冒険者のうち、今回はダンカン=ライナセレスとブラックドッグ=デスの出会いについて語ることにいたします。

※プレイヤーとキャラクターについての説明はこちらをご覧下さい。


一同:おつかれ〜。
DM:今回はシャドウ(Lynch)がいないのでエピソード2の後編ではありません。物語世界では時間軸的にエピソード2より過去の話になります。「ダンカンとブラックの出会い」編です。
ダンカン:ダンカンはHP12あるの?
DM:あるよ。みんな初期値から。
ダンカン:おっけー。よろしく。
ブラック:OK。
DM:はじまるよー。

裏コメント:本シナリオはエピソード2の前編と後編の間にプレイしました。今回はフルメンバーではないので外伝的なシナリオとなります。外伝的シナリオの定義としては、本筋エピソードで語られていない隙間の時間を埋めるエピソードという感じです。


■ダンカン登場

DM:まずはダンカンだけね。まだブラックとは出会ってない。

DMゴルマン近郊のドワーフ族の地下城砦から旅立ったダンカンはとある村はずれの山小屋を訪れようとしている。その山小屋で鍛冶屋を営んでいるドワーフがドラゴンに遭ったことのある仮面の男を知っていると、ダンカンは地下城砦の長老たちから聞いていた。そのドワーフの名前はザードン=ライナセレス。ダンカンとは同じ氏族で遠い親戚にあたるらしい。
ダンカン:ライナセレス一族だ。

裏コメント:本エピソードはエピソード1の後日談でもあり、クラシック版と3E版の物語の橋渡し的な側面も持ってます。ダンカンはエピソード1にも登場してます。ゴルマンという街も登場します(詳細はエピソード1のリプレイ報告にて)。

DM:一人で旅するダンカンは山小屋に到着した。上半身裸のドワーフが一心不乱に鉄を打っている。
ダンカン:初対面なわけ?
DM:初対面。

ダンカン:「あなたはザードンさんですか?」と尋ねる。
DM:「そうだが?」と答える。相当な歳だと思うがドワーフ特有の屈強な筋骨は健在だ。打たれている鉄のように赤く照かった顔をしているが、どことなくダンカンに似た面影がある。
ダンカン:なかなかいい仕事してますね。私はゴルマンのダンカンです。ところで、あなたはドラゴンに関する情報をお持ちと聞いたが。
DM:「どこの氏族の者だ?ドラゴンには遭ったことないがな。」とぶっきらぼうに答えるよ。
ダンカン:地下砦のドワーフ族だ。私はダンカン=ライナセレスだ。あなたは遠い親戚と聞いた。あなたがドラゴンに遭った人物を知っていると聞いてやってきた。
DM:「おお、おまえはライナセレス族かー!まあゆっくりしていけや!」と突然笑顔になったよ。そして。「そういえば。ドラゴンに遭ったと言う仮面の男がいたなあ〜。」と言う。
ダンカン:ありがとう。私の旅の目的はドラゴンの外皮を貫く武器を作ること。そこで、本物のドラゴンに遭ってみたいんだ。
DM:「ほ〜。しかし、どこにドラゴンがいるかまでは知らねえな〜。しかもその仮面の男も今はこのさらに山奥の霊廟に眠っておるよ。」と言う。
ダンカン:眠ってるってどういうことだい?
DM:「そうさな〜。」と懐かしむようにザードンは語りだした…。

DM:150年ほど前に仮面の男がふらっとこの山小屋に立ち寄った。どうやら自分の死期を感じて余生を静かに過ごしたいとのことだった。その男はなぜかザードンと気が合い、よくこの山小屋で語り合った。その男は数々の冒険を経験しておりその話を聞くのがザードンの楽しみであった。その男はたまに麓の村で用心棒のような仕事も請け負い、村人からも慕われていた。しかし人間の寿命は短い。今は遺体が霊廟に安置されている
DM:「ドラゴンとも遭ったことがあるとも言ってたな…。あいつはいいやつじゃった。また会いたいものだ…テート…。」とザードン。

ダンカン:テートかよ!「今はこの世にいないってことだな。まあ、急ぐ旅でもないしゆっくり思い出話を聞かせてくれ。」言って、極上のワインを出す。
DM:かっこいいけど、ワイン持ってるのかよ!
ダンカン:持ってることにして。
DM:まあいいや。「そうだな。まあゆっくりしていけや、若造。」ザードンは一言つけ加える、「その霊廟に最近ゴブリンどもが住み着いてな、麓の村に下りては悪さをしておるらしい。」
ダンカン:霊廊行くか。ま、手慣らしに。

裏コメント:テートって?という疑問をもたれた方。当然です。これは我々オリジナルのD&Dワールド用語です。この世界にはテート一族という謎の戦士の一族がおり、その戦士達は自らを”テート”と名乗る(発案者JOY)、という程度に理解しておいてください。細かい設定は我々も分からないので!
今回のエピソードはそのテート一族の謎の一端に迫ってみようという野心作でもあるのです。内輪ネタで申し訳ありません。


■ブラック登場

DM:というわけで。ここでブラック登場!おまたせ!

ブラック:おや、うまそうなワインだ。
DM:だからないって…。
ダンカン:どこから現れたんだ!

DM:こちらもまた仮面の男ブラックドッグ=デス。彼が麓の村を通りがかると村人たちがざわめきだした。村の老人に村はずれの山小屋で鍛冶屋をしているザードンというドワーフに会うように言われ、ザードンの山小屋にふらっと立ち寄ったのだ。
ブラック:そういうことだ。

ダンカン:「お前は誰だ。」と聞く。
ブラック:俺はブラックドッグ=デスだ。村人にここに行けといわれてきたんだ。
DM:「おお…なんと。こいつはたまげたわい。まさか本当に現れるとは…。」なぜかザードンが驚いているぞ!
ダンカン:ザードンさん、なにか心あたりはありますか?
DM:「テートから、『将来ここに自分と同じような仮面の男が訪れたら”コレ”を渡して霊廟に行かせるように』たのまれたんじゃ!」とすごい勢いで道具箱をあさってる。
ダンカン:同じような仮面か?
ブラック:そんなもん他のものと一緒に道具箱に入れとくな。

DM:「ずい分昔のことなので、あんたが現れるまで忘れとったよ。」とザードンは言って、道具箱の中から【銅製で真ん中に指が通るくらいの穴が開いたメダル】をブラックに手渡した。
ブラック:何だこりゃ。昔のお金か?
DM:「さあの〜。」とザードン。「霊廟に行けばなにかわかるんじゃないか?でもゴブリンどもが棲みついておるから危ないのう。」
ブラック:ゴブリンってたくさんいるのか?
DM:「村人の話じゃ4,5匹ってはなしだ。」とザードン。
ダンカン:「オレも一緒に行ってもいいか?」とブラックに聞く。ドラゴンの手がかりありそうだし。
ブラック:あぁ、ゴブリンをなんとかしなきゃなんないから是非きてくれ。
DM:「おお、そうだな。若造おまえもついて行ってやれ。」とザードン。

ダンカン:霊廊はどれくらいの距離なの?今晩ワイン飲むんだけど。
DM:「霊廟は歩いて一時間ほどじゃ」とザードン。
ダンカン:いつ出発するか。
ブラック:今、何時?
DM:今、真昼間。
ダンカン:おっけー。勝利の美酒だ。すぐに出発しよう!
ブラック:んじゃ出発。ワインは帰ってきてからにしよう。
DM:いつの間にかワインがあることになってる…。

DM:では行きますか?ザードンがダンカンに言う、「コイツを持って行け!同じ氏族だ遠慮すんな!」。ザードンは同じ氏族のよしみでダンカンにピカピカの見事な盾をくれる。なぜかサイの頭部ようなデザインだ。【鋼鉄製ラージ・バッシング・シールド】(AC+1、防具による判定ペナルティ−1)。盾攻撃の際、攻撃ロール+1、ダメージ1d8。
ダンカン:サンキュー。

裏コメント:プレイの機会が少ないので、マジックアイテムの出し惜しみはしません。でも簡単にあげすぎたかな?もう少し、アイテムを手に入れたときのありがたみが増すような演出を考えた方がよかったですね。



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