ロバート・ズブリン著
現在の技術に少し手直しを加えるだけで今すぐ火星に行ける!!というこの本。
けして眉唾物ではない。
火星の上で帰りの分の燃料を火星の大気から作る、という目からうろこが落ちる方法をとれば、
全ての物資を持っていく必要がないので打ち上げるロケットも小さいもので済み、同時に酸素も生成
出来るので2年にわたって火星に滞在することが可能であるとこの本は言う。
そんな簡単に燃料を作れるものか、と思う人もいるかもしれないが、現在化学工業などで実用化
されている反応のみでメタンや酸素、水などを火星現地の原料を使って生産できるそうだ。
語り口も平易でとても面白いこの本だが、難点を上げるとすれば微妙にナショナリスティックな所だろうか。
アメリカ西部のフロンティアを火星と繋げて考えてみたりとか、人類を火星に送るために貴方の出来る事、
という辺りでアメリカ人に語りかけてたりとか。