新エッセイの部屋

 第 30 回  ル・クルーゼ ( H20年2月3日 )

  ル・クルーゼと言えば、「ああ、あの鍋ね。」

 とお料理好きのあなただったらすぐに思いいたるでしょう。
  
  保温性に優れ、中火から弱火の煮込みが得意なフランス製の鍋のことです。

  北フランスの小さな村で生まれた鋳物ホウロウのこの鍋は、ひとつひとつが手作りされているのだそうです。

  鋳物ホウロウとは、鉄を型に流し込んで造った原型にエナメルを焼き付けたものだそうで、職人の長年の腕

 と感覚に任されているとのことです。

 80年ほど前の創業で、フランスではどの家のキッチ

ンにもル・クルーゼの鍋があり、それはお母さんから

受け継いだものだったりするんですって。

 そんな歴史があるものとも知らず、ある日出掛けた

スーパーの特別催し展の店頭でこの鍋に出会って一目

惚れをしてしまいました。

 我家には少し大きいとは思ったのですが、深い美しさ

を湛えたオレンジ色が何とも魅力的で、この鍋が食卓の

 真ん中に鎮座する様子を想像するだけで、幸せな気持ちになるのでした。

  購入後しばらくしてからこの鍋は、既に何年も前から日本の主婦層でも人気が定着していたことを知るのですが、

 重いことを除けば確かに素晴らしい使い心地であることを、私も実感したのでした。

  ちなみにこの鍋の色に対する好みも国別で特色があって、本場フランスは赤、ドイツは黒、日本は断然オレンジ

 色が人気があるんだそうです。白、これもまた人気の高いお国柄があるようなのですが、どこだったかは忘れました。

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