高田家住宅
Takada



石川県指定文化財 (昭和47年1月25日指定)
旧所在地・石川県金沢市湯涌河内町
建築年代/江戸時代中期
用途区分/山村農家
移築建物/主屋

高田家は、現在地よりも更に山奥の医王山の麓、湯涌河内町に所在した住宅で、18世紀前半に建てられたもので、手斧仕上げの蛤刃の痕のある古い柱が残されている。元は肝煎を務めた川村家の住居であったが、昭和3年(1928)に高田家の所有となり、小屋として使用されていた。住宅は東面し、入母屋造、茅葺、妻入り、両側面板庇付き。
間取りは、前に馬屋・台所のある奥行2間の土間ニワを取り、次に梁間いっぱいに奥行き2間のオイ、そして後ろに奥行2間半のオクノマとネドコの2室を並べて置くという、オイ+2室の加賀型の素朴な造りの家である。
軸部構造は、現状では間口2間半を上屋として急勾配の叉首を組むが、もともとは間口2間でオクノマ側が半間拡げられている。なお石川県の山村農家では必ず馬屋があり、冬の間、馬を預かって肥育させて堆肥を取り、その馬を春夏には平野部の農家に農耕馬として貸し出すという田馬制度が盛んであった。
1967年に江戸村に移築、1972年に石川県有形文化財に指定。2005年に現在地に再移築された。(金沢湯涌江戸村ガイドブックより)


一覧のページに戻る