ゼノサーガ感想 〜これがナムコのリアル志向だ!〜




シオン氏ねやボケエエエェェェ>挨拶




(1月)4・5・6の3日間でゼノサーガ EP3クリアいたしましたー。
ほとんど寝ずにやってたのでこのまま睡眠いたします。


世間では恐ろしい早さで値段が崩れていった怪物ソフトではありますが、
3日間(約40時間)やり続けられただけあっておもしろかったですよ。
まあEP2(モッコス)のせいで買う人がいなくなったから
だとは思いますが。ありゃあ苦行だぜ・・・・・・

物語についてはもう眠くて眠くて仕方ないので割愛。
ただこれだけは言いたい。
主人公の糞っぷりはそこらのエロゲー主人公など
足元にも及ばない
です。



一例:
過去の世界に(厳密には違いますが)にて、あるダンジョンを命からがら脱出。
一刻も早く現実に帰らないと、主人公の存在そのものが危うくなります。
過去の世界にいるだけで、世界のゆらぎがどんどん大きくなっているのです。

もちろん、勝手に過去を変えることなど許されません。
可及的速やかに、この世界に干渉することなく戻らねばならないと、
登場人物たちに念を押されています。

脱出の間際、過去に死んでしまった、主人公の母親の名前が出てきます。
なんでも、敵が襲ってきた病院に取り残されているとのこと。
母親は残念ながら死んでしまうのですが、過去の世界に干渉してはいけません。
哀しいですが、過去を変えるわけにはいけないのです。
さあシオン、涙を拭いて、今は一刻も早くもとの世界へ


「助けなきゃ」


Uターンでダンジョンを逆走。
過去を変えるなって言ってんだろクソアマ。


しかもご丁寧に
「敵に捕まっちゃいました。てへり」のおまけつき。
ほう・・・・・現実に帰るどころか勝手に行動したお前を助けに来いと?



わかりにくくて申し訳ないですが、この女ものすげえ自己中です。
上の例は軽いジャブ。
EP1、2での謎がラストに向けて加速度的に解明されていくのですが、
それに伴ってこの女のDQNぶりもうなぎ昇り。天翔龍閃の如く。
ラストでは氏ね!このまま氏ね!と絶叫し、
エンディングではコントローラを素で投げつける始末。
ワイヤレスだから歯止めが利かないぜ・・・・・・



ああもう潰したい!
時間があれば日記で晒し上げたいところ。
EP2のクソっぷりに投げた方は、ぜひ3をやってみてください。
そして、ぜひエロゲーの視点でやってみてください。
これは兄の分!
これはKOS-MOSの分!
そしてこれは・・・俺自身の怒りだあああああッ!!(千葉繁ボイスで)




このシオンという女、初登場時(EP1)ではこんな容姿でした。


メガネ、幼児体型、実は才媛と、SFまっしぐらの本作品の主人公としては
いささかつりあわない彼女。どちらかと言えばギャルゲー的な娘です。
20歳(EP1時の2年前)に初恋を迎えるという、昨今のエロゲーですらありえない
ウブなところや、その傷をいつまでも引きずることなく、前向きに生きているところが
我々の心を掴んだものでした。
やや突っ走り気味で、自らが開発したKOS-MOSのことになると我を忘れる
子供っぽいところもチャームポイント。


普段のちょっとした会話からも、シオンの恋愛経験が少ないウブなところが
如実に表れています。



レアリエン(ゼノ世界の人造人間):
アレン副主任を見ると、胸に理解できない感情が沸いてくるんです」

シオン:「どうしたのかしら、調整がうまくいってないのかしら・・・」

研究員:「それは恋ですよ、主任・・・・・・」

シオン:「もしかしたら、心臓部分にエラーがあるのかも!
      調べる必要があるかもしれないわ!」

研究員:「だから、彼女はアレン副主任に恋してるんですってばぁ」



22歳の年頃の女性なら、全ての事柄を恋愛ごとに結び付けてもおかしくはありません。
学生時代に培った恋愛感をフル活用して、全ての男性を品定めする。
それが大人の女性というものです。



レアリエン:「 「アレン副主任を見ると、胸に理解できない感情が沸いてくるんです」

シオン:「あら、アレン君に気があるの?やめといたほうがいいわよ。
      頼りないし、何より年収低いし



これくらい言ってのけるのが大人の女性というものです。
この考えが自分から男を逃がしていることに気づかないのでしょうか。
キャッチ&リリース?ナイルパーチじゃねえかお前ら。(在来種=イケメン)
そんな魔の手から相手にされない逃げ延びたのが俺たちですか?
フゥーハハハァー二次元最高ーー!!



・・・話を戻します。



恋愛のイロハすら知らなそうなシオン。
アレンの不器用なアプローチをかけても、全く気づいていません。
こんな調子じゃ、初恋ったってせいぜい憧れレベルなんだろ?
告白する前に相手は事故で・・・・・・とかそんなんだろ?
誰もがそう思っていたものでした。



そして、約1年の月日が流れ、EP3の時代に入ります。
アレンに想われ続けていることも未だ知らないシオン。
EP2はリアルに近づけようとして石膏像みたいなのが出来上がってしまいましたが
今回はなんと言っても最終作。
ユーザーの意見を取り入れ、これがシオンだ、という
小ぶりでかわいらしいシオンちゃんの復活が


誰ですかアナタ。


EP1の面影がまったくありません。
挙句の果てに水着を着て「うわぉセクシー」などと言われる始末。
お前幼児体型だったんちゃうんかい。

変わったのは体型だけじゃあありません。
成長しないアレンのアプローチを受けるのですが、
今までは全く気づかなかったのに


「ふふっ、気の利いたこと言えるようになったじゃない(語尾上がり↑)」


・・・・・・・・・・・・・・ホント誰だよ。


1年の間に、何がシオンを変えたのでしょうか。
まさか!彼女もナイルパーチになって深夜の生態系を破壊!?

そ、そんなわけない!
そんなアバズレがCERO Cとはいえ、ソニーチェックを潜り抜けられるワケが!
第一恋愛自体を知らない娘が大それたことなんかできるわけが!
嘘だと言ってよシオン!



俺が叫んでいると、回想シーンに入り、初恋の男性との思い出が映し出されます。



恋人:「シオン、僕はね、KOS-MOSが世界平和の役に立てばいいと
     思ってるんだ」


恋人(ケビン)装備:

上 半 身 裸



・・・・・・・・ん?



シオン:「ケビン先輩・・・・・・」


シオン装備:

裸 Y シ ャ ツ




・・・・・・・・・ちょっと待て



見詰め合う2人。

視線が絡み合い、自然に近づいていく。

触れ合う唇。

手に回る腰。

落 ち る 照 明




なんだシオンさんレアリエンの研究だけじゃなくて夜の研究もちゃんとこなし



処女じゃねえええええEEEEEEEeeeeeeeee!!!!





20で初恋とかいう,研究者としては成功でも大人の女性としては遅れていると
思われていたシオンですが、フタを開けてみればその初恋の相手と
性交も成功していたパワフルウーマン。
あのレアリエンの恋愛感情エラー発言も空気が読めなかったというオチ。

そうなると、アレン君の自分に対する気持ちに気づかないのではなく
むしろわかってて利用していると考えればEP1からの小間使いも納得。


確実に突き飛ばしておきながら
シオン:「何してんの?行くわよ(死んだカエルを見るような目で)」

一人で危険なダンジョンに潜入。アレンは猛反対してるのに
シオン:「ついてくるならさっさとしなさい


EP1ではまだ「ごめんね」などと言っていたものの、3になると
なんでアタシの思うとおりに動かねえの使えねえなオイくらいの扱いです。
好きでもない男をなんで連れ回すのでしょうか。
キープしておきたい事情でもあるのでしょうか。
・・・・・・・・・・あ、ヒント。



つヒント:アレンの家は金持ち



これがナムコのリアル志向か・・・



この辺りでシオンをパーティーに入れるプレイヤーは殆どいないのですが、
どんなにビッチでも主人公として物語が回っている以上、容赦なく絡んできます。


前々回で書いた通り、過去の世界へ飛ばされ、再び惨劇を見ることになるビッチ一行。
その中で、敵として戦っていたグノーシスを呼び寄せたのが
実はシオンであったことが判明してしまいます。

あまりの事態に、無意識に封印していた記憶。
「自分が世界を戦乱に導いた」
シオンは苦しみ、仲間たちにすがります。


そこへ現れる、一つの影。


「君を、迎えに来た」


そこにいたのは、死んだはずの、懐かしい姿。


シオンのかつての恋人、ケビン・ウィニコットでした。


次々と襲い来る出来事に、驚くシオン。
しかし、ケビンの言葉は、さらに驚くべきものでした。



シオンを覚醒させ、グノーシス現象を引き起こすよう画策したこと。

そのための力を得るのに、人としての肉体を捨てる必要があったこと。

ワザとシオンの目の前で死んでみせたこと。

シオンは病に侵されており、それを救う唯一の方法が
彼女の力を使って、病の原因である世界を一度壊す必要があったこと。




あまりにも、突拍子な話。
それが真実だったとしても、この男がやったことは
女一人を救うために世界を犠牲にしたということです。

そもそも、ほいっとその話をされて、誰が信じられるでしょうか。
ネタバレを回避するために端折ってはいますが、
ケビンの話は本当にいきなり出てきます。
まずプレイヤーが信じられません。

「なんで世界が壊れるとシオンの病気治るん?」

俺はまずそう思いました。
最後までその理由が明かされなかったのは俺の読解力不足ですか?


俺だけではなく、シオン一行のメンバーも当然疑いの眼差し。
ここまでが、あまりにも計算ずくすぎる。
目の前で恋人が死んだ、シオンの気持ちはどうでもいいのか。
それが真実だと証明できるのか。

こんな夢物語、普通に考えたら信用できなくて当たり前です。
ゲーム視点で言えば、物語が破綻しているってやつです。

いくらビッチで名を馳せるシオンでも、研究者(しかも第一人者)という肩書きがあります。
同じ研究者だったくせに、理論も論理も全くない、いきなりの夢物語を信じるはずが



シオン:「ケビン先輩・・・・・・(*^o^*)」



1 0 0 パ ー 信 用 か よ



てゆーか話聞いてるのかコイツ?



当然、皆からは非難轟々です。


「シオン、彼の言うことに耳を傾けてはいけません」
「そうだぜ、誰がこんな話信じるもんかよ」
「シオンさん・・・・・・」


今までEP1・2・3と、長いときを共に戦ってきた仲間たち。

互いに助け、助けられ。
心の闇をさらけ出し、それでも離れることのなかった、かけがえのない仲間たち。

血が繋がっていなくても、結束は血よりも濃いものです。
つらい時も、哀しい時も、一緒だったからがんばれたのです。



そんな仲間たちに、彼女は素晴らしい名言を残してくれました。




「私 は ず っ と 一 人 だ っ た !」




「誰も私を助けにきてくれなかったじゃない!」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?



これをリアルタイムで聞いたときの気持ちがわかりますか?
今までずっと一緒に戦ってきたことも。
ついさっきテメエの勝手な行動で捕まったのを助けたのも。
全部彼女の中では自分一人でこなしたことになっていました。


えーと、とりあえず
この時点で通算80時間以上お前につきあってきたこの俺に
土下座してもらえるかな?
そうしたら、僕はこの言葉を君に捧げるよ。



死ね。氏ねじゃなくて死ね。



BGMはシュガーのウエディング・ベルでよろしく。
くたばっちまえという意味です。(わからなければググれ)



普通ならハブりだしてもおかしくないのですが、
世界を救うために、グノーシス現象を止めるほうが先です。
ゲーム上ではレベルを上げるのを拒否しているので役に立たないのですが
主人公なのでしかたなく一緒に行くことに。

落ち着いたのか、わめくこともなくなり、任務を黙々と遂行していくシオンさん。
ああ、いきなり昔の男が目の前に現れて錯乱していただけなんだ。
やっぱり、彼女だって世界の崩壊なんか望んじゃいないんだ。
これが終わったら一緒にお前の病気を治す方法を探そうな。
メンバーはそう思っていました。



しかし、それはシオンの罠だった。



今までに立ちはだかってきた数々の相手をなんの余韻もなし
ブチ殺していき(例:「ここを通りたければ私を倒し」ザシュ「うあああああ」)
ラスボス前、再びケビンが立ちはだかります。


ケビン:「さあ、一緒に行こうシオン」


メンバー:「ふざけんな!シオンはお前を倒すためにここにきたんだ!
       お前の口車になんか乗せられ



シオン:「私は彼と一緒に行くわ。


      ------もう、邪魔しないで」






シオンは てきに ねがえった





ぶるああああああああああああ!!





ケビンに寄り添い、今まで散々振り回してきた仲間にファイティングポーズ。
単なるイベントかと思いきや、戦う対象としてシオンへのカーソルがバッチリ合う
ので確実に攻撃できます。

ただ、問題はあまりにも軽いフットワークの変わり身の早さ。
ケビンと共に過ごした時間の何倍もの時間、共に笑い、悲しみ、戦ってきた仲間たち。
そう簡単に見捨てられるものでしょうか。

もしかしたら、プレイヤーも知らない間に、ケビンによって洗脳されたのかもしれません。
何しろシオンのために人であることを捨てた男。
これまで体験した人間離れした能力なら、それくらい出来ても不思議はありません。


パーティー一団はどう考えているのか。
戦闘直前の様子をちょっと覗いてみましょう。





〜第 1 回 戦 闘 会 議 開 催〜





モモ:「まあシオンをブッ殺すのは確定しているわけだがw」


Jr.(リーダー):「確定すかwwwwwさすがモモさんマジ外道wwwwww」


モモ:「おいおいリーダーwwwモモ ち ゃ ん って呼べよwwwwww」


Jr.(リーダー):「モモさんモモさんwwwシオン姦っちゃっていいすか?
          俺ブチこみたくてしょうがねっすよwww粛正しまーすwwwww」


モモ:「(こいつ聞いてねえ)いんじゃね?裏切り者に用はねえよwww」


Jr.(リーダー):「了承キタ------!!ワクワクが止まんねえぜwwwwww
          レッドドラゴンモード開放wwwwww」


モモ:「獣wwwwお前らはどうする?」


ジギー:「俺も参加しよう。
      換装しておいた股間のバズーカ砲を使うときがきたようだ」


Jr.(リーダー):「ロボwww寝返らなくても襲う気だったろてめえwwwwwww」


ジギー:「メンテナンスは良好だ。いつでも行ける」


モモ:「軍人wwwwww」


ジン:「私も参加しましょう。
    兄として、妹の全てを知ることは義務ですから」


Jr.(リーダー):「うはwww36歳シスコンktkrwwwww」


モモ:「しかもこいつニートwwwww最悪wwwwwww」


ジン:「第3の剣(股間の鞘を抜きながら)・・・・・いよいよ使うときがきました」


ジギー:「気合十分だな。かつての恋人も立つ瀬が無いなw」


モモ:「性の相性は大事だからなwwwにしても脱ぐのはえーよwwwww」


ケイオス:「僕は遠慮しておくよ。
       姦通済の女性に興味はないんだ


Jr.(リーダー):「うげwww何億光年も生きてるくせに処女厨かよwwwww」


モモ:「光年は時間の単位じゃねーよボケwwwww
     それにしても  ケ イ オ ス は じ ま っ た な wwwwwww」


ケイオス:「最近寄ってくる女は非処女ばかりで嘆かわしいよ」


Jr.(リーダー):「超余裕wwwまたおこぼれまわしてくれよwwwwww」


ケイオス:「おkwwwww」


ジギー:「ところで、ケビンのほうはどうする?」


Jr.(リーダー):「ばっかおめえwwwやつの目の前でシオン姦って
         泣きそうな顔拝むに決まってんだろwwwwww」


モモ:「まあ待て。ケビンに恨みがあるわけじゃないだろ?」


ジン:「確かにそうですね」


モモ:「それよりケビンを先にブチのめして
     シオンがブッサイクに泣き喚くの見たくね?


ジギー:「おお、さすがモモ。容赦ないな」


Jr.(リーダー):「精神から破壊っすかwwwwやっぱ外道wwwwww」


モモ:「あ、それとケビンにとどめは刺すなよw
    あとでモモがいただくからなwwwwww」


Jr.(リーダー):「さらに鬼畜wwwwしかも自分のことモモとか言ってるwwwww」


モモ:「ばっかwww萌えキャラだもん当然だろwwwww」


ケイオス:「これで作戦は決まったね」


ジン:「早くイキましょうハァハァ」


モモ:「ハァハァすんなよシスコンwwwマジきめぇwwwwww」


ジギー:「では、行くぞ!」


Jr.(リーダー):「おっさんも股間のバズーカ丸出しかよwwwwww」


モモ:「モモ、がんばりまーす♪」


一同:「営業スマイル!!」






一致団結し、シオンを倒すことを心に決めたメンバー。

しかし、





KOS-MOS:「−−−−−お待ちください」





殺気だった空間に響き渡る、凛とした声。
シオンによって作られ、シオンの命令を最優先事項として与えられた、
史上最強のアンドロイド−−−KOS-MOSである。





モモ:「しまった・・・・・こいつの存在を忘れてたぜ」


Jr.(リーダー):「やべえよ。このロボ女、シオンの命令しか聞かねえぜ?」


ジギー:「先に破壊するしかないのか」


ジン:「いや、それは無理でしょう。私たちではどうやっても勝ち目はない」


ケイオス:「最終覚醒を遂げたからね」


Jr.(リーダー):「おいおい!それじゃこの俺の股間のたぎりはどうすんだよ!」


モモ:「それどころじゃねえだろチビ。しかしマズイな・・・」



KOS-MOS:「みなさん」



一同:「!!」


Jr.(リーダー):「な、なんだよ。シオンは昔の男に寝返ったんだ。
          倒すしかねえだろう!」


ジン:「そうです、私たちが姦ら・・・やらなければ、この宇宙に未来はない」


モモ:「時間が無いんです!(営業モードで)」


ケイオス:「KOS-MOS、わかってほしい」


ジギー:「それとも・・・お前も、シオンの側につくのか?」



KOS-MOS:「−−−−いえ」



!!?





KOS-MOS:「あそこにいるのはシオンではありません
         た だ の 売 女 で す





一 同 爆 笑 


Jr.(リーダー):「うはwwww売女wwwwwww」


ジギー:「売女wwwwwww」


ジン:「売女wwwwwww」


ケイオス:「創造主なのに裏切られたwwwさすが邪神wwwww」


モモ:「最優先事項無視された売女wwwバロスwwwwwww」


KOS-MOS:「私が提案したかったのは、
         最 後 の と ど め は 私 にということです」


一同:「  了    承   」






戦いが、始まった!





ジン:「悪いが貴方に妹を渡すわけにはいきません」

ケビン:「妹を見殺しにするのか・・・薄情な兄だな・・・」




対峙する両者。
ケビンは愛する人を病気から救い、永遠に自分のものにするために。
ジンは愛する妹を既成事実で自分のものにするために
両者とも自分の信念をかけて、真剣勝負を挑むつもりです。
女にその価値があるのかというのは俺の口から言っちゃいけないこと
だとは思いますが、人の数だけ恋愛はあるということで納得しろよ。


モモ:「イッケッメンーイッケッメンー♪」


Jr.(リーダー):「へっへっへ・・・もうすぐだ・・・・もうすぐ俺の銃をあの女に・・・・・・」


ジギー:「おっと、先っぽが少々メルトダウンしてしまってるな」




信念はさまざま。



モモ:「よしっ♪まずはケビンの身ぐるみはがさなくっちゃ♪
    エーテルドラーイブ♪♪」



モモはエーテル(ゼノ世界の魔法)を唱えた!
『ハイスティール』(アイテムを盗む)


ケビン:「!!待て!そいつを持っていくな!」


モモ:「ふっふーんいただきましたー♪あれ?この白い布はなに?
    まさかケビンのフンドシ?やだー♪(恥ずかしいシミを探しつつ)」


ジン:「ほう、あなたもフンドシ派ですか。気があいますな。
    やはりこう、袋がキュッと締まるのが


モモ:「水着と称してフンドシ一丁で戦う露出狂(本当)
    は黙ってろシスコン。でも、何か違うぞ・・・」


ケビン:「広げるな!頼む!返してくれ!!」


モモ:「何をそんなにムキになって・・・・・・え?」



>ホワイトYシャツ を手に入れた(本当)



モモ:「Yシャツ?なんでこんなもの持って・・・・・・」


ケビン:「返せ!返せよぅ!!」


ケイオス:「待って。このシャツ・・・・・ちょっと、ゲームをフィードバックしてみるね」


Jr.(リーダー):「そんなことできんのかよ。さすが処女厨!」


ケイオス:「性癖は関係ないから。じゃあいくよ・・・・・」


ケビン:「やめろーーーーーーー!!」


シオン:「ケビン先輩!いったいどうしたの・・・・・・え?」




〜以下回想〜


恋人:「シオン、僕はね、KOS-MOSが世界平和の役に立てばいいと
     思ってるんだ」


恋人(ケビン)装備:

上 半 身 裸



シオン:「ケビン先輩・・・・・・」


シオン装備:

裸 Y シ ャ ツ




〜回想終了〜




一同:「そ の と き の Y シ ャ ツ かよ!!」




当時の情事を文字通り胸に秘め、シオンを想い続けていたケビン。
愛は偉大。人は愛のためなら、人を捨てることさえできるのです。
その愛の強さは、



モモ:「こいつずっとこれ着て戦ってやがったwww
   きめぇeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!11」




単 な る 変 態 で し た





ケビン:「いや、これは、その」


シオン:「・・・・・・・そこまで私のことを・・・・・・・・(*^o^*)」


ケビン:「へ?あ、ああもちろんだよシオン!」


シオン:「嬉しい・・・・・・さあ、あいつらを倒しましょう!」



一同:「・・・・・・・・・」





嫌悪どころか、より深く情が移ったシオン。
戦う気がさらにマンマンです。


Jr.(リーダー):「おいどうするよ。あの売女マジで洗脳なしっぽいぜ」


モモ:「ちっ・・・・研究しすぎて脳ミソ腐ったカップルだったか」


ジン:「許せない・・・・・・」


ジギー:「そうだな、仲間をここまで裏切るとは・・・・・・おいジン!?」



ジン
「ぬああああああああああっ!!!!」



ジンが突然敵に向かって突っ込んでいく!!



ケビン:「!!早すぎる!!人を超えた僕が・・・・・・認識できないっ!!」


シオン:「兄さんっ!?」



たった一人、血の繋がった妹に、心からの愛を注いできた兄。
その妹に、完膚なきまでに裏切られた兄。
その怒り、悲しみ、全ての負の感情がパワーとなってケビンの眼前に!!



ジン「お前は!私の夢をおおおおおおッッ!!」


ケビン:「!!?」




ジン「妹の処女を奪うという!!
  私の唯一の夢をおおおおおおおおおお
  おおおおおおおおvschヴぇwhんlk!!」





一同:「うそーん」




ザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュウウウウウウウウ



必殺技『連舞迅雷刀八本』




ケビン:「ぐあああああああっ!!」



FINISH STRIKE!

ケビンを倒した!!




ジン:「もっとまともな人物かと思っていたのですが・・・残念です」


一同:「あんたが言うなよ」






ジンの活躍により、ケビンを瞬殺した我等がパーティー。
残るはにっくきシオンだけです。

しかし、シオンが操られていただけという可能性があります。
ケビンを倒した今、彼女の偽らざる本音が語られるとき。
ゼノサーガの主人公は、シオンなのです。
まさか、いくら元カレが出てきたからってマジで寝返るなんてことが



シオン:「やめて!ケビン先輩を傷つけないで!」



一同:「オーケー。遠 慮 は い ら ね え な



シオン:「え?」




モモ:「死ねやああああッ!!!」


Jr.(リーダー):「イヤッホウウウウウ!パーティナーイ(PARTY NIGHT)!!」



パァンパァンパアアアン(ためらいなく銃の乱射)



シオン:「きゃああっ!」


ケイオス:「シオン、君を生かす必要はもうない。『気功掌V』」



ドスンッ




シオン:「ぐふっ」


Jr.(リーダー):「おお、腹にワンパン。気絶(おと)す気マンマンだなケイオスw」


ケイオス:「そのほうがいろいろやりやすいだろ?
       僕は撮影班だから安心していいよ」


Jr.(リーダー):「友よwww頼りにしてるぜ!ジン!出番だぜ!!」


ジン:「・・・・・・・私の妹が・・・・・この剣をシオンの鞘に・・・・ブツブツ・・・・・・



ジンは ショックで 廃人 に なっている!



ジギー:「ジンめ、妹の非処女ショックで壊れたか」


シオン:「に、兄さん?」


Jr.(リーダー):「返せ!お前の処女を奪うというジンのささやかな夢を返せ!!」



シオン:「そんなキモイ夢いらないわよ!」


モモ:「てめえ!確かにきめぇけど実の兄を否定しやがったな!
    いけぇジギー!やっちまいなァ!」


ジギー:「了解した」


シオン:「え?貴方たちも兄キモイは肯定なの?
     てゆーかモモちゃん何もしないでコキ使ってるだけ



『チョーク』(チョークスリーパーからのガチ首折り




こ き ん



シオン:「はうっ」



BREAK!(気絶)




Jr.(リーダー):「サー!(福原愛ボイスで)ハァハァ・・・・いくぜええええ」


ジギー:「がっつくなJr.。経験の少なさがバレるぞ」


モモ:「じゃあお前のバズーカからシュワンシュワン出てるのはなんだ?」


ケイオス:「あ、ジギー。ビデオのバッテリーは君の動力を使うから」


ジギー:「ああ、あますところなく撮ってくれよ・・・・・・」




薄れ行くシオンの意識。
ダメ、ここで倒れちゃダメ。
私はケビン先輩と、幸せな世界に行くの。
ああ・・・でも・・・・・・


近づいてくるケモノ達(もう仲間として見ていない)
もう、だめなのか。



そう思い始めた、その時。



ザ ン ッ



シオン:「・・・・・・・KOS-MOS?」



優雅な中にも、凛とした瞳。
そうだ。ケビン先輩と2人で作ったKOS-MOS。
私を守るプログラムが入った。私の守護者。


彼女は、シオンを見つめる。



シオン:「・・・・・KOS-MOS!
     そうよね。KOS-MOSは私の味方に決まってるわよね。
     そこにいるクソ共を・・・・・・ブチのめしなさい!」




KOS-MOS:「−−−−−−−」



にこっ



微笑んだように、見えた。





KOS-MOS:「  失  せ  ろ  」





シオン:「え?」





                    シオン
                     ↓
    /     f   fj   /: : : : : : : : : : /: : : : : : : :ヽ丶、    
     l    /´⊆※っ /: . : . : . : . : .:/ : : : : : : : :ハ: : :ヽ: :\          
     ヽ  j    `   /: . : . : . : . :/: ; : ‐''´: : : :/ l : : : }: : : ヽ           
    ̄丁ヽf      _/_:_:_:_:_:_:;;..≠、ニ -‐ フ´: :/  / : . : l: . : . ヽ        : .-‐
   三/:.:.:.{  、h,.  l:.:.: : : : : : :/ _ ..``' ´‐< ,, _ ../::イ:.:../: . : . : .-‐''´'´´'´´'´
   ;;/:.:.:.:.:.} ⊂,. 、⊃{:.i:.: : : : : ´l `.ヽー 、ヽ/ノ/:,__-‐'''´-‐'''-‐''´     
   : :.:.:.:.:.(   J   |:.l:.: : : : :l: |  ヽ { ノ_-γ--''´ ̄   / /    ←KOS-MOS
   :.:.:.:.:.:.:/     ヽl: : : : : |!:l   ゞノ弋       / // /   ` 
   :.:.:.:.:.:.ヽ  「!   トヽ: : : : lヽ //ノ}|         l   | 丶  
    :.:.:.:.:.:.ハ ⊂,.、⊇ {  \: : '、    '|         ,. -'´  \'  
    :.:.:.:.:/:.:ヽ lJ   |: : :.丶、\ ///)      /   :∠ミーニ丶、 |`! !' ,/,/
   :.:.:.:./:.:.:.:ム    ヽ: : : .  `  /丶、__ ../ ̄>-'⌒ー‐r;┬' ∠ミーニニニニ
   :.:./-‐≦ヽヽ  r、 }:: : : : .        ..ィ:::::::}/`;   `,
   ´〃     { c X'' ヽ: : ヽ:.:__:_ .   , イ:.:.※:.:.:}   `;    `,
    ll       ヽ ヾゝ ト、 /:::::.:.:.: ̄丁::l ヽ: : : : ノ     `;   `,  , '"´ `丶
    l!      {    `ヽ Yハ:::::.:.:.:.:.:.l: : |/{: . 〈     `;.、-‐≠‐ 、    .:: ゙,
    |       ヽ  fj  }Z´斤\:.:._:.:l: : .|  ヽn, |     /       ヾ..:: :: /
    l        〉⊂, え ヽ〃|ハ ヾヘ)-、:.l  {f!〈  /          ´ハ/
    ヽ   `丶、 {   lj  〈:/ |ハ  > 〉 ヾ、 |  |/          ..:: :: リ




シオン:「ちょおおおおおおおおっ!!!????」



シオン を 倒した!




一同:「うわ、容赦ねえ」





もはや何のためらいもなくシオンを叩きのめし、意気揚々のパーティ。
KOS-MOSも彼女に作られたという汚れた過去を払拭でき、
心なしかご満悦です。


ムクリ・・・・・



一同:「!!」


ケビン:「貴様ら・・・・・・」



起き上がるケビン。その目に宿るのは、怒りの炎。
なぜ、僕とシオンのジャマをする。
この世界を失くせば、シオンは幸せになれるのに。


彼の思う正義。
この世界に住まう者の正義。
信じているものが違う以上、互いの思いは決して交わることはありません。


ケビン:「邪魔を、するな・・・・・・!」


先ほどとは段違いの力が、ケビンの周りを包む。
シオンを傷つけられた怒り。
理想の世界を妨げられた怒り。
テスタメントとしての力が、今、開放される・・・・・・!



Jr.(リーダー):「やべえっ!」



長い戦いの経験が、命の危機を告げる。
この世界を捨ててまで得た、人知を超えた力。
戦士としての力が、一瞬にして、戦いの結果を悟る。


勝てない。
絶対的な死を、覚悟した。




そのとき、だった。




・・・・・加減に・・・・・



ケビン:「?」



アレン:「いい加減にしろ!!




戦闘の緊張を、それ以上の勢いで吹き飛ばす一声。

シオンの部下で、報われない想いを知りながら、
ただひたすらにシオンを見つめ続けてきた男。
戦闘能力を持たないただの人間でありながら、
シオンの手助けをしたい一心で、激しい戦いについてきた男。



この物語の影の主役、アレン・リッジリーでした。



アレン:「こんな戦いに、なんの意味があるんだ!」


ケビン:「全てはシオンのためだ」


アレン:「あなたは・・・いや!あんたは!
      主任の気持ちを考えたことがあるのか!」




研究者として、恋人として。
尊敬、愛情、全てを注いできたシオン。

その全てを、「目の前での死」という最悪のシナリオで失ったシオン。

悲しみ、絶望への変化。
全部、アレンは見ていました。

死んだ人間には、決して勝つことはできない。
わかっていながら、シオンへの想いを捨てることなく、
生涯を賭けて見守ると誓ったアレン。

絶望的な状況になっても決して変わらずに、ここまできました。



その、結果が・・・・・!



アレン:「主任が、あんたが、生まれてきた世界を潰して!
     それで主任が喜ぶと思っているのか!」


ケビン:「全てはシオンのためだ」


アレン:「ならどうして、主任を一人にした!」




目の前で死んで見せたのも、ここまで危険に晒したのも、全てはシオンのため。
己を信じきっているが故の、傲慢なまでの優しさ。
そこに、他人の入り込む余地も、必要も、ない。



アレン:「あんたがいなくなって、主任がどんな思いをしたか!」


ケビン:「貴様はシオンの命を救うことができるのか?」


アレン:「確かに、僕には何の力もない・・・・・・
     だけど!僕はいつでも一緒にいる!
     一緒に、考えることができる!
     あんたみたいに、人であることをやめたりなんかしない!」




ケビン:「・・・・・それなら、その非力な力で、シオンを救ってみろ!」



アレン:「ぐああああああっ!」



人で無いものの攻撃が、非力なものを容赦なく襲う。
シオン以外のものを壊すのに、ためらいなどない。
アレンにとって圧倒的な力が、身を打ちのめす。



モモ:「あーあ、死んだねありゃ」

Jr.(リーダー):「ちょ、モモさん助けなくていいんすか?」

モモ:「なんで?」

Jr.(リーダー):「・・・・・そっすね。サーセンwwwww」




アレン:「ぐうっ・・・・う・・・・・・」


ケビン:「どうした?達者なのは口だけか?」


アレン:「うああああああっ!!」



ドシャッ


ボロ布のように、地面に叩きつけられる。



アレン:「・・・・・・へへ・・・・・」



それでも。


彼女の心が自分に向いてない以上、ムダだとわかっていても。



アレン:「僕は決して主任を一人になんかしない」



それが、自分の信念だから。



アレン「必ずシオンを連れて帰る!」



モモ:「お、どさくさで売女を名前で呼んだぞ」

Jr.(リーダー):「いくら連れて帰ったって、肝心のアマがケビンにゾッコンじゃ・・・・・・」




ズキュウウウン



モモ:「あ?お前、こんないい所で銃撃つんじゃねえよ(煎餅を食いながら)」

Jr.(リーダー):「え?撃ってないっすよ」


モモ:「じゃあ今の音はなんだ?
    まさか今のセリフで売女が心を打ちぬかれたとかw」

Jr.(リーダー):「まさかwwwwwいくらなんでもそんなわけwwwwwww」




そんなわけ。




シオン:「ケビン先輩・・・・・・私はもう・・・・・・
   貴方のもとへは戻らない・・・・・・・!!





        ___, ―‐-- 、
       / ,. -''´       ヽ
     /r''´     , ―-- __ \ 、ヽ、
   ト、∠_ヽ   |::   /::::::::::::::::::::ヽ_ \}l } |
   |:..   __>、l:::. { 、:::::::::::::::::: `゙'''ー'´|
  ヽ|::::..../   _ヾ__,,,ヽ ヽ _;;;:::::::::::::::::::::::ノ
  |l::::::(   .//´     | |  |l `ヽ:::::::::::::|
  l ヽ、ヽ { | |     | l  リ   }::::::::::|
  |:::::: ̄) l l |===ェュ | |,,===、|::::::::/
  ヽ::;/  ノ// ,.ニヽ  | ,l ,ニ、 |:::_/
 ヽ=' r‐‐T //く. (::) }   | l < (:) ,! |/ } 
    ヽ、,レ/  `ー'  /イ  `'''´  | /        ←ケビン
  ー-=ニメ_l        |     ,!‐'
  ___/| | l         |     /\
 ̄    | l l     ____  /   ` ー――-- 、
      ヽ ヽ ヽ   ヽ __ノ ,イ            ヽ
       \\\   ー  //              ',
         \\\    //                |
          ` ヽ 二二-'                   |
         /       /               |





一同:「(  д )   ゚     ゚





    _, ._
  ( ゚ Д゚)   ←俺(実体験)
  ( つ旦O
  と_)_)     

    _, ._
  ( ゚ Д゚)   ガシャ
  ( つ O. __
  と_)_) (__()、;.o:。   
          ゚*・:.。





これまでのあらすじを超簡単にまとめてみようか。



シオン一行、敵のアジトへと向かう→敵になった元カノ登場:「さあ、一緒にいこうシオン」

「私は彼と一緒に行くわ」寝返る

元味方にブッ飛ばされる→元味方:「必ずシオンを連れて帰る!」

「貴方のもとへは戻らない・・・・・・・!!」(  д )   ゚     ゚




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・改めて、改めて言います。



な に こ の 女 



学園にこんな女がいたら二次三次問わずイジメの対象になるのは
間違いありません。
エロゲーならこの後はめくるめく凌辱シナリオに突入。



(椅子に縛られるシオン。その様子に嘲笑を浮かべる一同)


シオン:「ううっ・・・・・・」

モモ:「けっ!ネタがバレちまえば惨めなもんだね!」

アレン:「よくも・・・よくも僕たちを弄んでくれたな」

ケビン:「僕には体で、彼には舌先三寸で丸め込んだわけか」

シオン:「そ、そんなつもりは・・・・・・!」

モモ:「はあっ!?あっちへフラフラこっちへフラフラ!
    てめえに都合よく転ばそうとしてんのミエミエじゃないのさ!」

ぐちゅぐちゅぐちゅ!(股間にあてがったバイブを激しく動かすモモ)

シオン:「ああん!」

モモ:「あはっ♪コイツこの状況で感じていやがる」

シオン:「ち、違うぅ・・・・・・んん!」

アレン:「こんな・・・・淫乱な女だったなんて・・・!」

ケビン:「僕は・・・『僕以外に男を知らなそうな』演技に騙されたんだ」

モモ:「くくく・・・・・・よーし!そろそろショウタイムといこうか!
    撮影班!準備はOK!?」

ケイオス:「ガッテン(立川志の輔の例のポーズで)」

モモ:「よーしお前ら・・・・・犯っちまいなぁ!」

Jr.(リーダー):「うっひょおおおおおお」

(元カレ+キープ+裏切られた仲間たちが襲い掛かる)!

シオン:「やめて!あなたたちって本当に最低の屑だわ!」

一同:「お前が言うなよ」



そして悔しい・・・・・でも感じ(ryと肉奴隷エンドが確定するところですが
残念ながらこれはコンシューマ。
CERO C(15才以上)の文字が雅のごとく輝いています。
コイツの立ち振る舞いは立派にZランクだと思いますが。
精神的な残虐性は対象にならないんだぜ・・・・・・



あまりの変わり身に、敵も味方も大混乱。
ダラダラと書いているために忘れがちですが、
このバカ女の「私は彼と一緒に行くわ。------もう、邪魔しないで」から
「私はもう・・・・・・貴方のもとへは戻らない・・・・・・・!!」までの間には
たった1回の戦闘しか行なわれていません
鮮やかに流れすぎて何がなんだかわからない状態。

ムービーでのセリフのみで話が進み、心情描写も何もないので
ただのメンヘル本当に彼女が何を考えているのかわかりません
せめてもう少し悩むところとかいれようぜ。
いくら容量が足りなくなったからってこの端折りかたは異常。
もうちょっと書くエピソードの配分をだなあ。
てゆーか話的にEPU自体いらn(ベスト版好評発売中です♪)



そんな中、張本人は悪びれることなく、更にフカシやがります。




「もう迷わない。

みんなと共に、この宇宙を救う!」





一同:「ま だ 仲 間 の つ も り か よ」



・・・・・・・・・・・・なんでこんなのが主人公なんだ・・・・・・




一番困っているのは俺なのですが、同じくらい困っているのが
こんな女のために人であることを捨てたケビンさん。
ああ、体を重ねたばっかりに・・・・・・
しょせんこいつも研究者。目の前の研究だけで頭がいっぱいで、
人間の、特に女の研究なぞする余裕がなかったのでしょう。」
よりによってこいつじゃ研究成果は出ないわなあ。



ほんの数分の間に三行半を突きつけられたケビン。
彼の少ない経験では、冷静に対処することなどできません。
強くなりたくば喰らえッッとは範馬勇次郎のお言葉ですが、
そのくらった相手に一瞬で裏切られたケビンができること。


それは、



ケビン:「ウ・・・オオオオオオオオオッッ!!」



テスタメントとしての本性をあらわすことだけでした。



人間であることを捨てた結果、人間以上の力を手に入れた者。
それがテスタメント。
中でもリーダーとして君臨していた男が真の力をむき出してきたのです。
本来なら最大の敵になるはずです。
しかし、



ケビン:「シオン・・・僕の言葉が届かないのかい!?」



人を愛するという、最も人間らしい行動に捕らわれてしまったケビン。
その姿はテスタメントと呼ぶにはあまりにも弱々しく、
皮肉にも、彼が人間であることを露呈させてしまっていました。

一人の女を愛するために、人間であろうとするが故に。
テスタメントの鎧に隠していた矛盾が剥ぎ取られたいま、
ケビンはシオンの名を呼びます。
「私はずっと一人だった!」などと散々助けられた恩を仇で返しまくるクソ女と違い、
女を助けるために、たった一人で世界を敵に回す選択をしたケビン。
その男がいま、ただ一人必要な女に助けを求めています。


全ては、彼女のために行なったこと。
その病的なまでのまっすぐな心に、メンバーは考えます。

ケビンと、本当に戦わなければいけないのか。
アレンが言うとおり、他の方法を考えればいいんじゃないのか。
戦う必要は、必ずしもないんじゃないか。



そう思いはじめたころ、張本人のシオンが答えます。





          ドッゴオオオオオオオォォォォォォォオンン

==篤=ー-、,,            ,,.-''"`i 
\.   ``''‐、,,`ヽ、      ,,.-''"::::::::::::::|,,,,_                _
\\      `ヽ、\  _,.-'":::::::::;;、;:::::::::::}-- ``''ー`''阿,,,,,....=r==、''"二---ヽ、
``'\`ヽ、    r‐`''7"7:::::::::::::r''  `ヽ、::{"" ̄ ̄  -、,,,,`''阿,,_,,..-''", _,, _,.-ァ `:、
    `ヽ、`ーr、r':::::::;';;;/:::::::::::::::!     \-''''"" ̄   ー\-\.r'"-'"-''" ,r'/  .'、
      `r‐''`)::::::i;;;;{::::::::::::::r' ヽ、 \ヽ',,,..-‐'''"⌒\,,.-r''⌒`i., ヽ\,∠,,,,,...,,.-' i
    ,,,/`'ー!;;;;人::::::i;;;;!::::::::r''"ヽ、 \ ハi:::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、__,鰭   ,~_,,.-'"/ i
 __,,,/:::::::::::::::::\ '、:::i;;;';:::r''iぐヾヽ`'rォヽヾ::::::::::::::::::::::::::::;;ノ"//  r-、 _,ヽフ ノ ←ケビン
 !::::::::挨::::::::::::::::``ヽ( )::!| |.r'i;;フ   , /:リ::::::;;::-''"``ー''" // \    ,.ァ‐r'''"
/|::::::::::::\::::::::::::::::::::::::::::::!ハ'、_  rュ/|j;:-''"r-' ,,.-''"-''''_,,.ニ-ァ‐--`'''''''<
:::`、:::::::::::::;;:-'''ヾ、::::::::i'"゙!|`',';/`''''゙-'''"''" ,,.-''".,/_,,,,_   /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`-、,
::::::::`ー-;( ; ;. ;' ノ::::::;-i  ',!. '、'、/7/'"⌒`'''ゝ/i {~ヽヽ`><・「,、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
:::::::::::::::::::`ー==',r''"  \ リ,,r''、,>'" ヽ ヽ ./ >'` ,`''`''`7   / \,、;;;;;;;;;;;/
;;::-:''"::::::::::::::::::く -''",. 匹」 /:::::',  r''''" r-'_,,人r''/   r''"  ノ ``:;;;;\
::::::::::\:::::::::::::::::r`ヽ、/ /;;;;;;;;;;;;;;',.-<  /"./_,,ノ 擇,,,__,,/   /    |;;;;;;;',
::::::::::::::::\:::::::::::i    /;;;;;;;;;;;;;:::-'''" ヽへ/ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ノ,,_,,,ノ   _,,/;;;;;;;;;i





拳 で な





Jr.(リーダー):「さっすがシオン!男なら拳で語れってことっすね!」


モモ:「いや、語る気ないだろコレ」



殴ります。ついさっき「一緒に行くわ」とぴったり寄り添った相手を
何のためらいもなく殴ります。

そもそもこのゲームは、7人のパーティーメンバーから3人を選んで
バトルするのですが、もともとバトルメンバーだった人を押しのけて
テメエから率先してケビンをボコるメンバーに加わるという
現場主義。殺る気マンマンだぜェ!!


シオンのあまりのもDQNな行動に、俺はメインのバトルメンバーから
外していたため、他の連中とレベルが5以上違いました。
要するに戦闘では全く役に立たないわけですが
虫ケラを見下すような目でファイティングポーズ。
ああ、ポリゴンってこんな表情させるには便利だねッ!!



三部作に渡ったゼノサーガストーリー。
そのラスト部分を打ち切りを宣告されたジャンプ作品のごとき勢いで
カッ飛ばされ、ケビンにはもうわけがわかりません。
「よーしよしよし、僕の元に帰ってきてくれるんだね。
さあ、一緒にこの世界をえ?なんで僕殴られてんの?


ケビンには、もはやシオンの名を呼ぶことしかできません。



ケビン:「シオン・・・・・僕の声が・・・・・・」



シオンが素早くケビンの背後に回りこむ。
耳元に、かつて触れ合った、柔らかな唇が近づく。
かつて切なく名を呼んだ甘い声で、囁いた。



シオン:「と ど め ♪」



ケビン:「シオオオオオオオオオオオン!!



ケビン:「ぐほっ・・・・・・ぐっ・・・・・・」


彼のたった一つの信ずるもの。全ての行動理念。
人生の全てたったシオン自身に叩きのめされ、片ヒザをつくケビン。
かわいそうっぷりに、敵とはいえ同情せずにはいられません。


想像してみてください。
この女のやったことを三次元にあてはめてみると

「私は貴方についていくわ!もう離れない!」


違う男(金持ち)登場


「やっぱこっちー★ばいばいっ♪」


相手の財布を見て速攻乗り換える女と何の違いあんの?
うん、こういう女ならリアルで殴れるね、俺。
三次元にはこんな女が実際にいるのでまだ立体に未練があるボーイズは
要注意だゾ!
さすがナムコ。ポリゴンの進化に従って現実をゲームに組み込んだわけですね。
私生活で何かあったとしか思えないほどの怨念の叩き付けっぷり。
見させられるほうはたまったもんじゃねえ。

全宇宙の命運がこんな女に左右されるのかと思うと
この星の人類も浮かばれないぜ!合掌。



ケビン:「シオン・・・・・・」



なおも、シオンの名を呼び続けるケビン。
女々しい?自分の人生を全否定されてそのセリフを言えるか?



「仕方ねーな」とばかりに近寄っていくシオン。
当然確実に息の根を止めるためです。



しかし、



「ケビン・ウィニコット。下がるんだ」



全ての事象を引き起こしたもの。
このゲームの、真の黒幕のご登場です。



黒幕:「さがるんだ。君は任務に失敗したんだ」


ケビン:「しかし・・・・・・」


黒幕:「さがれ」


ケビン:「・・・・・・・・・・・くっ」



声のほうへと引き下がるケビン。
部下の失敗も想定の範囲内と言わんばかりの悠然とした物言いで、
黒幕はシオンをゲームの最終地点へと誘います。

世界の崩壊には、シオンが必要。
止めるのにも、シオンが必要。

それを伝え、声は奥へと遠ざかります。



シオンは言います。



シオン:「さあ行きましょう!
     私 た ち の宇宙を救うために!」





い け し ゃ あ し ゃ あ
と。




                     _ ___
    / ̄ ̄ ̄ ̄\,,      /−、 −、    \
   /_____  ヽ    /  |  ・|・  | 、    \
   | ─ 、 ─ 、 ヽ |  |   / / `-●−′ \    ヽ
   |  ・|・  |─ |___/   |/ ── |  ──   ヽ   |
   |` - c`─ ′  6 l   |. ── |  ──    |   |
.   ヽ (____  ,-′   | ── |  ──     |   l
     ヽ ___ /ヽ     ヽ (__|____  / /
     / |/\/ l ^ヽ    \           / /
     | |      |  |     l━━(t)━━━━┥


一同:「なんでこの状況で仲間ヅラできるんだ・・・・・・」





ここまでシオンとメンバーとの会話がゲーム上一切ないところが
みんなの心の冷えっぷりを表していますね・・・・・・







シオン:「さあ、きたわよ!私たちの世界は私たちが救う!!」


全てをふっきり、自分に課せられた使命に燃えるシオン。


Jr.(リーダー):「モモさん、私たちって誰のことすか?」

モモ:「さあ?脳内に何匹か飼ってんじゃねえの?」

ケイオス:「彼女のいる世界・・・必要なんだろうか」

ジン:「切り刻みたい!全てを切り刻みたいのです!!」

KOS-MOS:「ジギー、ごはんはまだですか?」

ジギー:「俺のオイルでいいのか?」


KOS-MOS:「んな汚いのいらねえよボケ」

モモ:「お前ホントはロボじゃねえだろ」


周りとの温度差はただごとではありません。
潰れる寸前のエロゲメーカーの事務所風景というのが
一瞬かぶりましたが、本件とは一切関係ないので省略。

ゲーム史上ここまで興奮しないラスボス戦
少なくとも俺は初めてです。
仲間ともプレイヤーとも連携が全くとれぬまま最終決戦です。



そろそろ黒幕もネタバレしますね。(念のため名前は公表せずリンクのみ)



黒幕:「僕は少し、人間をみくびっていたようだ」


そういいながらも不敵に笑う黒幕。
どんなにあがいたところで、自分の計画の失敗はありえない。
そんな絶対的な自負を持ち、悠然と自らの存在理由、計画の目的、
シオンをここまで生かした理由を語ります。


黒幕:「僕が欲しいのはキミの『マリアの巫女』としての鍵、だ。
     正直、キミの命はどうでもいいんだ」

一同:「俺もー」

黒幕:「この世界は、再生されなければいけないんだよ」

シオン:「あなたの勝手な欲望のために、私たちの世界を壊させはしない!」

一同:「や、お前の勝手さも同レベルだから」



構える売女。
全く手を貸そうとしない仲間達。
せめて少しはムービー上でキャラ動かそうぜ。


黒幕:「僕に・・・本当に勝てると思っているのか?」


すっ・・・・・・


やれやれ、といった表情で手をかざす黒幕。


バキュッ!!


シオン:「!?」


突然、売女の身体が締め付けられる!
目には見えない、しかし確実な何かが、くっきりと跡を刻んでいく!!


シオン:「きゃあっ!!」


黒幕:「ふっ」


右手がゆっくりと天にむかうと、動きのままに空中へと登っていく。
そして、



バツン!!



シオン:「いやあああっ!!」



弾けるような音と共に、手が足が、空間の先へと投げ出される。
空中で、大の字と描く身体。
張り詰めた体とは裏腹に、顔が苦痛に歪んでいく。



シオン:「くう・・・・・・っ!」



Jr.(リーダー):「うはwwwww緊迫ショーwwwwwww」

ジギー:「服も簡単に破れそうだな」

モモ:「やっぶっれ!やっぶっれ!!」

Jr.(リーダー):「これが未来のストリップやー!!」

ケイオス:「どうだいジン。今なら挿入も問題ないと思うけど」

ジン:「お断りです。なぜ私があんな汚れた女性器に

ケイオス:「そうだね。処女じゃなければ人ではないからね」

Jr.(リーダー):「うはwwwガチで処女厨きめぇwwwwwwww」

KOS-MOS:「ジギー、ごはんはまだですか?」

ジギー:「それ以前にご主人様のピンチなんだが」


KOS-MOS:「なにが?」

ジギー:「・・・・・・壊れているのか?」


一同:「というわけで、ショーの続きお願いします!!


黒幕:「キミたちは本当に仲間なのか?」



ぎり・・・・・・ぎり・・・・・・
容赦なく、四肢を引っ張られていくシオン。
そんな中でも、仲間は助けようとしません。
てゆーかマジで会話がありません。



しかし、一人、立ち上がる男がいました。



アレン:「シオン!!」



そう、長い間、ケビンと恋仲なのを知っていながらシオンを想い続け、
彼女が世界の破滅へ加わりそうになったのを愛の力で引き戻した、
アレン・リッジリーその人でございます。


アレン:「僕は!僕だけは!どんなことがあっても主任の・・・
     シオンのそばにいる!」



何の力もない、ただの人間。
でも、シオンを愛する心だけは、誰にも負けない。
想いは、強大な力への恐怖を超え、足を、愛を、前へと進ませる。



シオン:「た・・・・」



アレン:「シオン!!」



シオン:「助けて・・・・・・」



もうろうとする意識の中、助けを求めるシオン。
その先にいるのは、彼女を見ていてくれた人。
自分の進む道を、教えてくれた人。



アレン:「シオン!!いま行く!!いま助ける!!!」



ああ、愛とは何てすばらしいのであろうか。
全てを超え、アレンは彼女の元へと向かう。

さあ行けアレン。彼女はお前を待っている。
お前が、救い出してくれるのを待っている。



ホラ、耳をすませてごらん。
彼女が、再び口を開こうとしている。


力を、時を、全てを乗り越え、自分の下へ向かってくれる。
真っ赤な唇がかすかに震え、愛しい、愛しい、自分の名前を
アレン・リッジリーの名前を





シオン「ケ ビ ン 先 輩・・・・・・
   助けて・・・・・・」








        _,. -−─−-- 、_
     ,. '´  _ -−ニ二二`ヽ、
    /   /  _,.−'⌒ヽ,ノ``'ミ,、
  ,.'   /  /  ,,イ゙\ /入、ヾ,
. /  / // -‐''"_ ヽ l l′/`_''l}
 '  / ,.イii/ /∠´ `ヾ' l lレ''´ ヾ
   / ,.' ii/u i{,_,,  ゚ }! l li{,_,. ゚ }
.  / /ii i/u uヾく,_,ノ′ l lゞi-rイ        ←アレン
 ,' /-、 i| u    ' ' ` ,__〉〉  |
.  /l 「ヾ'i|   ,.r‐     `'U'U_,ィ}|
 / | ー}.l| /,r 'T"丁 ̄| ̄ | l|'|
 }i iト、}( l! ,イ  |__, ⊥ _|__,l|.ト、
 `i iiiハ `| i l_/       _,ノノ|| \
.  }iij. |. l |Y/      ‐┴''" ||\ \
  ゙l!  | l|. 仁   _,__      ||  \ \
  /   | |l lニレ'´     `ヾ'、  ||   \ \
  /   |. |ヽ 「]、       ヾ>、||     \
/   .|  |. ヽ`「ヽ        }H|\
      |  |  ヽ`「ヽ、、,__,,ノj‐||  ` ー─
   u  |   |  \`'〔`'T''''''T´ ,ノ|
      |   |    \ ` ̄ ̄ ̄ /
       |    |    `−──‐′



「俺 じ ゃ ね え の か よ !!」




この展開にはショーを見ながら酒盛りしていた一同もビックリ。

「え?今何つったあの売女?」

ケビン・・・・・・この状況でケビンの名を呼んだ・・・・・・・」

「ありえねえ!だってケビンは・・・・・・」



再度おさらいしておきますが、売女が生死の狭間で名を呼んだケビンとは

世界を破壊する実行犯なのに、「逢いたい」などと一同を巻き込んで捜し回り、
「一緒に行こう、そしてイこうシオン」「ダブルオーケー」
EP1・2・3と遊んできたユーザー全てを裏切って敵側に寝返ったかと思いきや、
その直後にアレンが放った「必ずシオンを連れて帰る」の一言で

「私はもう・・・・・・あなたの元へは戻らない・・・・・・・!」

何も戻っていないうちから三行半を突きつけ、
更に強制的に戦闘パーティに割り込んで
さっきまで肩を寄せていたのに自らの手で叩きのめしたのことです。



あー三次元にもいるよねこんな女ーってさすがにいねえよ!!



おいおいおいバハムートラグーン系なんて聞いてねーぞ!
ヨヨ様だってもうちっと根回ししてただろ!
もう・・・・・・つかまっちゃった・・・・・・・(ケビンの男根を握りながら)



アレン:「なんで!なんで俺じゃないんだ!」

Jr.(リーダー):「おちつけアレン!お前の一人称は僕だ!」

アレン:「これが落ち着いていられるかクソチビがああああ!」

Jr.(リーダー):「・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい」




後に、Jr.は語る。
「何の力もない人間を、あのとき初めて怖いと思った」と。



モモ:「まさか・・・・・・」

ジギー:「知っているのか雷電」

モモ:「あの女・・・ケビンをキープにしようとしているのか・・・・・・?」

Jr.(リーダー):「いやいやいやいや!どうやったらあの状況から
         キープに持ち込めるんすか!そんなの夜な夜な街で
         『ロリっ娘売ります♪』とか騙して金を巻き上げてる
         性の百戦錬磨ことモモさんだってできないっしょ!」

モモ:「どさくさにまぎれて何バラしてやがんだテメエ。
    ・・・・・確かにあれだけ心も身体も叩きのめしといてキープするなんざ
    いくらモモでもできねえ。あのセリフは信じらんねえよ」

ジギー:「お前も相当信じられんが」

KOS-MOS:「素晴らしいですマスター」

Jr.(リーダー):「今のでニューご主人様認定かよ」

ジン:「こ・・・・・これで(フンドシから万札を出しながら)」

ケイオス:「買うんだ」

モモ:「バカかてめえ!・・・・・・・・・・・・・あとでな」

一同:「契約成立!!?」




呆然とするアレン。
「ああ・・・なんであの女についてきたんだろう・・・・・・」と
今までのエピソードを思い返して溜息をつく一行(酒入り)
それ以上の溜息をつく俺(酒を一緒にあおりながら)




四面楚歌。




ラストへ向けて、まさかこんな展開になると誰が想像したでしょうか。
もっとも全部この売女が自ら招いているので同情の余地は
まったくありません。
はーいここまででシオンに感情移入できた人は正直に手をあげてー
・・・・・・・・・しーん(給食費がなくなった日のHRのような感じで)
HRを孕ませと解釈したキミは一緒に病院にGO。



黒幕:「さあ、鍵を渡さないと、彼女の手足が身体から離れるよ」


一同:「ちっぎっれ!!ちっぎっれ!!」


黒幕:「・・・・・・・・・・・・・・・・」




男には外に出れば七人の敵がいるといいますが、
シオンの場合はユーザー含めて全員敵というドリームランド。
「あれは耳の長い猫です」と力説する中国の園長もビックリです。
なんでこんなのを動かさなきゃならんのという思いで
コントローラーを握る手にも力が入りまくりです(怒り)



一同:「ひっぎっい!!ひっぎっい!!」



いつのまにかひぎぃコールに変わり、宴たけなわではございますが、
そろそろお開きの時間となってまいりました。



黒幕:「・・・僕はチームワークを誤解していたよ」



掲げていた手に力が入り、今、まさに!!





ザシュウッッッッ





黒幕:「・・・・・!?」





ぼとり。



一同の視線の先には、確かに腕が落ちていました。
ただし、それは彼らのよく知ったものではありませんでした。


スーツに包まれた、気品すら見え隠れする右腕。


黒幕:「僕の・・・邪魔をするのか」


自身から離れた右腕から視線を移し、冷めた瞳が、
その原因となったものへと注がれる。



そこに、いたのは。



一同:ケビン!!」



次に発した言葉は、当然こうでした。




「何 で 止 め る ん だ よ !!」







どさあっ。


ケビンの一撃により、黒幕の力から逃れたシオンは
地面へと落下します。
チッ、助かりやがりました。

恋人が主人公の危機一髪を助けるのは、
映画やゲームでも王道の展開かもしれません。
しかし、頼むからお前ら日記を読み返してみてください。
ケビンが、ボスを裏切ってまで助けるほどの何をこの女はしたのでしょうか。
少なくとも俺には理解できません。
小一時間考えましたが、なんとか思いついたのは
ケビンが超ド級のMってことくらい。



シオン:「ほらほら!職場でどんなに上司風吹かしたところで
      お前は所詮アタイの豚なんだよ!」

ケビン:「ぶ、ぶひいいいい!!・・・・ふごごっ!」

シオン:「あはははっ!鼻フックを上に動かすたびに
      チ○ポも天を仰ぐってか!
      とんだエリート様だよこの包茎横分けブタ野郎ッ!!」

ケビン:「ふごっ!ください!シオン様・・・ヒールを!この豚の尻にいっ!!」


ぐりぐりぐり・・・・・・・・・・・!


ケビン:「あひいいいんっ!内側からめくれちゃうううううん!!」



もう、なんでもいいや。



その場にいた一同が力関係を想像し、何割かは憤怒、
何割かはガン勃ちと普通のラスボス前とは明らかに違う盛り上がりを
見せていると、ケビンは更にとんでもないことを言い出しました。



ケビン:「彼は・・・僕が倒す。シオンは崩壊のためのシステムを止めるんだ」


黒幕:「僕を倒す?(人間じゃない)僕をどうやって殺すというんだ?」


ケビン:「僕の全エネルギーをぶつければ可能だ」


黒幕:「バカな。それでは君も消滅することになる」


ケビン:「構わない


一同:「!!」




なんということでしょう。シオンを助けるだけでは飽き足らず、
シオンのいるこの世界を救おうとすらしています。
すがすがしいまでの豚っぷりに、一同は声をかけることすらできません。
そして落ちたシオンを助けようとはしません



Jr.(リーダー):「すげえ・・・女を愛すると、ここまで狂えるのかよ・・・・・・」

ケイオス:「恋は盲目。だけど、それ故に全てを彼女のためにぶつけられる」

ジギー:「シオンを救うためだけの、一本の道」

ジン:「一本だからこそ、シオンを救うためだけに、全てのパワーを集中できる」

アレン:「畜生・・・悔しいけど、僕には命を投げ出すことはできても、
      今の主任を救うことはできない・・・・・・」


男一同:「これが・・・・・・愛」



男一同:「ケビン・・・あんた、男や・・・・・・男やで・・・・・・」



止めることのできない、熱いものが、彼らの頬を伝います。
涙です。感動の涙です。
このゲームに隠された真のテーマ。それは、愛だったのです。


彼女を救うために、あえて彼女から離れるのも愛。


茨の道と知りながら、彼女を悪の道へと誘うのも愛。


そして今、彼女を救うために自分の命を救う、最大の愛。



その行き過ぎた、しかし間違いない真の純愛に、一同は震えすら覚えます。
誰がこの、愚かな行為を止められようか。



モモ:「ガタガタガタガタ・・・・・・・・」



Jr.(リーダー):「おお、あの街で騙して引っ掛けた男から
          末代まで毟り取るモモさんが感動に打ち震えている」

ジギー:「今までやってきたことの愚かさに気づいたか」

ケイオス:「ケビンのおかげで、この世界を救うことができるんだ」

ジン:「同じ男として、最大限の敬意を表します」

アレン:「ケビンさん・・・・・・僕の負けです」



ケビンのおかげで、今、パーティーの心が一つになりました。
主人公は完全に蚊帳の外ですがこの際仕方ないでしょう。


Jr.(リーダー):「さあモモさん!ケビンの心意気に応えましょう!」
         システムを止めて、この世界に日常を取り戻しましょう!」



力強く、モモに言葉をかけるリーダー。
ケビンの愛を無にしないために!


しかし、



モモ:「・・・・・・・・・・・・・・・やめろ・・・・・・・・・



Jr.(リーダー):「え?」



モモの目は、皆と同じ方向を向いていませんでした。
視線の先は、さきほど黒幕が力を行使した人物。
既に空気と化したハズの、主人公へと向けられていました。


Jr.(リーダー):「モモさん!?顔、真っ青っすよ!?」


端正で、意志の強い顔立ちは、完全に生気を失われていました。
シオンを見つめる目には、涙すら浮かんでいます。
違う。
皆と同じく、感動に打ち震えていたのではない。
今のJr.が読み取ったモモの感情は・・・・・・恐怖。



モモ:「・・・・・・・Jr.・・・アタイ・・・・・・わかっちまったよ・・・・・・」



Jr.(リーダー):「レディース弁に戻ってどうしたっていうんですかモモさん。
          早く戦わないと、ケビンの心意気が」



モモ:「バカ野郎・・・・・・!ケビンを止めろ!!」



Jr.(リーダー):「な、何でですかモモさん!ケビンの男を潰すつもりですか!」



モモ:「違う・・・・・・違うんだ!」




一行に向き直ったモモ。
青ざめた顔。
耐え切れず流れた、皆とは正反対の、暗く冷たい涙・
ケビンに負けぬほどの真剣で悲痛な表情に、皆は凍りつきます。



モモ:「謎は・・・・・・全て解けた・・・・・・」



そして、彼女が放ったのは、まさに「衝撃の一言」でした。





モモ「これが・・・・・シオンの・・・・・・・・
   作 戦 だ・・・・・・・・・・・ッ!!!」






一同:「なッ!?」



空気と化していたはずの方向を、瞬時に見やる一行。
先ほどの落下の衝撃からか、未だ立ち上がれないシオン。
うつむき、長い髪に隠れ、その表情を見ることはできません。


ケイオス:「何を言ってるんだいモモ。それじゃまるで、
       シオンは最初からケビンを消すつもりだったみたいじゃないか」


モモ:「そのとおりだ


ジギー:「!?」



モモ:「話してやるよ・・・・・・
    あの女の『ケビン先輩・・・助けて・・・・・・』に隠された、
    真の目的をな・・・・・・」






ケイオス:「確かにあのセリフに納得できる人はいないだろうね。
       僕は単に間違えただけなんじゃないかと思ったんだけど。
       バカ女によくある股を開きすぎて
       誰とどこで寝たかがわからないってやつ」


モモ:「いや、それはありえないんだ。
     アレンはずっとシオンを見守ってきた。
     自らの気持ちを封じ込め、ずっと、支えてきた。
     つまり、ヤツは立派な童貞で包茎なんだよ」


アレン:「包茎関係ないじゃん!てゆーか何で知ってんだよ!」


モモ:「うるさいよ真性」


Jr.(リーダー):「ちょwww皮の種類までwwwwww
          見たっしょ!モモさん実際に見てるっしょ!!」


モモ:「エルザ(一行の根城兼宇宙船)のセキュリティあますぎんだよ♪
    で、だ。
    あの女、実は、そのシーンでアタイたちの方を一度も向いていないんだ」


ジン:「そうだったのですか?私はずっと妹の
    見えない縄が食い込んだ下半身しか見ていなかったので
    気づきませんでした」


ジギー:「本当に最低な36歳だな」


モモ:「きめえw
     ヤツは、黒幕の方を、そして、その後ろに控えていた
     ケビンに対して言ったんだ。見ていたから間違いない」


アレン:「ねえ、じゃあ僕の包茎バレって何の意味があったの?」


モモ:「別に何も。
     ・・・ここからが本番だ。ポイントは3つ」



1.ケビンは、心底シオンを愛していたこと


2.シオンは、童貞のアレンを選んだこと



モモ:「ここに、あの女が作戦を遂行した秘密があるんだ」


アレン:「童貞強調の意味ないじゃん!」


モモ:「うるせえ最長○cm(本人の名誉のため削除します)」


ジギー:「OH〜〜〜ポークビッツ」


アレン:「OHて!英語で罵倒すんなよ!
      あと、せめて○○って二桁表示してよ!!」


モモ:「・・・・・・・・・・・・・・
    (メイド喫茶のバイト一般人が休憩時間にヲタを見る冷たい視線で)」


ケイオス:「モモ、もう短小包茎童貞はいいから話の続きを」


アレン:「よくないよ!てゆーかIMEも全部まとめて一括変換すんなよ!」


モモ:「そうだな。で、先の2点を踏まえた上で、今の状況だ。
     お前ら、正直に答えろ」


一同:「・・・・・・・・・・・」



モモ:「ぶっちゃけ、あの黒幕に勝てると思うか?」



一同:「!!」



モモ:「あの、世界を崩壊に導く全ての現象を引き起こし、
    グノーシスって怪物すら利用するヤツを。
    いや、さっき見せた手をかざしただけで、人を空中に浮かして
    簡単に四肢を引きちぎる力を持ってるってだけで十分だ。
    そんなのを、いとも容易くできるバケモノに、お前ら勝てるか?」


Jr.(リーダー):「・・・・・ムリっす。俺のレッドドラゴンモードも
         跳ね返されるっス」


ジン:「私の剣も、恐らくは傷一つつけられないでしょう」


ジギー:「バズーカでも同じくだな。
      物理的な攻撃自体、ダメージは与えられないのではないか?」


ケイオス:「その通りだよ。
       彼はネタバレすれば『宇宙の一部そのものを維持するための力』。
       物理なんか、彼にはなんの意味ももたない」


ジギー:「ケイオス、知ってたんなら俺たちをここへ連れてきた
      意味ないんじゃね?という言葉は禁句か?」


Jr.(リーダー):「・・・そうだ!ならKOS-MOSならどうすか?
         グノーシスも『物理攻撃の無効特性』があるけど
         あのロボはそれを中和できるじゃないすか!
         おいKOS-MOS!
         ちょうちょ追っかけてねえで話に加われ!」


KOS-MOS:「え?ああ無理無理
        中和したところで私たちなんか指先一つでダウンです」


Jr.(リーダー):「さすがロボ。こんなとこばっかり冷静だぜ」


ジギー:「ということは、俺たちはここで無駄死にじゃないのか?」


モモ:「黒幕からすれば、そのつもりだったろうさ。
    ユーザーのために自分の計画を話し、
    いわゆるイデオンエンドで締めるつもりだったんだろう」


ジン:「だった?」


モモ:「ああ。
    たった一人だけ、ヤツにダメージを与えられるヤツの存在を
    黒幕は考慮していなかったんだ」


アレン:「・・・そいつは?」


モモ:「バカか粗チン。たった今、アタイたちの目の前で
    黒幕の腕を落としたじゃねえか」


ジギー:「ケビンか!」


モモ:「そうだ。黒幕だって、ケビンが己にダメージを与えられるってのは
    認識していたハズだ。裏切ることだって予想はできたハズだ」


ケイオス:「ケビンと彼とは、行動理念の違いが大きいからね」


モモ:「しかし、今、この瞬間というのは予想できなかったんだ」


アレン:「なんで?」


モモ:「ホンットに使えねえなビッツ(愛称決定)
    あの女はケビンを捨ててテメエを選んだんだろうが。
    そんな状態でシオンを助けるなんて、普通考えるかよ」


アレン:「・・・・・あ!」


ジギー:「ところがケビンは、最悪の形でフラれたはずのシオンを助けた」


モモ:「理由は一つしかない」


ケイオス:「・・・・・・『ケビン先輩・・・助けて・・・・・・』・・・・・・」


モモ:「正解だ。おいポークビッツNo.2」


Jr.(リーダー):「俺っすか!つーか俺のサイズもバレバレっすか」


モモ:「てめえがこの へん襲ったときに、本人たちから、な。
    なんでもこの大きさなら破れないとか思ったらしいぜ」


Jr.(リーダー):「あいつら血が出ねえから非処女と思ってたら違うのかよ!
          畜生!ガバマンかと思っていたのに!」


ジン:「プクス」


モモ:「話を戻すぞ。
    もしお前が、あの姉妹に三行半をつきつけられる。
    そして、他の男に奪われたとする。
    むろん、お前は2人を愛しているのに、だ」


Jr.(リーダー):「ふんふん」


モモ:「そんな状況で、姉妹がピンチを迎えたときに
    ガイナンじゃなくてお前に助けを求めてきたらどう思う?」


Jr.(リーダー):「そりゃあ嬉しいっすよ。助けにいきますよ
          『やっぱり俺のことが好きだったんだ』って・・・・・・!!」


ジギー:「シオンは・・・言葉一つでケビンをその気にさせたのか」


モモ:「ああ・・・・・・ケビンはエリートだが、いかんせんお坊ちゃま。
    シオン以外の女をしらないんだ。
    あの偏執的な愛情は、付き合わされてよくわかるだろ?」


ケイオス:「シオンのために世界を救う・・・
       彼にとって、シオンは神か、それ以上の絶対的な存在・・・・・・」


ジギー:「言葉は達者だが、ケビンの行動原理は非常に古風だ。
      『君のためなら死ねる』・・・そういうことか」


モモ:「ヤツの戦闘能力、行動パターン・・・・・・
    飽きるほど喰らい、朝も昼も夜も喰らい、あの売女は全てを吸収した。
    全てを熟知した上での、あの一言だったんだ」


Jr.(リーダー):「あのクソアマ・・・・・・ってちょっと待ってくださいよ!」


モモ:「なんだ?」


Jr.(リーダー):「何もケビンだけ死ぬことないじゃないですか!
          確かにシステムは止めなくちゃ俺たちが死ぬ!
          だけど、こっちにはKOS-MOSがいる!
          ケイオスも!ジンも!ジギーも!モモさんも!俺だって!
          俺たちだって普通の人間とは違う能力を持っている!
          みんなでケビンに力を貸せば、いくら黒幕が強くても
          ケビン一人を犠牲にしなくてもダメージを・・・・・・」


ケイオス:「Jr.・・・・・・」




ケビンの漢気に、敵味方ということを捨てて涙ながらに訴えるリーダー。
その姿に、仲間達は感動を抑え切れません。



モモ:「さすが、アタイたちのリーダーだよ」



モモが近づき、ヒザをついて嗚咽するリーダーの左肩に、
そっと手を置きました。


Jr.(リーダー):「モモさん・・・・・・・」


モモ:「だけどな・・・」


Jr.(リーダー):「モモさん・・・手、震え・・・」



顔を上げるJr.。
その先に映るモモの顔は、さっきまで以上に青ざめていました。



モモ:「ケビンが死ぬことを含めて、シオンの計画なんだよ」



Jr.(リーダー):「!!!」




ジギー:「どういうことだ?
      まるでケビンに生きていては困る、という言い草だが・・・」


モモ:「その通りさ。困るんだよ」


Jr.(リーダー):「なんでですか!三行半突きつけただけで十分じゃないすか!
          何も消す必要なんか・・・・・・」


モモ:「ああ、普通はそこまでする必要はない。
    だが・・・恐ろしい女だぜ、シオン・ウヅキ・・・・・・
    ヤツは既に、ここを脱出した後のことを考えているんだ」


ケイオス:「脱出後?」


モモ:「売女は、ケビンが本気になれば、黒幕を倒せると確信していた。
     いままでの経験か、直感か。それは、わからねえがな。
     そして、自分の中で、役割分担を決めた」


ジン:「役割・・・ミッション達成には、確かに欠かせない要素ですが・・・」


モモ:「まどろっこしいことはなしだ。ハッキリ言ってやるぜ。
     アタイたちは、脱出時にヤツが助かるための捨て駒だ」


一同:「!!」


モモ:「黒幕・システムの件をクリアしても、脱出ルートは遠い。
     今まで辿った道を戻るしかないからな。
     アタイたちは、ここに着くまでに何匹のグノーシスと戦った?」


ジギー:「確かにあの数を、欠けた戦力で切り抜けるのは難しいな」


モモ:「売女もそれは理解している。
     だから俺たちには『助けて』とは言わなかった。
     行きを6人でようやく切り抜けたのに、疲弊した中での帰りをそれ以下で
     切り抜けられはしないからな」


ケイオス:「あの何も考えないで行動して迷惑かけまくりのシオンに
       そこまでの知能があるとは思えないけど」


モモ:「ヤツを侮るな。これまでの経緯を見ても、相当なしたたか者だぜ」


ジギー:「確かに。あの身勝手な行動でも、結果的に全て助けを得ているからな」


モモ:「そして、人数がいれば、何かのアクシデントがあったときにも
     誰かを犠牲にすればそれですむ話だからな。
     アタイだってそうするぜ」


ケイオス:「モモも相当腐っているのはわかったよ」


Jr.(リーダー):「じゃあ!人数が必要なら尚更!ケビンが必要じゃないすか!
          みんなでピンチを乗り越えて!みんなで脱出して!
          その方が、戦力的にも生き残る可能性が高まるじゃないですか!
          なんでケビンだけ、そんな・・・・・・」


モモ:「・・・言葉が足りなかったか。
    正確には、ケビンにだけは死んでもらわないと困るんだ」


Jr.(リーダー):「そ、そんな・・・・・・なんでですかモモさん!?」


モモ:「さっきも言ったが、ヤツは脱出後までシミュレートしている。
    いいか?脱出したら、物語は終わるのかもしれない。
    しかし、人生は、まだまだ続くんだよ」


ジン:「確かにそうですね」



唐突に、モモはアレンの方を向きます。


モモ:「アレン」


アレン:「は、はい」


モモ:「よかったな。シオンが選んだのは、間違いなくお前だ」


アレン:「ど、どうも・・・・・・」


モモ:「おそらく、脱出したら、シオンはお前と一緒になる。
    システムの崩壊で、今まで研究したことの全てが無になるんだ。
    本当に一からやり直しになるからな。
    大切なものにすがりつくのは、当然だろう」


アレン:「大切なもの、それが僕・・・・・・えへへ」


モモ「違 う」


アレン:「え?」


モモ:「おまえみたいなビッツが大切なわけねえだろボケ」


アレン:「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」


モモ:「大体なあ。どう考えたってケビンの方がいい男だろが。
    背!顔!頭のよさ!学歴!長さ!硬さ!太さ!
    お前が勝てるところなんかこれっぽっちもねええEEEeee!!
    反論したいなら、自分の長所を言ってみやがれ!」


アレン:「えーっと・・・・・・母性本能?」


モモ:「ペッ(アレンの頬にヒット)
    そんなん何の役に立つかあ!!
    いいか!
    男は拳で明日を語り、女は子宮で明日を語るんだよ!
    よく覚えとけ!!」


ケイオス:「哲学だね」


ジギー:「決して表舞台には触れない哲学だな」


アレン:「(涙を流しながら)でも、でもシオンが選んだのは僕だ!」


モモ:「・・・・・・・・」




ここまで話してきたモモが、一瞬哀しそうな顔を見せました。
真実を、話していいものか。
自分の中で、何かと葛藤しているようでした。

でも、話さなければ、そしてここを脱出しなければ、それこそ未来はないのです。
真実は、永久に封じられてしまうのです。

青ざめた顔、うつろな目。
それでもその小さな身体にせいいっぱいの勇気を詰めこんで、
この悲劇のクライマックスを語ります。



モモ:「・・・・・・アレンとケビンでは、身体的特徴を簡単に凌駕する違いがある。
    チンケな、しかし、人間にとってすごくウェイトの高い違いがあるんだ。
    これだけは、お前に勝てる人間は少ないぜ」


アレン:「そ・・・それは、なんですか!?:


ジン:「ま、まさか・・・・・・」


ジギー:「ジン、お前も気づいたか」


ケイオス:「そうか。僕みたいな人間でないものにとっては盲点だった」



モモ:「ケビンは、テスタメントになり、人間としての全てのしがらみを捨てた。
    当時の地位。過去。そして、未来もな。
    そのため、人間にとってだけ必要なものを、持つ必要がなくなった。
    ケビンには必要なくても、シオンには必要なものが、な。
    それが、お前が唯一勝っているものであり、
    シオンがお前を選んだ理由だ」


Jr.(リーダー):「な、なんすか!俺には全然わかんねっすよ!」


モモ:「人間でないうえ、大バカヤロウのお前にはわからんだろうな。
     ・・・・・・答えは、今までのまとめの中に、既に出ていたんだよ」




まとめを最初から読み始める一団。



「キッタネエ文章だな・・・てゆーかホントにこの女、クソ売女だぜ・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・!!?」



ある一文に目が止まり、モモと同じように青ざめる一団。



モモ:「わかったか?クソ文章なんか読む時間のないお前らのために
    その一文をコピペするぜ!
    それは・・・・・・・これだ!!」






つヒント:アレンの家は金持ち





アレン:「ま、まさか・・・・・・これが・・・・・僕を選んだ理由・・・・・・」




モモ:「そう、金 だ よ




アレン:「うあああああああ!!」







Jr.(リーダー):「ちょwwww身も蓋もねえwwwwwwww」


モモ:「お前らも冷静に考えてみろ!!
    ケビンがこのまま脱出したところで、ヤツはもう人間じゃねえ!
    人間に戻ることもできねえんだよ!!
    帰る家もねえ!戸籍も!身分も!
    全てを捨てたケビンには、もう何も残っちゃいねえんだ!!」


ジン:「ケビン・ウィニコット・・・まさにニートですね。プクス」


ジギー:「お前もだよ」


モモ:「シオンだって、黒幕に関連して動いていた以上、
    システムがなくなっちまえば仕事がなくなる。
    唯一の肉親がこのザマじゃ、生活できるわけねえ」


ジン:「?」


ジギー:「首をかしげるな36歳超ニート」


モモ:「ヤツは、自分の状況をよく理解しているよ。
    ケビンと一緒になったところで、明日を生きられるかわからねえ。
    一ヶ月もありゃあ、驚異的な頭脳で一財産築けるかもしれねえが、
    その間の苦しさは想像がついているハズだ」


Jr.(リーダー):「そ、そんなの愛の力で乗り切れb」


モモ:「夢見る少女じゃいられねえんだよ!!」


Jr.(リーダー):「ひいっ!」


モモ:「いいかお前ら!モモ様の教訓よく胸に刻み込め!
    女が男に求めているのは愛じゃねえ!顔じゃねえ!
    現実と将来性だ!!


ケイオス:「女性閲覧者を何とも思っていないね」


モモ:「これがナムコのリアル志向ウゥゥゥ!!


ジギー:「過去に何かあったのか」


モモ:「そこでお前に白羽の矢ァ!!」




ビシイッ!
モモの人差し指が、正に矢となってアレンに突き刺さります。



アレン:「ぼ・・・僕?」


モモ:「ああそうだ。
    お前は性格も仕事ぶりもヘチョくてどーしよーもないが、
    実家に金があるのは間違いない。
    生活に困ることはまずないだろうさ」


アレン:「そ、そんなことのためにシオンが僕を利用するわけがない!
     だいたい、仕事ならJr.君のところで働いたっていいじゃないか!!」


モモ:「・・・だってさ。お前、シオンを雇いたいか?」


Jr.(リーダー):「ヤですよあんな厄介事ばっか持ってくる疫病神(即答)」


アレン:「・・・・・・」


モモ:「あの売女は、Jr.のこの返答も予知しているんだよ。
    ヤツはお前のあの一言で、今後の全てを描き上げたんだ。
    アレンというジョーカーを使ってな」


アレン:「そ・・・・・・そんな・・・・・・」


ケイオス:「でも、ケビンを殺すには、理由がちょっと弱くないかな?」


モモ:「まだ人間のことがよくわかっていないなケイオス。
    人間の狡猾さってやつがな」


Jr.(リーダー):「ま、まだあるんすか」


モモ:「ああ、ヤツも頭のよさに関しては相当のもんだ。
    まがりなりにもKOS-MOSを作った人間だからな」


ケイオス:「今までの糞っぷりにすっかり忘れてたけど、そうだったね」


モモ:「その頭のよさで、これまでの出来事を整理することも簡単だろう。
    すると、こんなことも思いつくわけだ。
    これを世間に公表すれば金になるとな」


ジギー:「ま た 金 か」


モモ:「これまでの歴史を揺るがす大事件だ。
    そのうえ生還したのはリッジリー家の次期社長婦人。
    マスゴミ共のとびっきりのネタになることは間違いないぜ」


ジン:「さりげなく濁点つきですね」


Jr.(リーダー):「俺たちだって公表できるじゃないすか!」


モモ:「や、アタイたちは人間じゃない。
    何の力もないひ弱な人間が世界を救ったということが
    マスゴミ共の共感を煽るんだ」


ケイオス:「そこまで読んでるのか」


モモ:「そして、勢いにのって更に事業拡張。
    人脈を築いて政 界 進 出
    浮動票がなくたって、ビクトリーロードのできあがり。というわけだ」


ジギー:「胸クソが悪くなる人生設計だな」


モモ:「まさに『ずっと売女のターン!!』ってやつだ。
    ・・・・・・・・・・・しかし、問題が一つある」


Jr.(リーダー):「まさか・・・・・・それがケビン!?」


モモ:「わかってきたな。その通りだよ
    ビクトリーロードの真ん中に、ケビンに立たれてみろよ。
    あいつの格好、平和な世界じゃ浮浪者同然じゃねえか」


ジギー:「むうっ・・・・・・確かに」


モモ:「しかも、ヤツはハメあったときにシオンが着ていたYシャツを
    後生大事に持っていた偏執的なっつーかぶっちゃけ変態だ。
    いつまでもシオンの後をつけてくるだろうぜ」


ケイオス:「ストー王(ストーキング)だね」


モモ:「(無視)もうわかったな?3つ目、最後のポイントだ」




3.シオンの将来にとって、ケビンはジャマになること




モモ:「だから、ケビンには、ここで死んでもらえると、
    シオンにとって最良の結果になるわけだ」


Jr.(リーダー):「じゃあなんですか!?
         シオンはてめえの人生を守るだけために
         ケビンを犠牲にするってことすか!?


モモ:「そうだ」


Jr.(リーダー):「バカな!たった一言で、そんなバカげた計画が
         成功するなんて、ありえないっすよ!!」


モモ:「確かに、普通はありえねえよ。ただな・・・・・・」


一同:「!?」


モモ:「現にあの一言が原因でケビンはヤツの思い通りに動いている。
    それが、事実だ。・・・・・・・・・・見な」





一同が、モモの震える指先を見やります。
そこには、システムの力を弱めようとする
涙ぐましいケビンの姿がありました。



ケビン:「僕が抑えている間に、システムを破壊するんだ」


売女:「ケビン先輩・・・さあ、システムを破壊しましょう」



さっきまでメンバーと喋りもしなかったクセに、さも当然のように
一緒に戦おうとするシオン。
そんなシメに使う容量が足りなくてはしょってないで
ちゃんとやってください。



Jr.(リーダー):「いけしゃしゃあとこのアマ・・・・・・ッ」


ケイオス:「早くシステムを倒せば、ケビンは助かるかもしれない」


ジギー:「ああ、俺もケビンのために限界まで戦う」


モモ:「暑苦しいのはウザイが・・・・・・今回ばかりは特別だ!」


ジン:「処女を奪ったのは許します・・・・・・ケツ穴が未貫通ならッ!!


一同:「お前は帰れ」






━━━━━━最終ボス戦開始━━━━━━





━━━━━━何の面白みもなくバトル終了━━━━━━






Jr.(リーダー):「よし!ショボイボス倒した!!」


ジギー:「さんざん引っ張ってあれか・・・・・・」


ケイオス:「あんな適当なのより、ケビンは!?」



ケビンの方を見やる一行。
そこで見たのは散々思わせぶりな態度をとっておきながら
大してユーザーの記憶に残らないまま消滅した黒幕。
そして、



モモ:「なにいいッ!!?」



一同:「あああっ!!!」






*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。. .



ケビン:「すまない、シオン・・・・・・」



売女:「伝わってるよ、あなたの想い・・・・・・」



    「ありがとう、ケビン。
    あなたのおかげで、
これまで歩いてこられた・・・・・・」



ケビン:「
もう、大丈夫だね・・・・・・」




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「カ ン ペ キ 死 亡 フ ラ グ じ ゃ ね え か」




ケイオス:「伝わってるから死んでねセンパイ♪ってことだね」


ジギー:「これまでってことはもういらねえってことか」


Jr.(リーダー):「マズイじゃないすかモモさん!!
         ここで死んだら、ケビンは!ケビンは!!」



モモ:「ま さ に 犬 死 に だ な




一同:「ケビーーーーン!!早まるなああああああああ!!」




(ここからのBGM:×〜ダメ〜 / タッキー&翼





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ケビン:「最後にキミの笑顔が見られてよかった・・・」


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懸命に手を伸ばし、ケビンを助けようとする仲間達(シオン以外)



一同:「ダメ!ダメ!ダメ!!これ以上フラグを立てるな!!」





しかし、




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ケビン:「ありがとう・・・・・・」


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一同:「らめええええええぇぇぇぇ!!!」




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ケビン:「世界が・・・キミを・・・待っている・・・・・・」


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一同:「おまえ騙されてるって━━━━━━
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ━━━━━━━━━!!!!!」






すう・・・・・・・・・・・・・・・っ





Jr.(リーダー):「消えた・・・・・・・・・・」


ケイオス:「間に合わなかった・・・・・・」


モモ:「世界の誰が待ってんのか教えてくれ・・・・・・」





健闘むなしく、ケビンを救えなかった一行。
諸悪の根源を憎憎しげに見つめます。

いくらシオンが鬼畜でも、元カレが目の前で死んだら
涙の一つも見せるだろう。
そう誰もが思っていました。
愛していた人だから。
自分のために、死んでくれた人だから。




結果発表。




売女:「ケビン先輩・・・さようなら・・・・・・(爽やかな声で)」




「え? そ れ だ け ?」



「悲しんでねえ!コイツ絶対悲しんでねえ!」

「最後に絶対♪ついてるよコレ!!」

「悪魔や・・・・・・コイツは人間やない・・・・・・悪魔や・・・・・・」




さらにケビンが死んだことで、抑えていたシステムは暴走
ぶっちゃけて言えば、本当に犬死にになってしまいました。



売女:「・・・・・・・・チッ、使えねえ


一同:「チッて言った!今、チッて言った!!」


モモ:「この女・・・恋と欲望を弄ぶ詐欺師・・・・・・」


一同:「と か ち つ く ち て !!





こうして、シオンの生き様がアイマス(同メーカー)に脈々と受け継がれつつ、
物語はグダグダのまんま、脱出へと向かうのでした・・・・・・・・・・・・





<エピローグ>





━━━━━━この宇宙が、崩壊しようとしている。


黒幕のやってきたこと。
それは、宇宙の崩壊を、独自の解釈で防ぐことであった。

同じ刻を、繰り返す。
崩壊前の世界を永遠に繰り返すことで、崩壊の事実を起こさせない。
今、ここにいる人類、世界を無視してでも、輪廻を繰り返す。
黒幕が出した結論だった。


しかし、シオンたちは。
傍観者としてヒトを見続け、ヒトの未来を望んだケイオスは。
黒幕を、輪廻を、否定した。

生きていくこと。
それが、たった一つの結論だった。


システムの崩壊、そしてグノーシスにより、
この宇宙の崩壊は、そこまで迫っていた。


宇宙の崩壊を遅らせるために、ケイオスができること。
全てのグノーシスを、負の意識を一つに集め、
崩壊しかけたこの星ごと、彼らの原初の地へと還る。
その地で崩壊を遅らせる間に、宇宙存続への方法を模索してもらう。

数万年単位での、壮大な時間稼ぎだった。


グノーシスへの対処に集中するため、
崩壊しかけたこの地から、シオンたちを脱出させる力は割けない。



時を刻みながら、宇宙を、救う。



長い戦いの果てに得た、確固たる思い。
しかし、脱出できなければ、思いは人々に伝わることなく、
「宇宙の崩壊」という名の下に、水泡に帰してしまう。



必死に、脱出口へと急ぐシオンたち。
そこで、これまで以上の犠牲が払われることになる━━━━━━





ジン

ケイオスの予想を超えた、グノーシスの数。

異なる意識が、一つになることへの恐怖。
それが、ケイオスへの元へと回帰することを拒む。
徐々に、シオン達への攻撃が増えていく。

このままでは、全てのグノーシスを還す前に、ケイオスの身体が。
そして・・・・・・妹がッ!


危機を前に、彼は迷うことなく言った。


ジン:「さすがにあの数は、対処しきれないでしょう」


シオン:「一人でなんてムチャよ!」


ジン:「お前には、まだやるべきことがあります」



シオン:「ダメよ!
     兄さんがいてくれないと、私一人じゃ何もできないわよ!





モモ:「ちょwwwこの土壇場でブラコン設定ktkrwwwwwww」




ジン:「私は決して、いい兄ではなかった。
    最後くらい・・・・・・兄らしくいさせてください」




ゴオッ(愛用のE.S(戦闘ロボ)に乗って逆走)



シオン:「私、本当は・・・兄さんの妹でよかった・・・・・・
     だから・・・・・・ありがとう・・・・・・」」





Jr.(リーダー):「おいおいケビン死ぬ時は微笑んでたのに
         兄には顔真っ赤にして号泣してるぞ」


モモ:「やられた・・・まさかブラコンだったとは・・・・・・
    あの女、アタイの予想のことごとく上を行きやがる!!」


Jr.(リーダー):「だから20過ぎまで男と付き合わなかったのかよ」


モモ:「バカ野郎・・・もっと早く・・・・・・!
    せめて就職する前に売女の本音に気づいていれば・・・
    処女はお前のものだったのに・・・ジン・・・・・・!!」




猛攻を食い止めるため、グノーシスと渡り合うジン。
一匹、また一匹と、剣先がバケモノの身体を切り裂いていく。

E.Sは破壊され、それでも生身で、己の命を賭けた剣技で
ケイオスへ襲いかかる意識を、打ち払っていく。


だが、止まらない。
数が、死への恐怖が、殺意が、止まらない。


グノーシス:「シャアアアアアアアッ!!」


ついに、



ザシュッ



ジン:「ぐふっ」



光。
彼に見えるのは、闇ではなく、本当の光。
彼の心は、初めて、満たされていた。


ようやく、妹のために、事を成すことができたのだ。



ジン:「一足先に・・・いってますよ・・・・・・シオン」



最後に言い残した言葉は、生涯のライバルではなく、かつての恋人でもなく、
どんなに仲たがいをしても、一時も思いを離さなかった、妹の名。


兄は、ようやく、自らの望む兄となった。



ジン、シオンに後を託し 殉 職





KOS-MOS

KOS-MOS:「いってきます・・・・・・」


シオン:「いってらっしゃい・・・・・・」



ケイオスとともに星に残り、グノーシスの攻撃を防ぐ道を選ぶKOS-MOS。
機械の身体に封じられた(ネタバレのため、この辺は書いていません)
過去の自分の使命を全うするため。
何より、過去に守れなかった。
そして、今、KOS-MOSとしての自分に触れてくれたシオンを守るため。

過去の意識ではなく、機械としての、生まれてからの意識が、
そうさせていた。



ジンの命を賭けた活躍により、原初の地への転送準備が整った。
亡骸を背に、まさに実行のその時。


ケイオス:「こんな時に・・・・・・まだ!」


グノーシス:「オオオオオ・・・・ン・・・・・・」


動けないケイオスに、恐怖に駆られた思念が襲い掛かる。
思いに比例した巨大さが、圧倒する。



ザッ・・・・・・



ケイオス:「KOS-MOS・・・・・・」



KOS-MOS:「シオン・・・あのとき私は、あなたを守れなかった。
        だから、今度こそ、私は」




シュウウウウ・・・・・・
自分の動力エネルギーを、迷うことなく引きずり出す。
核以上のエネルギーを球体に固め、


ズアッ!!


そのまま、空へと突進していく。



KOS-MOS:「後のことは頼みます・・・・・・シオン」



ドグワアアアアアァァァァァァ



彼女も、最後に呼んだのは、シオンの名であった。




KOS-MOS、シオンに後を託し 殉 職





ケイオス


ケイオス:「僕の力の使い方を、君が教えてくれた」


シオン:「ケイオス君・・・・・・」


ケイオス:「この宇宙で、成すべきことを成すんだ。
       君たちになら、それができると信じている」




2人の命を経て、転送は果たされる。
ネビリムアベル、ケイオス。
彼らの力、全てと引き換えに、星が光に包まれる。


しかし、まだ、シオン達は脱出できていなかった。


このままでは、彼女たちまで転送されてしまい、
未来への道が閉ざされてしまう。


全てを使い果たしたはずの、最後の力。
ヒトと触れ合わなければ、その力を知ることはなかったであろう。



ヒトを、未来を、信じる力を。



ケイオス:『シオン・・・・・・』


シオン:「ケイオス君!?」



・・・・・・・・・・・


本当の最後の力で、届けたメッセージ。
彼もやはり、最後に読んだのは、シオンの名だった。



シオン:「・・・11時の方向!あるわ!脱出口が!!」




彼は、全てを、見届けた。




ケイオス、世界をシオンに託し、殉 職





━━━━━━これまで、共に戦ってきた、最愛の仲間。
3人もの尊い犠牲の元に、シオンたちは生還を果たした。
それぞれが自らのやるべき事を成し、死んでいった。


この世界で、彼女たちは英雄となった。
しかし、その表情に笑顔はない。


ケイオス、ジン、KOS-MOS。
運命に翻弄され死んでいった、テスタメント。
そして・・・・・ケビン。


彼らの死を、無にしないために。
選んだ道が、不正解にならないように。


ジギー、モモ、Jr.。
3人は別れ、それぞれの道を進む。
みんなが命を賭けて守った世界。
この平和が少しでも長く、続くように。



そして、敵、味方、さまざまな立場のものから
後を託されたシオンは・・・・・・



Jr.と同じ宇宙船に乗るシオン。


傍らには、アレンの姿が



シオンは、彼の手を取る



そして、身体を摺り寄せ、頬を肩に寄せる




そして、





「〜〜〜〜♪」




満 面 の 笑 み を 浮 か べ て い ま し t




                    シオン
                     ↓
    /     f   fj   /: : : : : : : : : : /: : : : : : : :ヽ丶、    
     l    /´⊆※っ /: . : . : . : . : .:/ : : : : : : : :ハ: : :ヽ: :\          
     ヽ  j    `   /: . : . : . : . :/: ; : ‐''´: : : :/ l : : : }: : : ヽ           
    ̄丁ヽf      _/_:_:_:_:_:_:;;..≠、ニ -‐ フ´: :/  / : . : l: . : . ヽ        : .-‐
   三/:.:.:.{  、h,.  l:.:.: : : : : : :/ _ ..``' ´‐< ,, _ ../::イ:.:../: . : . : .-‐''´'´´'´´'´
   ;;/:.:.:.:.:.} ⊂,. 、⊃{:.i:.: : : : : ´l `.ヽー 、ヽ/ノ/:,__-‐'''´-‐'''-‐''´     
   : :.:.:.:.:.(   J   |:.l:.: : : : :l: |  ヽ { ノ_-γ--''´ ̄   / /       ←俺
   :.:.:.:.:.:.:/     ヽl: : : : : |!:l   ゞノ弋       / // /   ` 
   :.:.:.:.:.:.ヽ  「!   トヽ: : : : lヽ //ノ}|         l   | 丶  
    :.:.:.:.:.:.ハ ⊂,.、⊇ {  \: : '、    '|         ,. -'´  \'  
    :.:.:.:.:/:.:ヽ lJ   |: : :.丶、\ ///)      /   :∠ミーニ丶、 |`! !' ,/,/
   :.:.:.:./:.:.:.:ム    ヽ: : : .  `  /丶、__ ../ ̄>-'⌒ー‐r;┬' ∠ミーニニニニ
   :.:./-‐≦ヽヽ  r、 }:: : : : .        ..ィ:::::::}/`;   `,
   ´〃     { c X'' ヽ: : ヽ:.:__:_ .   , イ:.:.※:.:.:}   `;    `,
    ll       ヽ ヾゝ ト、 /:::::.:.:.: ̄丁::l ヽ: : : : ノ     `;   `,  , '"´ `丶
    l!      {    `ヽ Yハ:::::.:.:.:.:.:.l: : |/{: . 〈     `;.、-‐≠‐ 、    .:: ゙,
    |       ヽ  fj  }Z´斤\:.:._:.:l: : .|  ヽn, |     /       ヾ..:: :: /
    l        〉⊂, え ヽ〃|ハ ヾヘ)-、:.l  {f!〈  /          ´ハ/
    ヽ   `丶、 {   lj  〈:/ |ハ  > 〉 ヾ、 |  |/          ..:: :: リ




何 で て め え だ け 幸 せ に な っ て ん だ よ






ゼノサーガ・完







・・・・・・・・・・・・・石とか投げないで!
実 際 こ れ で 終 わ り だ か ら !!