新エッセイの部屋

 第 34 回  紫陽花の季節{とき}( H20年6月29日 )

  紫陽花には人の心を慰める力がある・・・そう感じたことはありませんか?

  花は皆それぞれに人の思いの中に優しく入り込んでくるものですが、紫陽花は特に不思議なパワーを持って

 いると、そんなふうに感じるのは、私が特別この花が好きだからでしょうか。

  それなのに花言葉は 「いばりや、無情」 なのですって・・・
  
  花の色が移ろうことから 「気まぐれ」 などとも言われているようですが、この色が変わっていく性質について

 は、土が酸性なら青が、そしてアルカリ性であるとピンクがよく出ると言われています。

  でもこれも肥料と土壌成分の複雑な調整に影響されるも

 のであり、本来ブルー系とピンク系とがあるので、一概に

 はいえないようです。

  毎年花屋さんには新種が並び、目を楽しませてくれるの

 ですが、私は今年赤い色の紫陽花が新鮮に感じています。

 この花はずっとこの赤い色を保ち続けると聞いたのですが

 果たしてどうでしょうか・・・

  白い紫陽花も憧れでしたけれど、半月ほど前にイメージ

 にぴったりの素晴らしいものをいただきました。

   すぐには描くわけにもいかなくて {お願いだから長く咲いていてね} と心の中で手を合わせては、朝な夕な

  に眺めていました。

   ようやく静かな時間ができた今日、気品に満ちた白紫陽花をどう描けばいいのかと、ちょっぴり不安を抱えて

  いるところです。でもやはり素敵!

   花言葉の本にどう書かれていようとも、私にとって紫陽花は 「慰め」 という言葉が一番相応しい花なのです。

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