季節柄、紅葉(コウヨウ、モミジ)を描いています。花の水彩画教室でも、お手本として登場してもらうことにしました。花の
ような華やかさはないけれど、それとはまた違う美しさがあって、どうしても描いてみたい素材ではあります。
用意したのは別図のようなお手本だったのですが、生徒さんの中からカエデとモミジの違いはなんですか?という質問が
出されて、はた と考えました。そういえば、よく理解しないままに、もみじ狩りとか、今年の紅葉の色づきはいまいちですね、
とかいう話題を口にしていたことでした。
それで調べてみたのですが、辞書などに頼った学習では、紅葉(モミジ)というのは秋に木の葉が赤や黄色に色づくこと
であり、黄色く色づくのを黄葉というふうに区別して表現しているらしいのです。
大昔、一般に奈良時代、その前後を含めた時期を上代と呼んで、その頃は黄葉、平安時代以後紅葉と書く例が多いと
のこと。
それに対して、カエデは葉の形が蛙の手に似ていることから呼ばれるようになったそうで、お手本の絵はイロハカエデ
というのが正解ということになりました。もっともさまざまな写真集や絵本などで、イロハモミジと紹介されていることも多い
ので、まあ、そのへんは良しとしましょうか。
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