囚われの日本軍機秘録

野原 茂著
(ボロボロの日本軍機写真集)

「鹵獲」  〔「鹵」はうばう、かすめる意〕敵の軍用品・兵器などをぶんどること。「―兵器」(goo国語辞典より)

この本は、太平洋戦争中に各前線で鹵獲された日本軍の航空機の写真集です。
南洋から中国大陸まで、ありとあらゆるところで鹵獲された航空機たちの写真で満載です。

大方において鹵獲されるような機体は誤って敵地に不時着などをするか、もしくは撤退の際に基地に放棄していった物などが主なので 基本的にボロボロで涙を誘います。
また終戦直後に本土の基地で鹵獲されたものは、集められてスクラップにされていたり燃やされたりしているのもまた悲しいです。

珍しいものとしては、鹵獲後に飛行テストなどのために塗装を塗りなおしてアメリカ軍の国籍標識をつけて飛んでいる日本軍機や、 国民党軍に接収されて晴天白日旗マークをつけたもの、終戦後の降伏勧告の使者を乗せて飛ぶ(通称グリーンクロスフライト)ために 特別塗装を施された機体などの写真ですね。

特にグリーンクロスフライトは昭和20年10月までは定期便まで運行し戦後の民間航空らしき形態をとっていたというのはこれを読んで 初めて知りました。

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