するとどうでしょう、突然空が真っ暗に
なりたくさんの星が輝き出しました。
「お昼を過ぎたのに真っ暗になっちゃった」
しんちゃんはぽかんと口を開けながら言いました。
「いえいえ、今は夜の十二時ですよ。あまりに歯が
痛くて、おひさまが起きてしまったものだから、
夜だっていうのに急に昼間みたいに明るくなって
しまったんですよ。さてわたしも空に帰るとしますかね。
そうだしんちゃん、すみませんがここの歯医者さんに
道具を貸してくださってありがとうと伝えておいてくだ
さいな」
うさぎさんは歯医者さんの白衣をぬぐと、空へとのぼって
いきました。さっきまで汗をたくさんかいていたのに、
急にひんやりしてきたので、しんちゃんはぶるっと震えました。