2,トレッキングの事

トレッキングの一日

 パキスタンではトレッキングを6000m以下の徒歩旅行」と定義しています。まあ何処でも同じでしょう。
私達が参加するようなトレッキングの一日を書いて見ます。

●荷物を、ホテルに残すもの、ポーターに預けるもの、そして自分で持って歩くものに分けます。カメラ,水筒,雨具などほんの  身の周り品だけを持ちます。

●徒歩開始地点までは、小型機や4駆などで移動しますが、凄い所を通りますから、結構楽しめます。車の品定めも含めて。

●スタッフは大体ゲスト1名に対して2名位の割合でつきます。
  内訳を、分り易いように、ネパール式呼称で説明します。

@ツアーリーダー
先導して。ピッチを決めているようです。

Aサーダー
現地側のリーダー。しんがりが多い様です。観光案内も務めています。

Bシェルパ
4〜5名。このうちのトップクラスが、ツアーリーダの前を進み,道案内を務めます。後は、適当に我々の間に割って入ってきます。

Cコック
食べさせて、後片付けをして、そして先回りして,食事を作って待っていなければなりません。大変です。

Dポーター
3種類有ります。
キッチンポーターは、コックと行動を共にしています。
荷物運び専門のポーターは、彼らのペースで進みますからほとんど,顔を合わせません。女性・子供もいます。テーブル・椅子まで運んでいました。
パーソナルポーター。カメラなどを沢山持っている時に雇います。雇い主にピッタリくっついています。

●行程はゆっくりしたものです。写真を撮ったり、周りの景色をたのしんだり、お茶を飲んだり、、2〜3のグループに分かれてしまう事もあります。どんなに遅れても必ず、シェルパがついてくれます。お客様に絶対に追い越されません、お客様より先に進みません、これが彼らの信念です。

●お昼は、概ね現場で調理した暖かい物が出ます。到着する頃には、ほとんど出来上がって居り、待たされることは少ないです。好きなものを好きなだけ食べて、終わりです。後片付けは宜しくです。

●大体15時頃には、テントサイトにつきます。私達が到着する頃には、すっかりテントの設営が終わり、朝方預けた荷物も届いています。この写真は、テントの設営風景です。こんな風景は中々見られません。この日は、行程が短かったので、流石にポーター達も我々を大きく引き離すことができなかったのです。右の赤いテントは食堂、手前の青いのがキッチンテント、左の設営中の物が我々の寝室。マットレスもついています。2名で使用します。この画面の左奥にトイレ用テントがあります。穴が掘ってあり、後で埋め戻します。紙は焼却するのが多いようです。





●到着すると、ティータイムです。クッキー、ポテト、ポップコーン、緑茶に紅茶、コーヒー、蜂蜜、ジャム等々。夕食まで何もする事がありません。ゆっくりお茶を楽しみ、カメラを持って辺りの探検です。思わぬものに出会えます。左の写真は、お茶の準備風景です。

 




●夕食。何にも心配がいりません。後の経験ですが、ネパールもアフリカも皆美味しくいただけました。この日は、日本のお米のご飯でした。圧力釜を持ってきてました。チャパティーが美味しかった。他の機会ですがちらしずし、うどん、のり巻き、お汁粉、ピザ、ケーキまで出たことがありました。日本の山行よりうんと贅沢です。

●1日の始まりは、6,7,8、つまり6時起床、7時食事,8時出発が定番です。6時になると、モーニングコール。次いで、ティー又はコーヒーがテントに届けられます。極めつけは、洗面器にお湯を入れて届けてくれることです。にわかにお金持ちになった気分です。

●8時,自分の持ち物だけ持って出発です。お金は要ります。集落のある所では、茶店でのお茶代、面白い土産品などが見つかります。

背景画:ガンダーラ文明ジョーリアン遺跡ストーパ基壇の透かし彫り。