第212回 そんなに煽ってどうするの・・・

最近、若者による性犯罪のニュースを以前より目にしなくなった。
その代りというわけでもないけれど、
高齢者による破廉恥な性犯罪のニュースが日常的になっている。

若者世代は、相手に気を使うよりは気ままなひとり暮らしがいいと、
結婚願望も少なくなり、女性に対する興味も以前より薄らいでいると言われているが、
高齢者の異性やセックスに関する興味は右肩上がりにカーブを描いているようです。

高齢男性読者をターゲットにした「週刊〇代」や「週刊〇スト」に代表される
60歳以上を意識した高齢者のセックスに関する記事の氾濫が目につくが、
新聞広告の記事タイトルのキツイ表現に唖然とする。

目をそむけたくなるような卑猥なタイトルが、新聞広告に堂々と登場しているが、
あからさまなタイトルを目にするたびに苦々しく思う。
子どもたちも目にする新聞に大きく掲載されている卑猥な広告文に、
この国の良識の程度が読み取れる。
他の国では青少年への影響を考慮し、なおかつ新聞という媒体が担う使命を考え、
規制されるようなあからさまな表現が日本では堂々と罷り通っている。

「死ぬまでセックス 80代でも」「死ぬまでに20代とセックスしたい」など。
もっとあからさまな表現も目につき、度肝を抜かれる。
巻末にはラブホテル街である渋谷円山町の詳細な地図までついているらしい。

高齢者のセックスを煽るのは、雑誌の出版部数の落ち込みを、
人口比率の高い高齢者向けにシフトして部数をのばしたい魂胆であるのは明白であるが、
名のある出版社がこうもあからさまとは恥ずかしくないのかしらと、
なりふりかまわない営業方針に妙に感心さえする。

セックスは当人の欲求によるものであり、
他が煽りたてる筋合いのものではないから大きなお世話と言いたい。
お前の方こそ大きなお世話とクレームがつくかもしれないが、
煽られやすい国民性に火が付き、すでにその気の萎えた老人までが勘違いして
突っ走ったらどうなるの。

最近のニュースではセックス関連の暴走老人の例は枚挙にいとまがない。
元校長の80歳代が女子中学生に性的嫌がらせをしたり、
老人がスーパーの若い女店員に抱きついたり、幼女や小学生をレイプしたり。
これも世間に溢れている煽り記事に、
時代に乗り遅れまいと(?)つい暴走した結果なの?

一方、日刊SPAの記事は前述の週刊誌に反対の立場を取り「40〜50代女性にも大不評」の記事があったが、こちらも部数確保で虎視眈々?

週刊誌が煽る「死ぬまでセックス」ブームで被害を受ける20代女性がいるが、
セクハラに困惑しているのは若い女性だけではなく、
40〜50代の中年女性からも同様に怒りの声が上がっているとか。
「暴走爺はマニュアル世代でもあるので、オヤジ週刊誌の煽りを真に受けて
しっかり参考にしてしまうんでしょうね」と語っている。

掲示板に寄せられた意見もいろいろ。

・コンビニで立ち読みしたが内容はゲスの一言に尽きるな、購読者が減るわけだ。
・エロ漫画の規制をするならこっちも規制しろよ、
 中吊りで嫌でも見させられて不快なんだよ。
・新聞ってこんな卑猥な文字を見出しに載せる雑誌の広告出すほど困窮してるの?
 その一方でドラえもんクイズ? とかで紙面のどこかに答えがあるよって、
 こんなん子供に見せられるかよって思ったわ。

少し前の新聞に「高齢女性を売春派遣、風俗店経営者ら逮捕」の記事があった。
63歳の経営者の女と57歳の男の従業員が逮捕されたが、
ふたりは東京都内のホテルに64歳の女性従業員を派遣し、
82歳の自営業の男性に売春をさせた疑い。
店の売りは「超熟女専門店」。
2003年以降46歳から73歳の女性に売春させ、3億円以上を売り上げていたもの。

(わたしがお気に入りでよく買う食パンも「超熟」ってあるけれど・・・)

妙に感心したのは、すでに10年も前からの営業であるから、
かなり先見の明があったと言える。
経営者には欠かせない資質だけれど、オショーバイの内容がまずかったようね。

いずれにしても、無責任に高齢者のセックスを煽るのはいただけませんね。
これ以上、セックス破廉恥暴走老人が増えないことを願っています。


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