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エ ッ セ イ の 部 屋 ( 2 0 0 4 年 11 月 ) |
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第 2 5 回 ・・・ 秋の夕暮れ |
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幼少のころ大病を患った私は、病弱な子供としてそこそこまで育ったので、あまり長生きはしないだろうと勝手 |
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実は・・・と言い淀んだ後で正直に答えました。 「一生絵を描いてゆくためには目を大切にしなけれ ばならないので。」 もっと正確に言うと、絵を生涯描くためには視力だけ では足りません。絵を描くだけの気力と体力、それに 人生をともに味わう家族や友達の存在。そういう一つ 一つのことを大切にしていって初めて相手の心に届く 絵が描けるのではないかと私は考えているのです。 |
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「視力を守りたいという理由はよく分かりました。」 ヨン様風の笑顔の持ち主であるその医師は、真顔に戻ると 「ただね・・・」 とこんな説明を加えてくれました。加齢とともにどうしても避けられないこともあると。今はクリアに 見えているものでも、いつかは色セロハンを透して見るようになるものなのだ、と。 年齢に逆らおうとしてもどうしようもないことの数々は既に経験済みでありますゆえ、視力もまたそうなるだろうこ とは、容易に理解できることでした。 朝霧の中で開く薔薇のつぼみの、その繊細な色が歳を重ねる中で変化していくのは辛いことになるのかもしれ ない。あるいは既に本当の色はもう見えていないのかもしれない。でも、子供の頃に美しいと感じたものは、今も 変わらず美しい。それを感じているのは心なのだから、きっとこれからも美しいものに促されてその時々の感動を 描き続けてゆくことはできるだろう。 生涯現役、それを目標に日々絵を描き続けようと誓った秋の日の夕暮れでした。 |
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