全日OBOG会in東海〜なつき生演隊史上最悪のピンチ!?(その6)


 そもそも、あたしがFD音楽の生演奏を手がけ始めたのは
”おおー、すげえ”
って言われたいという、俗きわまりない動機がきっかけだったんですが(←女にモテたいからバンド始めたっていうロック小僧と同じレベルf^_^;)、まあもちろん今ではそれだけが目的なわけではないわけで。

 でもさ、FD曲の生演って始めのうちこそ
”これも生演奏で演れたよ〜。うれし〜”
とかって新鮮なんだけど、一通りやると必ず一度は壁にぶちあたるんだよね。
”うちらが演奏したところで本場の人達の演奏&踊りには勝てないよなあ”
とか
”この活動って、単にテープの演奏のコピーをやってるだけに過ぎないのかなあ”
とかね。

 そしてまた、踊る側のみなさんにとって生演奏をバックでの踊りってのはどんなもんなんでしょうかね?演奏する側のあたし達の耳にはありがたくもご称賛のお言葉が多く入って来ますが、それでも
”なんでそんなことやってんの?”
とか
”へったくそな演奏をバックに踊りたくなんかねぇよ。テープorCDにしろよ”
って思ってる方がいらっしゃるんじゃないかと不安になったりしますし、突き詰めていけば
”生演奏の意義って何だろう?”
って時々ふと考えたりもしてしまいます。
 でも、フォークダンス(ここでいうフォークダンスは、意味的にはどちらかというと”フォークロールダンス”寄りです)とそれ以外のジャンルの踊りを比べてみて、フォークダンスが明らかに違うのは
”演奏する側に踊りに対する理解がある”
ということなんだよね。これは踊る側から演奏する側を見た場合でも同じ。

 フォーク(ロール)ダンスやそれにともなう音楽は日々の生活から自然発生的に生まれて来たものであって、演奏する側が
”その踊りの意味や踊り方がわからない”
なんてことはありえないし(レゲニッシュみたいのは別ね)、また、踊る側も
”歌の歌詞の意味や使われている楽器が何なのかわからない”
ってのも当然ありえない(楽器演奏できない人はいたかも知れないが)。

 これは例えばバレエとかを思い浮かべるとわかりやすいと思うんだけど、バレエ音楽を演奏するオーケストラの人達は多くの場合、踊りの基礎ってないよね?(たまにそうでない人もいるんだろうけど)
 踊りの下地がある人間が踊りの音楽を演奏するのと、そうでない人が踊りの音楽を演奏するのでは当然全く違うものがあるはずなわけで、あたし達がFD音楽を生演奏するのはおそらくそのあたりに意味があるんじゃないかと思ってる。
 そしてまた、人類の踊りの歴史から考えれば、本来は生演奏で踊るのが当たり前なんだよね。当たり前っつったら言葉は悪いけど。
 レコードやテープやPCで落としたCDとかで踊るなんてのは、音響技術が発達したここんとこ100年くらいの間のコトであって、そんなモンがない昔ったら当然生演奏しかないわけでさ。今みたいに音響機材から出る音をバックに踊るのは、人類の長〜い踊りの歴史を10としたらほんのちょびっとの期間−下手すりゃ1割もないかも−しか占めてないんだよね。あと残りの9割以上の期間はずっと生演奏をバックで踊ってたわけでさ。スピーカーから流れる音で踊るのに慣れ過ぎちゃあいけない。
 そして、せっかくこういう活動をやっているのだから、踊る側も演奏する側もただ”踊るだけ””演奏するだけ”で終わんないで、もっとお互い働きかけて行けたらいいななんて思います。演奏者がワイヤレスで楽器接続してダンサーのみなさんの近くで演奏してみたり、あるいは逆に、踊ってるみなさんが打楽器鳴らしながら踊ったり歌いながら踊ったりね。本来踊りと音楽の関係ってそういうモノなんじゃないのかなぁ?
 ……失礼。思いっきり語ってしまいました。

 まあ、なんだかんだ言っても趣味の範囲で取り組むなら結局「楽しいこと」が一番大事なんですよね(^-^)。一次会が終わって二次会までの間外で待ってた時
キャオさん「なつき、路上流しやるぞ!
あたし「ハイ!
キャオさん「すぐ支度できるか!?
あたし「30秒待ってくださいっ!
てなわけで例のちびマーシャルを腰のベルトにくくりつけ、ギターをすばやく接続すると村重さんも交えていつもの3人f^_^;で路上流し、やっちゃいました
 って、あたし実はこの時げちょげちょに酔っててあまりよくは覚えてないんですが、確かドボルジャンスカレカとレックの2曲を演ったような気がします。うーん、やっぱりアンサンブルって楽しいよね。よし、夏は踊り子付きで路上流しだ!(笑)
 そんな感じで名古屋の夜はしんしんと更けてゆきました−

 で、翌朝。
「おはよう」
「おはようございまーす」
 ホテルのチェックアウト時刻の朝10:00。眠い目をこすりながらロビーに降りて来ると、15人くらいのFD関係者がすでに集まっていた。
−全日OB会の時ってみんなてんでに好きな所に泊まるから、朝なんてひとりで迎えることがほとんどで
”あぁ、終わっちゃったなあ。”
っていう一抹の虚脱感をホテルの部屋でひとりでかみしめることが多くてちょっと寂しかったけれど、今朝はそうじゃない。大事な仲間たちがたくさんいる。そこがなんかいいな。まあいずれは別れの時がやって来るんだから結局は同じなんだけどね。でもやっぱり、さ。
 そんなわけでご挨拶をかわした後はめいめいに解散です。
 で、あたしはというとまた例によっていっしーさんご夫妻、村重さん、つくいさんという生演メンバーにくっついて歩き(結局そうなるのねf^_^;)、JR名古屋駅ビル内のスタバ(ドトールか?よく覚えてない)で朝ごはんを取りました。で、夏の大阪での再会を約束し、一路あたしは機上の人となったのでありました。

というわけで、今回はとっても真面目に書いてみました。みなさん笑わないでくださいねf^_^;

 さ、次回は岡崎の中華五十番で宣言したとおり、ヤミ金融とバトルした話でも書くかなー。