旧菅野家住宅
Kanno



 
福島県指定重要文化財 (昭和60年3月29日指定)
旧所在地・福島市松川町字熊ノ田44番地
建築年代・江戸時代中期・18世紀後半早々(推定)
用途区分/農家
指定範囲/主屋
面積・84.94㎡ (23.00坪)
構造・木造 寄棟造 平屋建 茅葺
復原年・昭和59年(1984)3月
旧菅野家は、福島市松川町の西郊に建っていた一般農家建築です。
建築年代は旧奈良輪家より少し遅れます。
平面積の45%を超える「どま」の広さや正面を除く三方が大壁造であること、「ざしき」「なんど」の境の閉鎖的な形式など、県北地方の古い形式をよく伝えています。 (福島市民家園発行パンフレットを一部改訂)

旧菅野家は一般層の農民住居で、同時代の平均的規模よりやや小さい住居である。それぞれ居間・寝間・客間として使われた「中ノ間」「納戸」「座敷」の3つの部屋と「土間」から成る。「土間」の広さ、正面を除く大壁造、「座敷」「納戸」の境の閉鎖形式など古式を伝えている。後に建築された同園の旧阿部家住宅と異なり、「中ノ間」が既に板敷となっており、県北地方の農民住居の居間部分への板床普及の時期を示す遺構としても注目される。住居の外には農具や農作物を置く「アマヤ」と井戸を再現した。「撥ね釣瓶」と呼ばれる井戸は、桶や竹や綱に付けて細木の天秤の一方に下げ、他の一方に重しを付け、軽く水を汲み上げるよう工夫されている。【現地案内看板より一部改編】

 

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