指揮官たちの特攻

城山三郎著

レイテ沖海戦時最初の「特攻」を行ったパイロットと、1945年8月15日に最後の「特攻」を行った パイロットは海軍兵学校の同期生だった。
彼ら二人の運命を軸に特攻隊指揮官達を描いたこの本、かなりしんみりする。
特攻隊に対しての訓示の結びを「諸子の武運長久を祈る」とするべきところを「〜武運を祈る」
とだけ言って、後にその理由を訊かれ「死にに行く者に、何が長久ですか」
「特攻なんて・・・。海軍では習わなかった。海軍大学校でも習った覚えがないぞ」
なんて言った基地指令のエピソードが一番ぐっと来たなあ・・・。

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