そ よ 風 の 小 径  パート2

第15回  画 竜 点 睛  (2012年 2月 1日)

    辰年の2012年を迎えたからというわけでもないのですが、竜の文字が組み込まれたこの四文字熟語が

  しみじみと実感されたこの年の初めでした。

   と言うのも、NHK文化センター豊橋支局の開局30周年記念の展覧会が、1月の半ばに開催されることに

  なり、そのための準備で、昨年の暮れから新年にかけて生徒さんの作品と共に、自分の絵も仕上げる作業

  に取り組んでいました。

   私たちの教室はその名もずばり 《花の水彩画教室》 という呼び名で、日頃から季節の花を愛でながら

  楽しく気ままに描いています。

   でも豊橋美術博物館での公開展示ともなると、そこはいつもと違う空気が漂い始め、緊張感が漲ることも

  ありました。

  「大勢の人にみていただける良い機会だと思って

 楽しみながら準備しましょう」などと皆の前では言い

 ながら、不自然な力が入っている自分を情けなく持

 て余していました。何が情けないかといって、何時

 間もかけて仕上げに入った作品が、最後のところ

 でなかなか決まらないことでした。

  画竜点睛の意味するところは、最後のもっとも大

 切な部分に手を入れて全体を完成させること。

  またその一事で一気に全体が引き立つような効果、とあります。

   ひるがえって 「画竜点睛を欠く」 となると、肝心の仕上げをしないこと、というふうに使われることが多く、頭

  では分かっているのにそれができないのでした。

   おそらく作品展の準備を経験したほとんどの人が同じ思いをしたことでしょう。幸いなことには、作品展が終了

  した時、どなたの表情も明るくて、ひとつのことをなし終えたすがすがしさを漂わせていたように思えました。

   花の水彩画教室の皆様、また一年間、花と追いかけっこをしながら楽しく水彩画を描いていきましょうね。

豊橋美術博物館で開催された作品展に出展した生徒さんの作品、力作揃いです。

そよ風の小径へ そよ風の小径一覧へ 新エッセイの部屋一覧へ
トップページへ戻る