二つ目の信号を右に曲がると後ろにいた太陽が右に
来て、そのすぐ下には背の高いビルがいくつもあるの。
「ねえ、次はどうしたらいいの?」
はるちゃんがたずねると、
「今度は一つ目の信号を左に曲がって川を渡るんだ。は
るちゃんたちがそこに着くころには、わたしはもうビル
たちに隠されているだろう。だから橋にさしかかったら
川を泳いでいるかもに次の道を聞きなさい」
太陽は暖かく答えてくれたよ。お母さんは一人で話して
いるはるちゃんを見てとっても不思議そう。
そのときうしろで、おじさんの声がしたの。
「大丈夫だよ、はるちゃん。わたしが道案内してあげ
よう。その道をまっすぐ行って、二つ目の信号を右に
曲がるんだ」
はるちゃんが振り向くと、太陽のおじさんがにこに
こしていたんだよ。
「ありがとう!お母さん、二つ目の信号までまっすぐ
行けばいいんだって」
「え?誰に聞いたの?」
どうやらお母さんには太陽のおじさんの声は聞こえ
ないみたい。