面白いコラム どうなっているの?


第3回  どうなっているの?

唐突ですが、皆さまはご自分が身にまとわれる衣服や装飾品を、
どのような基準で選ばれますか?
大抵の方は、お気に入りのデザインやお気に入りのブランドを選ばれて
身につけられているのが一般的だと思いますが。

つまり、衣服や装飾品の選択基準のキーワードは<お気に入り>

かなり前の話ですが、
ウサマ・ビンラーディンの迷彩服や腕時計が米国製と聞いて
「うっそー!」とのけぞってしまったことがある。

彼はなぜあれほど忌み嫌っている米国の製品を、
わざわざ身に付けているのか、その真意を理解できなかった。

タリバン政権時代のザイーフ駐パキスタン大使は、
運転手付きのピカピカのベンツを乗り回していた。
こちらはバリバリの欧州製である。

ザイーフ大使の携帯電話には
ウサマ・ビンラーディンの顔写真が張りつけてあった。
女の子がお気に入りのアイドルの写真を張りつけているのと
同様なスタイルである。(昨今はケータイ写真ですか)
彼の素晴らしい豪邸にはちゃんとパソコンも備えてあった。

彼らのイスラム原理主義とは、
7世紀の頃の教義を唯一絶対のものと信ずることだそうですから、
言いかえれば、近代文明の否定になりはしないでしょうか?

しかし、彼らは最新の通信機器を積極的に使いこなしている。
文明の利器を最大限に利用しながら、
その一方では何百年も前の教義を現代社会に押し通そうとしている。
タリバン政権時代には、その不条理な生活を民衆に押しつけて抑圧した。

そんな自分勝手な彼らの矛盾の構図が、わたしの頭を占領しているのです。

勝利するために、彼らは手段を選ばないだろうから、
むかし米国から供与された対空砲や、旧ソ連軍から奪った銃器類を
自軍用に転用するのはわかりやすい。
敵対する欧米が産出した近代通信機器でも、
目的のためにはフルに利用するのもそれなりに理解できる。

しかし、本来は好みで選ぶはずの衣服や腕時計までが
憎い敵方の産出品となると理解に苦しむのです。

ウサマ・ビンラディンは誇り高き民族衣装の上に、
敵方が軍隊に取り入れている迷彩服を羽織ってテレビ画面に現れる。
民族衣装を敵方の迷彩服で覆い隠してしまう彼の行為は、
民族衣装を汚す行為に思えるのですが。

・・・と、これは偏見ネット姫のお家芸です。

ひょっとしてウサマ・ビンラディンは米国製品の熱烈なフアンなのか?
それとも別の深い意味が隠されているのか・・・

いずれにしても、今どこにいらっしゃるの?

追記(今は地下にいらっしゃるようです)



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