風 誘 讃 花    


    第 5 回   バラの季節に (2015年6月1日)   

  桜や藤が終わると次はバラ、そんな声が聞こえてきそうです。

  我が家のベランダも、白い大輪のナニワイバラを皮切りに、さまざまな種類のバラが咲き出しています。四季咲きが多いけれど

 やはりこの季節に咲くバラが、いちばん色も形も鮮やかなようです。

  多くの花の中でもバラはひときわ芳しく、華やかな存在として多くの人の心をとらえてやみません。

  花の水彩画教室でも、入会してきた人に 「 どんな花が描きたいですか?」 と問えば、バラ、と答える人が断然多いことからも

 その人気の程がしのばれます。

  そんなわけで、バラのお手本がだいぶ溜まりました。ゴールデンウイークの頃に満開になる白い野バラから始まって、野バラに

 ほんのりピンクがかったようなバレリーナ、真っ赤なカクテルあたりまでは、一重で描きやすいのですが、牡丹やや芍薬のように

 華やかなイブピアッチェになると、何度もスケッチを重ねて仕上げなければなりません。

  とても同じ種類とは思えないさまざまな色と形。だからこそ、飽きる事無く描き続けられるのかも知れませんね。

  さて、去年買った鉢植えのバラが再びきれいな花を咲かせたので、図鑑を開いてみました。淡いピンクの縁取りが、えもいわ

 れぬ気品を醸し出しているので、これはもしかして名だたる名品かも知れないと考えたからです。

  そうやって調べた結果、もし間違えていなければ、この花はどうやら { プリンセス ドウ モナコ }、モナコ王妃となられたあの

 グレース・ケリーに由来したバラであるようなのです。

  本当にそうであるかどうかは別として、上品なバラを傍らに置いて、どの色で描こうかと思案するひとときは、最高です。

  あなたも始めてみませんか? 水彩画。

  5月も残り少ない頃、旅に出ました。

  今、話題の北陸新幹線かがやきで金沢を訪ねることを皮切りに、姫路城、瀬戸大橋、広島平和公園、厳島神社などを巡って

 太宰府天満宮まで、いわば古式ゆかしき地を訪ねる予定でした。ところが、終わってみればバラに導かれての花の旅となりま

 した。行く先々できれいなバラに出会い、そこで出会った人から新しいバラの情報をいただく。そんなことの繰り返しでした。

  旅の最終日を迎えた博多では、駅のコンコースでたまたま見かけたハウステンボスのパンフレットによって、その日の予定を

 全部覆すというエキサイティングなことになってしまいました。

  { そうだ、ハウステンボスへ行こう!} と即断させたキャッチフレーズは、史上最大、111万本のバラ祭が6月8日まで開催

 されているというお知らせとともに、添えられた一文  { 信じられない!ここは奇跡のような場所だ }  でした。

  言葉で心がわしずかみされるという、そんな経験をしたのも、今回の旅の収穫だったと思います。

  では、詳細は次回のホームページで・・・・。

しまなみ海道、大島にあるよしうみバラ公園にて

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