そ よ 風 の 小 径

第3回  雀瓜(スズメウリ)  (2008年11月15日)

  花友達{これからホームページ上では花友と呼ばせていただきましょう}から可愛らしい蔓草の実を

 いただきました。

  カラスウリのように蔓の先々に実をつけているのですが、実の大きさと形が全然違っています。家庭

 菜園を楽しんでいるご主人が畑の脇で見つけたものを、お土産に持ち帰ったのだそうです。

  「なんという名前の植物かしらねえ。」 という花友に胸を張って答えました。

  「これはね、スズメウリと言うのよ。カラスウリよりも小さいのでスズメウリ、私も図鑑でしか見たことが

 なかったけれど。」

  花友は、「なるほどね。」 と感心してくれました。

  ところが、その後植物図鑑で確かめたところ、スズメウリはスズメウリでも熱帯に分布の中心がある

 という、沖縄スズメウリであることがわかりました。

  山と渓谷社版の山渓フィールドブックス「夏の野草」

 永田芳男著 には、植物写真と共に説明書きが添え

 られています。

  それによるとスズメウリはウリ科カラスウリ属で、本

 州をはじめ四国、九州、沖縄に分布し緑色の実は熟

 すると白色になるというのです。

  私の手元にあるスズメウリの実は、深い緑色をした

 ものから少し黄味を帯びたもの、それに赤く熟した実

 が加わっていて、まるであめ玉のよう。

 しかも細い面相筆で丁寧に描いたような白い模様付きで 「どう、可愛いでしょう。さあ描いて!」

と盛んに誘っているのです。

 図鑑によるとこれは、ウリ科沖縄スズメウリ属のオキナワスズメウリということになるのでした。

 本来、九州から沖縄に分布する植物ですが、温暖な三河地方で育っていてくれたおかげで、こうして

絵のモデルにすることができました。 ありがとう。

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