HOME −−>山行一覧に戻る

金時山 神奈川県境歩き

2012年11月20日 

好天が期待できそうなので足慣らしの山行に出発。
5:50というのにやっと夜が明ける。厚木駅で時間待ちして、本厚木に着く頃に日の出になる。

駿河小山まで御殿場線の旧線を動画で15分ぐらい撮っていたら電池残量が赤に。
7:45、ついた駅前にはコンビ二なし。登山口とは逆方向に進み、途中、富士の白い頭や紅葉を眺めつつ10分後にやっと電池を仕入れる。実に往復25分、8:20 やっと駅発。

                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可

写真左:朝5:50出発駅の眺め        写真中:駿河小山駅西方の眺め       写真右:駅前の眺め

昨年ぐらいに神奈川県境を一周した方のブログを参考に進む。8:33「遊女の滝まで2.4km」の看板を(=足柄峠への登山口)を右に折れ、東名高速道路の下り線をくぐり、そこから南に500mほど民家の脇を登って、今度は上り線をくぐる。この辺りの高速道は上り線と下り線の位置が入れ替わっているところ。
上り線を潜ってからほんの少し行くと道は樹林帯に入り、気温がぐんと低くなる。霧がかかり、木洩れびが深山を感じさせてくれる。まずは最初のポイントの遊女の滝に向けてひたすら歩む。道中、開けたところに着くと、バイクらしきエンジン音がたびたび聞こえる。林道は車NGだがバイクと人はOKとなっていたのでそのためかと思いつつ・・・。なんとなく左足に違和感を感じつつも9:13滝の入り口着。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:「遊女の滝まで2.4km」の看板と東名高速の橋脚  写真中:木洩れび   写真右:遊女の滝入口の看板

下り3分で見え始め、滝つぼまではもう3分要。案内看板に滝の名前の謂れが書いてあるが、滝に打たれる姿がなんで遊女としたのかしらん??
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:看板                                写真右:滝 高さ4−5mぐらいか

林道に戻り、約20分進むと最初の分岐点。舗装道路は「誓いの丘」に向かっている。今度は「足柄峠まで2.7km」の看板に従って左手のダート道を進む。少し登って沢にでる。コンクリートの堰堤があるが、上流側が土砂ですっかり埋まっていて堰堤上を水が流れている。渡った先の看板に従って今度は右手に進む。頭上には飛行機雲。しばらく登り、2-3分下るとブログで見覚えのある丸木橋に着く10:01。林道はここまで。
ここから国土地理院の地図には書かれていない登山道を進む。はじめゆっくりのち急登の道。ヒノキの植林帯から落葉樹の森に入り、あえぎあえぎ登る。左足が何かおかしい。
もうほとんど花はないが、枯れかけた野菊とリンドウがいくつかあった。10:24、776mのピークにつく。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:いつもの飛行機雲 B767?    写真中:林道終点の丸木橋      写真右:りんどう

樹間から富士山が眺められる。県界はここから北に向かっているが古ぼけた石標が埋まっているぐらいでほとんど野生化。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:富士山                             写真右:県境の進む道。右上:唯一県界らしき石標

少々腹ごしらえして下り、万葉公園に着く10:38。 足の痺れと腰痛緩和のため、ヨガで言う「猫のポーズ」と「マッケンジー体操」を2〜3度繰り返す。 この公園は、万葉集に書かれた木ごとに歌を書いてあり中には石碑も6-7個。出てくるたびに看板と実物の写真を撮る。
出てきた順に列記、( )内は万葉名(万葉集に出てくる木の名前の意味)、 あおぎり(ごどう:蛤の虫偏を木偏にした漢字で「ご」と読ませ、桐を「どう」と読ませて「ごどう」)、つが(つがのき)、すぎ、さかき、しきみ、えごのき(ちさ)、かつら、あかめかしわ(ひさぎ)、まつ、にれ(もむにれ)、かしわ、こなら、ねむのき(ねむ)、えのき(え)、よぐそみねばり(あづさ)、あせび(あしび)、まゆみ、からたち、やまざくら(さくら)、やまはぜ(はじ)、すすき、はぎ、うつぎ(うのはな)。

最初の頃に出てきたツガの看板と木の幹。よくみればなにかが削った跡が見える。結構真新しいのもある。高さは1−1.5m。そういえば、公園入口に掛けてあった紙には、数年前に熊出没とあったな・・・。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:ツガの看板                           写真右:木の幹の傷跡。熊?か鹿か? 

さかきとしきみの生えているやや開けた所のベンチ周りに鳥が多数。ぱっと目ではシジュウカラ、めじろ、幹をこつこつたたくきつつきの仲間・・・・。どうも頭上にあるマユミのピンクの実が目当ての様。
そこで鳥撮影に興じる。鳥の動きから次に移る枝を予測し、カメラを向けてファインダに入ったときに押す・・・・・・が、ほとんどNG。コゲラは偶然、幹の裏側にいたのが90度回ってきたので1枚。もっとも、ピント調整の光に驚いたのかすぐに飛び去ってしまった。マユミに来たメジロは動きが早く、1秒間3−4枚の高速連写で10枚ほど撮るものの、ほとんどがぼけた黄緑の塊に。結局20分以上を費やす。さすがに腕が痺れてくる。

                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左: こげら かな                     写真右:まゆみの実をくわえたメジロ。相変わらずのきつい目。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:石碑の看板                         写真右:その石碑


看板+石碑+東屋+木+鳥の総撮影数は90枚超、実に250mを50分かけてやっと通り抜け、足柄万葉公園バス停&駐車場のある入口に到着。駅から3時間、6.3kmきた勘定。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:写真中の看板の表側      写真中:写真右の左隅に写っている看板全体   写真右:バス停と駐車場


ここから車の通る舗装道を進む。途中「足柄明神跡」の看板がありふらふらと立ち寄るが、道はふもとに下っており結局引き返す。往復7分要。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:足柄明神社                          写真右:案内看板 

再び舗装道路を進むと、家が数件ある足柄峠に着く11:44。ここには古代の「足柄の関」があったとのことで、おじぎ石なるものや関所門がある。黒澤明監督の「乱」で使った門を移築したと案内がある。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:関所門と金太郎と熊&おじぎ石             写真右:古代の足柄の関 案内

門の向かいに足柄城跡があるとのことで見物に登る。峠に進めると思いきや3分後に足柄峠の上を橋で渡り向かいの2の郭に繋がっている。そこからいちおう峠に下れる階段あり。橋の上から金時山が見え、富士の眺めも良し。ついでに底知らずの池や3の郭、井戸跡、4の郭などを眺めてゆくと再び舗装道路に出たのが15分後。峠まで車道を6分。結局普通に車道を使えば3分で着くところを3+15+6=24分もかかってしまった。峠の隅の笛吹き塚の前で再びストレッチが必要になる始末。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左: 足柄峠からの金時山                   写真右:4の廓からの富士山

12:15出発、初めは下り道、のち登りの舗装道路を進む。12:36途中の崖から中腹に雲をまとい始めた富士が良く見える。 12:46ゲートに着く。一般者の車はここまで。ここから登山者10人前後とすれ違う。
13:05夕日の滝への分岐のある猪鼻砦跡着。ただ、どうにも足が痺れる。3度目のストレッチに励む。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:大きくなった金時山          写真中:富士山        写真右:バイク音の発生元:富士スピードウェイ

13:17、車で来れる最終地点着。ここから階段&ハシゴ多数の急登40分コース。標高差約300m。岩・石がゴロゴロだが滑らないのが救い。下ってくる人も多く15人ほど。ともあれ我慢の30分後の13:48ごった返す山頂着。ざっと3−40人はいそう。br>                                                   ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:歩き始め             写真中:ハシゴと階段            写真右:本日の歩行ルート:中央上側にある山から

けっこうな数のツアー客がいて、15人ぐらいが一斉に行動する。とりあえず富士を撮る。ふと小屋の30cmほど前に古ぼけた三角点。よく見れば三角点の文字が東向きと珍しい。小屋人に確認するが「三角点目当てに登ってくる人もいないし、古ぼけた石標を紹介しても何だし・・・いつから有るのか良くわからない」とつれない返事。最後は環境省の対応に苦言が出る始末。なんでも小屋の設置許可が大変だとか、登山者が滑って危険な岩があるので除いてくれと頼んだら、動かせないといわれたとかなんだとか。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:だいぶ霞始めた富士         写真中:三等三角点 金時山     写真右:駿河湾に反射する太陽

金時山の点の記はWEB上から閲覧できなかったのでどれぐらい古い物かよく判らず。
10月に行った大鹿山(おおじか)の三角点は明治19年に設置測量し、昭和51年に二代目の石標に交換されているのは判った。

ひとしきり眺めた後、出発。足腰は痛み痺れが続くが、結構歩みは早い・・・・というよりほかの方々が段差に慣れていないために歩みが遅いのが真相かも。長尾山山頂で息を整え、乙女峠着。
14:50ここで最後の富士を撮り、外輪山の内側に下る。凸凹した道を下るが途中から杉林。ここも雨水で土が流され深めの溝が続く。林を抜けるとバス道に出る15:20。
                                                  ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
写真左:長尾山山頂              写真中:乙女峠:さらに霞んだ富士山  写真右:千石原バス停からの金時山

2−3分で乙女口バス停が見えてくる。バス停に着く直前に、到着したバスが1分近く停まっていてくれたが、ここからだと料金が70円高くなるので4つ先の仙石まで20数分歩く。この選択が後で響く。 平日なのに結構交通量の多い道の脇を進むが、人家近くは歩道があるものの、山中に当たるところにはまったく無く、路肩の幅も50cmも無いところが4−500mに渡って続く。車は人が歩こうがいっさい無視で、減速するわけではなくすぐ傍を通過する。ひやひやもの。それでも真っ赤に焼けた楓を見つつ15:45千石原バス停に着く。
平日でも15分に1台は走るバス停だが、桃源台から来る16:01のバスは8分も遅れて着く。中もいっぱいで座る余地無し。まあ、25分ぐらいだからと席間に立ってバスに揺られていたが、段々混んできて、途中のバス停は人がいても通過するまでになってきた。そのうち今度は渋滞。しばらくして泊まり客が降りて少しは空いてきたが、渋滞は解消せず箱根湯本まで続く有様。結局17:30前にやっと着く。
1時間以上の立ちっぱなしは結構足腰にきて、階段登りも辛い。思い返せば、70円追加で乙女口バス停から座れて行けたのにと思いつつ電車の客になる。

コースタイム 予定(=WEBで調べた神奈川県境を歩いている先行者の記録)、実績(=休み含む)
駿河小山−遊女の滝−776mピーク−万葉公園バス停−足柄峠−猪鼻砦跡−金時山−乙女峠−千石原
 予定:0:55+  1:00+    0:25+       0:10+ 1:00+  0:40+ 1:00+0:50=計6:00
 実績:0:56+  0:56+    1:03+       0:26+ 1:10+  0:32+ 1:00+0:56=計7:25



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


HOME −−>山行一覧に戻る