そ よ 風 の 小 径  パート2

第 50 回(最終回)  ア ネ モ ネ (2015年 1月 1日)

      ギリシャ神話には、さまざまな花にまつわるエピソードが多く、ついその魅力的な逸話を紹介したくなってしまいます。

    たとえばこんな話があります。

     狩りを愛した美しい青年アドニスが、イノシシに突かれて死んだときに、ほとばしったその血潮からこの花が生まれた

    といわれます。野に咲くアネモネを彷彿とさせるお話しではありませんか。

  日本では野生化したアネモネを見ることは、あまり

 ないけれど、中央アジアや中東の荒れ地には、野生

 化したアネモネが自生しているといわれます。

  それは、ときには赤い花のじゅうたんとなって荒れ

 地を埋め尽くすほどだそうです。

  そうした情景を思い浮かべながら絵筆を進めると、

 花壇などで見かける愛らしい花とはまた違った一面

 が、見えてきそうです。

  古代ローマでは ”妖精の花” アネモネには、不思議な力が宿ると信じられ、これを熱病よけのおまじないに用いて

 いたともいいます。

  いずれにしてもこの季節、花屋さんに行けば、さまざまな種類のアネモネに出会えるのは、嬉しいことです。



   
そよ風の小径は今回で50回となりました。これを区切りとして、次回からリニューアルしたページとして新たに

   スタートする予定です。50回、4年余にわたりご愛読いただきありがとうございました。

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