日本列島の意味とは


第10回  日本列島の意味は?

「JF」「JR」「JP」「JA」「NHK」 「NTT」

横文字を愛称にしている組織はまだまだたくさんある。

ここはどこの国?

日本を代表する名の通った組織が揃って、
なぜ横文字を冠にしたがるのか理解に苦しむ。

アメリカやフランスで自国の組織名に他国語を用いることなど、
その国民性からしてもまず考えられない。
もしそのような事態が発生したら名前を採用した組織の良識を疑われ、
反発されるのではないか。

横文字崇拝は愛称ばかりではない。
横文字の看板は町中いたるところに氾濫している。
看板だけでなくメニューを横文字で固めているカフェさえあった。
地域全体が横文字や欧米流をまとい
そこだけを見る限りは「いったいどこの国?」と思わせる光景も珍しくない。
あまりに氾濫しすぎるとやりきれない気分になる。

テレビコマーシャルや新聞、雑誌等の広告には、
日本人が乗る車、日本人が身につける衣服、日本人が暮らす家、
そこに登場するモデルがなぜか外国人の顔で占められている。
それらの外国人は例外なく金髪碧眼の欧米人である。
なぜか同じアジア人種は登場しないことになっている。
(その後は韓流とやらが登場したけれど)

日本人の生活スタイルのモデルが、
なぜ欧米人でなければならないの?

化粧品やヘヤーカラーに至っては、
東洋と西洋の髪質や肌質の違いはどうなっているのか。
外国人モデル起用のパッケージは紛らわしいではないの。

最も腹立たしいのは、官公庁の横文字崇拝である。
広報の印刷物に使っている英語の用語の後に、
わざわざかっこ書きで日本語の意味を併記している。
英語の用語の意味がわからない人がいることを想定した措置だと思えるが、
そんな面倒をするくらいなら、なぜ最初から自分の国の言葉で表さないの?

日本国民に向けての書類に、他国の言語が羅列されなければならない理由は?
いつ、日本国は英語圏に身売りしたの?

日本で外国語が多用される最大の理由にイメージアップを揚げるが、
なにゆえに横文字がイメージアップにつながるの?

戦後70年ほども経っているというのに、
日本人は終戦当時の欧米に対する憧れと劣等意識から、
今もって抜け出せないでいるのでしょうか?

異文化への憧れはどこの国にも存在するが、
他の国は分別をわきまえていると思う。
日本のように我を見失うほどの醜態に陥ったりはしない。

近年の、老若男女を問わない恐ろしいほどの金髪ブームにしても
「金髪はカッコいい」との憧れが底流にあるはず。
どんなにひいきめに見ても、
日本人DNA顔の造作に黄金色の髪が合うはずがないのでは?

神様が総合芸術でこしらえた作品に勝手に手を加え、
欧米人の金髪だけを入れ替えてみたところで、
違和感を与えるだけで似合うはずがないのは当たり前。
(ほどほどの色合いならば、ほどほど似合うと思っていますが)

彼らの金髪頭を見ると、劣等感の看板を乗せているように見えてしまう。
もっとも彼らはそこまで深く考えることもなく、
周囲で流行っている現象に倣っているだけのことかもしれない。

日本文化は、世界に誇れる固有の文化であると誇りに思っているけれど、
今や日本列島全体がイメージアップと称して欧米化にいそしんでいる。
今や日本列島は<日本劣島>か<日本劣等>と称した方が
ふさわしい状況になっている。

日本人が最も憧れる国はフランスでしょうか?

その国の大統領は日本文化がことのほかお気に入りで、
お忍びでもう二十数回も日本を訪れた人もいる。
パリで開催された「奈良・興福寺展」には二度も足を運び、
時間を大幅にオーバーしても係員の説明に熱心に耳を傾けた。

他にも驚くほど日本文化に造詣が深く、
熱心な日本文化フアンの外国人の話を聞くことがある。

将来的には、日本文化の真の理解者は外国人ということになるのでしょうか。


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