桜や藤が終わると次はバラ、そんな声が聞こえてきそうです。
我が家のベランダも、白い大輪のナニワイバラを皮切りに、さまざまな種類のバラが咲き出しています。四季咲きが多いけれど
やはりこの季節に咲くバラが、いちばん色も形も鮮やかなようです。
多くの花の中でもバラはひときわ芳しく、華やかな存在として多くの人の心をとらえてやみません。
花の水彩画教室でも、入会してきた人に 「 どんな花が描きたいですか?」 と問えば、バラ、と答える人が断然多いことからも
その人気の程がしのばれます。
そんなわけで、バラのお手本がだいぶ溜まりました。ゴールデンウイークの頃に満開になる白い野バラから始まって、野バラに
ほんのりピンクがかったようなバレリーナ、真っ赤なカクテルあたりまでは、一重で描きやすいのですが、牡丹やや芍薬のように
華やかなイブピアッチェになると、何度もスケッチを重ねて仕上げなければなりません。
とても同じ種類とは思えないさまざまな色と形。だからこそ、飽きる事無く描き続けられるのかも知れませんね。
さて、去年買った鉢植えのバラが再びきれいな花を咲かせたので、図鑑を開いてみました。淡いピンクの縁取りが、えもいわ
れぬ気品を醸し出しているので、これはもしかして名だたる名品かも知れないと考えたからです。
そうやって調べた結果、もし間違えていなければ、この花はどうやら { プリンセス ドウ モナコ }、モナコ王妃となられたあの
グレース・ケリーに由来したバラであるようなのです。
本当にそうであるかどうかは別として、上品なバラを傍らに置いて、どの色で描こうかと思案するひとときは、最高です。
あなたも始めてみませんか? 水彩画。
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